フジ・メディア・ホールディングス(FMH)は6日、グループ各社共通の「FMHグループ カスタマーハラスメント対応に関する基本方針」を策定した。SNS上での誹謗中傷や虚偽情報の流布に加え、脅迫的・威圧的な手段による取材・番組制作への不当な介入、放送・報道内容の変更・取消し等の要求などをカスタマーハラスメントに該当し得る行為として明示。従業員だけでなく、出演者やフリーランスなども保護対象に含めた。

  • フジ・メディア・ホールディングス=東京・台場

    フジ・メディア・ホールディングス=東京・台場

出演者やフリーランスも保護対象 SNSでの誹謗中傷などを例示

今回の基本方針では、カスタマーハラスメントについて、顧客等による言動のうち、社会通念上許容される範囲を超え、役職員等の就業環境が害されるものと定義。

対象となる「顧客等」には、顧客、視聴者・リスナー、施設・サービス利用者、取材先、取引先などを含む。また、保護対象となる「役職員等」は、従業員や役員に限らず、派遣社員、出向者、スタッフ、出演者、フリーランス、業務委託先など、グループの事業に従事する幅広い関係者としている。

カスタマーハラスメントに該当し得る行為としては、暴行や脅迫、暴言、侮辱、差別的な言動、土下座など過度な謝罪の強要、長時間の拘束、執拗な連絡や要求、不当な解雇・処分要求などを列挙。

さらに、役職員等の無断撮影・録音や画像・音声の公開、個人情報の探索・公開などのプライバシー侵害、SNSやインターネット上での誹謗中傷、虚偽情報の流布についても明記した。

こうした行為は対面での言動に限らず、電話、書面、電子メール、SNS、インターネットなどを通じたものも対象となり得るという。

放送・報道内容への不当な介入にも対応 警察への通報や法的措置も

メディア企業グループならではの項目として、「脅迫的・威圧的な手段による、取材・番組制作への不当な介入や、放送・報道内容の変更・取消し等の要求」も、カスタマーハラスメントに該当し得る行為として挙げている。

こうした行為に対しては、組織として毅然と対応する方針。カスタマーハラスメントに該当すると判断した場合、内容や程度に応じて、警告、対応の中断・終了、退去要請、施設への立ち入りやサービス利用の制限、取引・契約の見直し・終了などの措置を講じる可能性がある。

また、暴行や脅迫、業務妨害など、犯罪に該当する、あるいは該当するおそれがある行為については、警察への通報、弁護士への相談、法的措置などを含めて厳正に対処する。

グループ内では、相談・報告体制の整備、事実関係の迅速な確認、被害を受けた役職員等の安全確保や心身への配慮、教育・研修などを実施。相談や報告を理由とした不利益な取り扱いも禁止する。

一方、グループの役職員等がカスタマーハラスメントを行うことも容認せず、確認された場合は社内規程などに基づいて厳正に対処するとしている。

FMHは、顧客や視聴者、取引先などからの意見や要望については、引き続き真摯に受け止め、誠実に対応する考えを強調。その上で、事業に従事する人々が安心して働ける環境を守るため、相互の人権と尊厳を尊重した関係の構築に理解と協力を求めている。