バンダイのカプセルトイブランド「ガシャポン」が、2027年に誕生50周年を迎える。10月8日に池袋・サンシャインシティで開かれた記者発表会で、国内外における成長戦略や、史上最大となる100mmカプセル対応の新型自販機などが発表された。

  • 柏木由紀さんとアンガールズの2人をゲストに迎え、「ガシャポン50周年発表会」が行われた

    柏木由紀さんとアンガールズの2人をゲストに迎え、「ガシャポン50周年発表会」が行われた

■1977年に誕生、いまや市場シェア約57%に

ハンドルを「ガシャ」と回すと、玩具の入ったカプセルが「ポン」と出てくる。その動作が名前の由来となった「ガシャポン」は、1977年に誕生した。以来、幅広いIPやオリジナル商品を展開し、自販機やカプセルの開発を通じて進化。専門店も増加した現在、子どもも大人も楽しめる身近な文化として定着している。

  • 滝口雄介氏(バンダイ 執行役員 ベンダー事業部ゼネラルマネージャー)

    滝口雄介氏(バンダイ 執行役員 ベンダー事業部ゼネラルマネージャー)

2025年度に1,700億円を超えたカプセルトイ市場において、ガシャポンのシェアは約57%。その成長を支えてきた強みとして、バンダイの滝口雄介氏は、「毎月120種類以上のバラエティー豊かな商品」「自社開発の自販機とカプセル」「さまざまな売り場や買い方」の3点を挙げ、「50年を経て、ガシャポンは一過性のブームではなく、日本が誇る文化として定着した」と力を込めた。

■国内外で計1000店舗へ、北米や南米にも進出

2027年の誕生50周年に向け、スローガンに「WE ARE GASHAPON」を掲げ、今後は「日本が誇るガシャポン文化を世界へ広める」ことを目指す。その軸となるのが、ガシャポンバンダイオフィシャルショップの拡大だ。発表時点で、国内の店舗数は303店舗。海外では18の国と地域で184店舗を展開している。

海外では、すでにカプセルトイ市場が成熟しているアジアが好調で、なかでも韓国は世界でもトップクラスの売り上げを記録した。今後はアジアで培った成功モデルをほかの地域にも広げ、最重要エリアとして北米での出店を加速。来年度には南米・ブラジルへの初出店も計画している。

将来的な目標として掲げたのは、国内500店舗、海外500店舗の計1,000店舗だ。世界のガシャポン情報を集約し、ファン同士の交流も生み出すワールドポータルを立ち上げ、店舗と情報発信の両面から海外展開を強化していく。

さらに2027年1月からは、フィリピンや韓国、北米、欧州など世界各地を巡る「ガシャポンワールドツアー」をスタート。商品を販売するだけでなく、実際にハンドルを回して何が出るかを待つ、ガシャポンならではの体験そのものを世界へ届ける。

■史上最大、100mmカプセル対応の新型機

ガシャポンの新たな可能性を広げる新型自販機「GASHAPON STATION 100」も披露された。特徴は、ガシャポン史上最大となる直径100mmのカプセルを払い出せること。滝口氏が実際にハンドルを回すと、従来よりひと回り大きなカプセルが、存在感たっぷりに自販機から転がり出た。

「GASHAPON STATION 100」に対応する大型商品は、2027年夏ごろに登場予定。カプセルが大きくなることで、これまで収めることが難しかったサイズや仕様の商品も展開できるようになる。

■「めじるしアクセサリー」は世界累計2億個を突破

ガシャポンが目指すのは、既存の人気を広げることだけではない。新しい遊び方や身につけ方を提案し、次のトレンドを生み出すことも成長戦略のひとつだ。

その代表例が、傘やペットボトルなどにつけて自分の持ち物を見分けられる「めじるしアクセサリー」。実用性に加え、複数を集めたり、バッグなどにたくさんつける“じゃらづけ”の楽しさが20代女性を中心に支持され、世界累計出荷数は2億個を突破した。

今後は「カラフルマルチチャーム」「ジェリーデコバンド」「カラトモマスコット」といった新仕様も順次展開する。

また、新たなユーザー層を開拓するシリーズとして、ハイターゲット層の男性に向けた「CAPSULEVERSE(カプセルバース)」と、動物をテーマに世界の子どもたちへ届ける「GASHANIMAL(ガシャニマル)」も発表された。

このほか、バンダイスピリッツ コレクター事業部から発売予定の「超合金 ガシャポンステーションロボ」や、2027年秋に開催予定の「ガシャポンEXPO」など、50周年を盛り上げる企画が続々と控えている。

■柏木由紀、休日に同じ店舗へ1日3回

ゲストトークでは、柏木由紀さんの筋金入りのガシャポン愛がさく裂。SNSで発売予定を確認し、「第1週はこれとこれ、第2週はこれとこれ」と1カ月のスケジュールを組むという柏木さん。目当ての商品が入荷しているか確認するため、休日には朝、昼、夜と同じ店舗を訪れることもあるそうで、「1日に3回以上行くのは結構当たり前。とにかく早めに手に入れて安心したい」と語った。

  • 筋金入りのガシャポン愛を明かした柏木さん

    筋金入りのガシャポン愛を明かした柏木さん

手に入れたアイテムは、キャラクターごとに分けて自宅の玄関やリビングにディスプレイ。仕事へ向かうときや帰宅時に眺めることで気分が上がるといい、ガシャポンは「仕事のパワーの源」になっているという。

注目商品として挙げたのは、サイズを調節して充電コードなどにつけられる「カラフルマルチチャーム」と、リップや太めのペンなどにつけられる「ジェリーデコバンド」。複数のキャラクターを重ね、自分好みにカスタマイズできる点がお気に入りのようだ。

■ガシャポンと同い年のアンガールズ、その進化に驚き

ともに50歳のアンガールズは、ブランドとほぼ同じ時間を歩んできた世代。子どものころは「キン消し」などを目当てに自販機の前へ集まっていたと、懐かしそうに振り返った。

  • アンガールズの2人はガシャポンと同い年の50歳

    アンガールズの2人はガシャポンと同い年の50歳

田中さんは、かつてのキン消しについて、小さなカプセルに折り曲げた状態で入っていたため、取り出した後に逆向きに折って形を直していたと説明。それと比べ、現在の商品は大型カプセルにゆったりと収まり、細部まで作り込まれているとして、そのクオリティーの進化に驚いた様子だった。

山根さんは、娘がオーストラリア留学中、日本のガシャポンを回したがったため、スマートフォンで映像をつなぎながら“遠隔ガシャポン”をしたエピソードを披露。子どものころに祖母からもらった小遣いで楽しんだガシャポンが、今では親子をつなぐ存在になっていることを明かした。

■350種類以上が集まる大型イベントを池袋で開催

なお10月9日から11日まで、池袋・サンシャインシティでは、入場無料の大型イベント「ガシャポンフレンズと行く!ガシャっと回してポーンツアーズ2026」が開催される。

会場では「旅」をテーマに、9月から11月発売予定の商品を中心とする350種類以上の最新アイテムを展示。「まちぼうけ」「いきもの大図鑑」「VIRUSWEETS(ウイルスイーツ)」などのオリジナルシリーズや、最新のトレンド商品も一堂に集まる。

1977年の誕生からまもなく半世紀。商品や自販機を進化させながら、子どもの遊びから大人の収集、さらに世代や国境を超えたコミュニケーションへ。50周年を目前にしたガシャポンは、日本で育った文化を世界へ届ける、新たな旅に出ようとしている。