FOOD & LIFE COMPANIESは11月5日、山口県や安藤建設などとともに、高級魚「シロアマダイ」の全国初となる陸上養殖の実現に向けたコンソーシアムを設立し、共同研究を開始した。2028年にスシローでの販売開始を目指す。

  • シロアマダイ

    シロアマダイ

高級魚「シロアマダイ」の全国初となる陸上養殖を目指す

今回設立したコンソーシアムには、F&LCのほか、安藤建設、山口県水産研究センター、山口県栽培漁業公社、山口県漁業協同組合が参画する。

シロアマダイは、アマダイ類の中で最も大きく成長する魚種で、市場では「シラカワ」とも呼ばれる。上品な甘みと濃厚な脂の乗りが特徴で、料亭などでも使われる高級魚だ。一方、天然での漁獲量が少なく、安定した調達が難しいという課題がある。

そこで、海洋環境や高水温の影響を受けにくい陸上養殖に着目。山口県が全国に先駆けて確立したシロアマダイの種苗生産技術を核に、商業養殖技術の確立を目指す。あわせて、市場ニーズを踏まえた品質評価や商品規格の検討、販売可能性の検証にも取り組むという。

各機関が技術やノウハウを持ち寄り、養殖から販売まで検証

コンソーシアムでは、各機関がそれぞれの強みを生かして研究を進める。

F&LCは、品質評価や商品企画を担当し、スシローなどの店舗網を活用した販売を担う。安藤建設は、陸上養殖施設の整備・管理や、商業規模を想定した養殖実証を担当する。同社は1985年からヒラメ、2005年からトラフグの陸上養殖に取り組んできた実績を持つ。

山口県水産研究センターは、飼育環境の検証や養殖実証試験のデータ分析・評価を行う。同センターは2017年からシロアマダイの生態把握や種苗生産技術の開発に取り組み、2019年には天然魚から採卵した人工種苗の大量生産に全国で初めて成功。これまでに20万尾以上の種苗放流を実施している。

山口県栽培漁業公社は、養殖用種苗の安定供給と養殖実証を担当。山口県漁業協同組合は、鮮魚としての出荷規格や価格帯の検証、県内飲食店などへの販路開拓に取り組む。

  •  コンソーシアムについて、各機関の役割

    コンソーシアムについて、各機関の役割

F&LCはこれまでにも、水産資源の安定調達を目指し、ウニの陸上養殖事業への資本参加やブリの種苗研究・販売など、養殖事業者との協業を進めてきた。今回の取り組みを通じて、地域の水産事業者との連携による付加価値の高い魚種の安定調達と、持続可能な調達体制の確立を目指すとしている。