バイク乗りなら、アメリカの「ハーレーダビッドソン」やイタリアの「ドゥカティ」、ドイツの「BMW」などはご存じですね。かつては珍しかったこれらの輸入車も、今は街中でもよく見かけるようになりました。『いつかは自分も乗ってみたいな…』と思っている方も多いのではないでしょうか。

とはいうものの、昔から輸入車は高いし、維持していくのも大変といわれており、ハードルの高さを感じる方も多いはず。今回は、マイナビニュース会員に行ったアンケートから「輸入車に対するイメージ」を紹介します。

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「輸入車ならではの魅力」はどんなところ?

Q.輸入車のバイクに興味はありますか?

はい ―――78.5%
いいえ ―――21.5%

アンケート回答者のうち「輸入車に興味がある」と答えた方は8割近くに及びました。80~90年代のバイクブーム時は、ありとあらゆるモデルが国内4メーカーからリリースされていましたが、現在はラインアップも整理されて車種も減り、突き抜けた性能やコンセプトを持っていたモデルは姿を消しました。これに対し、いまだに強い個性を放つ輸入車は魅力的に感じるのかもしれませんね。

Q.どのような部分に興味があるのか教えてください(複数回答可)

デザイン ―――77.0%
音や振動 ―――44.7%
ハンドリング ―――25.7%
乗り心地 ―――39.3%
伝統 ―――24.0%
バイクに対するコンセプト ―――22.3%
人と違って目立つ ―――15.7%
その他(自由回答) ―――0.7%

8割近い方が、輸入車のデザインに対して興味を持っているようでした。たしかに重厚で堂々とした風格を持つ「ハーレーダビッドソン」や、バイク界の「フェラーリ」を彷彿させる「ドゥカティ」など、一目でそれとわかる強烈なインパクトがありますね。さらに音や振動、ハンドリングや乗り心地といったライディングフィールも気になる方が多いようです。

「輸入車には興味がない!」その理由は?

Q.なぜ興味がないのか理由を教えてください(複数回答可)

デザインが嫌い ―――9.8%
価格が高い ―――68.3%
故障する ―――26.8%
性能が低い ―――9.8%
乗り心地が悪い ―――6.1%
メンテナンスにコストがかかる ―――36.6%
扱っている店が少ない ―――20.7%
社外パーツが少ない ―――19.5%
その他(自由回答) ―――11.0%

輸入車はメーカーの本社が国外にあるため、どうしても国産車に比べると車両価格やメンテナンスにかかる費用が高くなってしまいます。対して、国内4メーカーのバイクは国際レースで表彰台を独占するほどの高性能と信頼性を持っており、『わざわざ高いお金を払ってまで輸入車に乗る必要性はない』と考える人もいるはずです。

■どんな輸入車に乗ったことがある?

Q.輸入車のバイクに乗ったことがありますか?

はい ―――53.4%
いいえ ―――46.6%

Q.乗ったことがあるバイクのメーカーを教えてください(複数回答可)

ハーレーダビッドソン ―――57.8%
ドゥカティ ―――30.4%
BMW ―――31.9%
KTM ―――5.4%
トライアンフ ―――8.8%
モトグッツィ ―――4.9%
アプリリア ―――8.8%
MVアグスタ ―――2.0%
ベスパ(ピアジオ) ―――11.3%
ランブレッタ ―――4.9%
ハスクバーナ ―――5.4%
その他 ―――2.5%

Q.そのバイクはどのような機会で乗りましたか(複数回答可)

購入した ―――35.3%
ショップやメーカーの試乗車 ―――45.6%
友人・知人に借りた ―――40.7%
その他 ―――2.9%

バイクの王様「ハーレーダビッドソン」に乗ったことがある方は半数以上に及びました。大型免許が教習所で取得可能になると国内の販売数も飛躍的に伸びましたが、教習車に採用しているスクールもあるほどです。ディーラーも積極的に試乗会を開いていますが、伝統的なビッグツインの魅力は「重厚なデザイン」と「エンジンの鼓動」といった体感的な要素が強く、それを理解してもらうには試乗してもらうのが一番だと考えているのかもしれません。

■実際に輸入車に乗ったことのあるライダーの意見を紹介

Q.乗ったことのある輸入車(バイク)の魅力を教えてください(自由回答)

■デザインがカッコイイ!

男性/39歳
バイクのフォルムが独特でカッコイイ

男性/37歳
とても外観がカッコ良くてたまらない

女性/47歳
ダイナミックでかっこいい

男性/46歳
バイクのデザインがかっこよく乗っていて気持ちが良いところ

女性/46歳
国産バイクにはない個性があって、デザインがおしゃれでかっこいい

アメリカの「ハーレーダビッドソン」は100年以上の歴史を持つVツイン、イタリアの「ドゥカティ」はLツインに流麗な深紅のカウル、ドイツの「BMW」はフラットツインとシャフトドライブに独自のサスペンションを…といった具合に、名だたる国外メーカーは自社の伝統的なメカニズムを継承しています。バイクはむき出しのメカがボディデザインの多くを占めるため、これらがオリジナリティのあるデザインを生み出しているようです。

■音や振動がスゴイ!

男性/31歳
エンジン音がすごい

男性/38歳
排気音が独特で何ともいえない。たまらない

男性/41歳
音に迫力があり、国産車とは全然違いました

男性/44歳
音とスピードが本格的に違った

男性/47歳
安定感がすごく、アイドリングの振動が良かった

80年代以降、国産の高性能スポーツバイクはモーターのように吹き上がる4気筒エンジンが主流でしたので、こういったモデルを乗り継いできた方が「ハーレーダビッドソン」や「ドゥカティ」に試乗すると、その音やバイブレーションに驚くでしょう。もちろん、国産でも大排気量の単気筒や2気筒エンジンは存在しましたが、万人向けのマイルドなものが多かったようです。

■乗り心地やハンドリングが最高!

男性/45歳
乗り心地が最高だった

女性/43歳
疲れにくい

男性/59歳
乗り心地のよさが国産のバイクでは味わえない趣がある

男性/28歳
走りの質が違う

男性/50歳
振動音、ハンドリング

乗り心地がよいのは、単にサスペンションが柔らかいわけではありません。例えば「BMW」のツーリングモデルでは、アウトバーンから山岳地帯まで、数百キロに及ぶ長距離ツアラーのユーザーを想定して設計されています。疲れにくい防風性能を持つカウリングやシートの質、車体の安定性はもちろん、エンジンの振動やハンドリングも心地よいフィーリングになるようにチューニングされているようです。

■国産車にはない個性がある!

男性/38歳
海外ならではのワイルドさがとても心地よい感じ

女性/43歳
国産バイクにはない個性がある

女性/59歳
みんな振り返るし、とてもよい気分になること

男性/22歳
男のロマンがある

男性/52歳
日本車にはない仕様(エンジン、駆動方式)に魅力を感じます

「ハーレーダビッドソン」や「ドゥカティ」、「BMW」以外の輸入車も個性派ぞろいといってよいでしょう。オーストリアの「KTM」は、かつてはオフロード車で有名なメーカーでしたが、近年はオンロードも精力的に展開し、スポーティな走りとアグレッシブなデザインで注目を集めています。ほかにも縦型Vツインのイタリアの「モトグッツィ」や、空冷バーチカルツインと3気筒を揃えるイギリスの「トライアンフ」なども根強い人気です。

数値だけでは表せない。それが輸入車の魅力

戦後まもない時代までの外国製バイクは高性能で、とても国産車がかなうような相手ではありませんでした。しかし、ホンダのマン島TTチャレンジを皮切りに、ほかの国内メーカーも著しい性能向上を果たし、70年代からはあらゆる国際レースを席巻したという歴史をご存じの方も多いと思います。

サーキットで日本製バイクに駆逐された外国メーカーは苦しい状況に陥りましたが、すべてのメーカーが消滅したわけではありませんでした。レースで勝つことはできなくても、「ハーレー」は伝統の空冷Vツインを熟成させ、「ドゥカティ」ならLツインにデスモドロミックというオリジナルの機構など、自社独自のブランド戦略を成功させて魅力的なバイクメーカーとして復活を果たしています。

現在は外国製バイクも昔に比べれば壊れにくくなり、スプリントレースで日本製バイクを打ち負かすメーカーも現れました。各メーカーは積極的に試乗会を開催していますので、購入するかは別として、さまざまな輸入車に乗ってみるのもよいのではないでしょうか。

次回は、そんな「輸入車乗りに対するイメージ」や「購入時の注意点」を紹介します。


調査時期: 2022年10月11日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 1006人
調査方法: インターネットログイン式アンケート