マイナビは2026年10月29日、正社員の残業に関する意識調査の結果を発表した。調査は2026年10月1日~10月5日、従業員数3名以上の企業に所属している全国の20~50代の正社員20,766人と、従業員数3名以上の企業に所属している企業の中途採用担当者840人を対象に、インターネットで実施した。

  • 正社員の残業に関する意識調査

    正社員の残業に関する意識調査

残業時間は月平均23.8時間、理想との差は9.7時間

20~50代の正社員に現在の職場で残業があるかを聞いたところ、「残業がある」は78.1%となり、約8割が残業していることがわかった。

残業があると回答した人に1カ月当たりの残業時間を聞くと、「1~5時間」が26.2%で最多となった。一方、「31時間以上」も19.4%に上り、約5人に1人が月31時間以上残業していた。

  • 残業の有無/1カ月当たりの残業時間

    残業の有無/1カ月当たりの残業時間

現在の残業時間は月平均23.8時間で、理想の残業時間である月平均14.1時間との差は9.7時間となった。

年代別では、月平均の残業時間は50代が24.3時間で最も長く、40代が24.2時間、30代が21.3時間と続いた。20代は17.9時間で最も短かった。理想と実際の残業時間の差も、若い年代ほど小さい傾向がみられた。

また、1カ月の平均勤務日数は20.3日、残業日数は12.0日だった。平均すると、2日に1日以上の頻度で残業している実態がうかがえる。

  • 現在と理想の残業時間/1カ月の平均残業日数

    現在と理想の残業時間/1カ月の平均残業日数

残業時間に満足している人は48.3%、転職意欲とは関係ないとの回答が過半数

現在の残業時間に満足しているかを聞いたところ、「満足している」は48.3%だった。

残業時間別にみると、「残業なし(0時間)」では68.5%、「1~5時間」では56.2%が満足していた。残業時間が短い層ほど、満足している割合が高い傾向がみられた。一方、月平均の残業時間が「31時間以上」の層でも、「満足している」は25.9%となり、約4人に1人が現在の残業時間に満足していた。

  • 現在の残業時間への満足度

    現在の残業時間への満足度

残業に対する考え方は、「業務が残っていても残業はしたくない」が52.0%、「業務のために残業はすべき」が48.0%となり、意見はほぼ二分した。

残業時間と転職意欲の関係については、「残業時間は転職意欲と関係ない」が54.0%で過半数を占めた。

また、以前と比べて残業時間がどう変化したかを聞くと、「以前より減った」が61.2%、「以前より増えた」が38.8%となった。6割以上が、以前より残業時間が減ったと回答していた。

  • 残業に対する考え方

    残業に対する考え方

残業理由・ストレス理由ともに1位は「突然発生した残業」

残業があると回答した人に理由を聞いたところ、最多は「突然発生した残業」(41.0%)だった。次いで「人手不足による残業」(39.0%)、「繁忙期などの事前に想定できていた残業」(37.2%)となった。緊急対応などの突発的な事情だけでなく、人手不足や繁忙期への対応など、さまざまな背景から残業が発生していることがうかがえる。

  • 残業理由

    残業理由

ストレスを感じる残業理由では、「突然発生した残業」が61.3%で最多となった。次いで「上司・同僚など会社都合による残業」(56.0%)、「人手不足による残業」(55.7%)と続いた。「突然発生した残業」は、実際の残業理由とストレスを感じる理由の両方で最も高い割合となった。一方、「事前に想定できていた残業」は、ストレスを感じる理由の中では比較的低い結果だった。

残業による負担感は、時間の長さだけでなく、突発的に発生したものか、事前に想定できていたものかといった背景によっても異なる可能性がある。

  • ストレスを感じる残業理由

    ストレスを感じる残業理由

企業の79.9%が残業削減に取り組む、最多は「業務の見直し・効率化」

企業の中途採用担当者に、自社で残業時間の削減に向けた取り組みを実施しているかを聞いたところ、「実施している」は79.9%に上った。具体的な取り組みでは、「業務の見直し・効率化」が56.3%で最多となった。次いで「勤怠管理の強化」(44.9%)、「人員増員・採用強化」(43.8%)と続いた。

業務プロセスの見直しや勤怠管理、人員体制の強化など、企業が複数の側面から残業削減に取り組んでいる様子がうかがえる。

  • 残業時間の削減に向けた取り組みを実施しているか

    残業時間の削減に向けた取り組みを実施しているか