ツムラは2026年10月16日、「〈九州編〉生理・PMSや“隠れ我慢”に関する意識と実態調査」の結果を発表した。本調査は2026年7月7日〜10日、九州地方に住む20〜60代の生理を経験したことがある人500人と男性500人の計1,000人を対象に、インターネット調査で実施したもの。
九州の生理経験者の67.6%が「隠れ我慢」を経験
生理を経験したことがある人に、生理・PMSに伴うつらさが日常生活に与える影響を聞いたところ、九州では「多少のつらさは感じるが、通常どおり生活を送れるレベル」が30.8%、「通常どおりとはいかないが、仕事や学校には通えたり、家事はできているレベル」が27.6%だった。さらに、「立っているのもつらく、度々仕事や学校、家事を休んでしまうレベル」が7.2%、「起き上がれず、寝込んでしまうレベル」が2.2%となり、合わせて67.8%が日常生活への影響を感じていた。
また、生理・PMSに伴うつらさを感じたとき、我慢して普段どおり仕事や家事をしたり、学校に行ったりする「隠れ我慢」の経験を聞いたところ、「頻繁にある」が35.4%、「時々ある」が32.2%となった。九州の生理経験者の67.6%が「隠れ我慢」を経験している。
年代別では、20代が79.0%、30代が78.0%と、特に若い世代で高い割合となった。
九州で感じる地域の特徴、最多は「困っている人に自然に声をかける雰囲気」
自分が暮らす地域の特徴や傾向を聞いたところ、九州では「困っている人がいたら、自然に声をかける雰囲気がある」が17.9%で最多となった。次いで、「世間体や周りの目を気にする人が多い」が15.9%、「人に迷惑をかけないよう、我慢するのが当然という雰囲気がある」が11.0%となった。
「隠れ我慢」する症状は「イライラ感」「腹痛」「疲れ・だるさ」
生理を経験したことがある人に、感じていても我慢する生理・PMSの症状を聞いたところ、九州では「イライラ感」が24.4%で最多となった。次いで、「腹痛」が22.0%、「疲れ・だるさ」が21.4%だった。
また、周囲に理解されにくいと感じる症状では、「イライラ感」が20.0%、「疲れ・だるさ」が17.4%、「情緒不安定」が13.8%となった。身体的な痛みだけでなく、気分や感情の変化についても、周囲に理解されにくいと感じている人がいることがうかがえる。
「隠れ我慢」をする理由、最多は「休むと仕事・家事などに支障が出るから」
「隠れ我慢」をする九州の人に、我慢する理由を聞いたところ、「休むと仕事、家事などに支障が出るから」が53.0%で最多となった。次いで、「病気ではなく休むほどではないと思っているから」が35.8%、「人に心配や迷惑をかけたくないから」が33.4%だった。
仕事や家事への影響を懸念する人に加え、自分の不調を休むほどではないと考えたり、周囲への気遣いから我慢したりする人もいるようだ。
日常生活に影響がある人の90.0%が、つらさの個人差を「知ってもらいたい」
生理・PMSに伴うつらさや、その程度には個人差がある。日常生活に影響があると答えた九州の人に、つらさの程度が人によって違うことを周囲に知ってほしいか聞いたところ、90.0%が「知ってもらいたい」と回答した。
また、つらさの個人差が周囲に知られていないことで困った経験では、「周囲に相談しにくかった」が38.4%で最多となった。続いて、「職場や学校などで適切な制度や環境が整っていなかった」が23.3%、「甘えや言い訳だと思われた」が21.6%だった。
九州の約半数が、生理・PMSの不調でコミュニケーションに支障
生理・PMSに伴うつらさや不調が原因で、周囲とのコミュニケーションに支障が出た経験を聞いたところ、九州の生理経験者の50.8%が「支障あり」と回答した。
支障が出た相手では、「配偶者・パートナー」が54.3%、「母親」が28.3%となり、身近な家族とのコミュニケーションに影響が出るケースが多かった。
症状を伝えた経験がある人は55.8%、一方で68.7%が「伝えにくい」
生理・PMSに伴うつらさが日常生活に影響している九州の人に、症状やつらさを周囲に伝えた経験を聞いたところ、55.8%が「伝えたことがある」と回答した。一方、68.7%が周囲に伝えにくいと感じていた。
伝えにくい理由では、「気を遣わせたくないから」が45.5%で最多となった。次いで、「自分の症状やつらさを分かってもらえないと思うから」が42.9%、「自分の症状やつらさを表現・説明しにくいから」が38.2%だった。
九州では、困っている人に自然に声をかける雰囲気が地域の特徴として挙げられた一方、生理・PMSのつらさについては、相手に気を遣わせたくないという思いなどから、周囲に伝えにくいと感じている人が多いことが分かった。
男性の約4人に3人が「サポートしたいが対応の仕方が分からない」
九州の男性に生理・PMSについて聞いたところ、61.0%が「生理・PMSについてもっと知る機会がほしい」と回答した。一方、74.6%が「サポートしたいが対応の仕方が分からない」と回答。生理・PMSについて知りたい、サポートしたいという意向があるものの、具体的な対応方法が分からない男性も多いことがうかがえる。
九州の67.6%が、生理・PMSのつらさには「周囲・環境も影響する」と回答
生理・PMSに伴うつらさが日常生活に及ぼす影響について、九州の生理経験者の67.6%が、症状そのものだけでなく周囲や環境による影響もあると回答した。具体的な環境要因では、「立ちっぱなしの仕事・学業」が26.4%で最多となった。次いで、「こまめにトイレに行きにくい環境」が24.4%、「座りっぱなしの仕事・学業」が21.2%だった。
51.6%が、周囲や環境のおかげで「隠れ我慢」を回避した経験あり
生理・PMSのつらさがあるとき、制度や職場の雰囲気、周囲の理解などによって我慢せずに済んだ経験を聞いたところ、九州では51.6%が経験ありと回答した。
要因では、「周囲の人が体調を気遣ってくれた」が18.0%で最多となった。次いで、「周囲に経験者がいて話しやすかった」が12.1%、「無理せず休める雰囲気があった」が10.3%だった。
生理・PMSの不調に対応する制度、「ない」が43.8%、「分からない」が22.2%
生理・PMSのつらさがあるときに、休んだり負担を調整したりできる職場・学校の制度や環境について聞いたところ、九州では「制度があり、利用しやすい雰囲気」と回答した人は5.8%にとどまった。一方、「制度・環境がある職場・学校ではない」が23.4%、「制度・環境があるか分からない」が22.2%、「制度はあるが、利用しにくい雰囲気」が14.2%、「制度はなく、休憩・業務調整なども相談しにくい」が10.2%となった。
制度があると回答した人は20.0%、ないと回答した人は43.8%だった。制度の有無を把握していない人も22.2%にのぼり、制度の整備だけでなく、周知や利用しやすい環境づくりも課題となっている。
日常生活に影響がある人の92.4%が、生理休暇を取得した経験なし
生理休暇とは、生理日の就業が困難な女性労働者が請求できる法定休暇。生理・PMSに伴うつらさが日常生活に影響している人に、つらさを理由に生理休暇を取得した経験を聞いたところ、九州では「取得したことがある」と回答した人は7.6%にとどまった。一方、92.4%は取得したことがなかった。
全国でも、生理休暇を取得したことがある人は10.2%で、89.8%が取得していないという結果になった。
「隠れ我慢」の5タイプ
ツムラは、無意識のうちにしている「隠れ我慢」を測定する「隠れ我慢チェッカー」を「#OneMoreChoice プロジェクト」のサイトで公開している。回答によって、5つの「隠れ我慢」タイプに分類される。
今回の調査では、回答者に20問の設問について「あてはまる」「どちらともいえない」「あてはまらない」の3段階で回答してもらい、回答結果を加重平均の積み上げで算出した。九州の生理経験者では、「気遣いさんタイプ」が4.60、「頑張りやさんタイプ」が4.52となり、ほかのタイプより高かった。













