「第37回高松宮殿下記念世界文化賞」の受賞者発表記者会見が8日、都内で行われ、フジサンケイグループ前代表で日本美術協会会長の日枝久氏(88)が出席。世界各地で戦乱や分断が続く中で「人と人と国と国を結びつける」芸術文化の力を強調し、同賞を次世代へ受け継いでいく決意を語った。
会見冒頭あいさつした日枝氏は「世界は今、混迷と戦乱の時代にあって、平和の架け橋となる芸術の力は、これまでになく重要になってきております」と強調。
かつて音楽部門で世界文化賞を受賞したヨーヨー・マ氏の「世界文化賞はより良い世界を作る勇気を与えてくれる」という言葉や、演劇・映像部門の受賞者だったロバート・ウィルソン氏の「政治と宗教は人々を分断するが、芸術は人々を一つにする」という言葉を紹介した上で、「今年も素晴らしい芸術家の皆様が選ばれております」と自信を見せた。
同賞の審査は、「毎年、“今年は誰になるかな”とワクワクする感じがある」という日枝氏。フジテレビ、フジ・メディア・ホールディングス、フジサンケイグループなどの要職を退いた一方で、日本美術協会会長、彫刻の森芸術文化財団理事長、彫刻の森美術館館長、美ヶ原高原美術館館長と、芸術分野の役職を続投して携わり続ける理由について、「我々にとって、日本にとって、あるいは世界にとっての『世界文化賞』は宝物の賞だと私は思ってます。足が悪いのであまり自由に行動できませんけれども、これはどうしても成長させていきたい」と強い思いを語った。
一方で、「次の世代の人たちに育ててほしい」と、今後への思いも口に。「フジテレビだけじゃなくて、いろんな関係者が一緒になって作ってきた素晴らしい賞なので、成長させてもらいたい」と期待を寄せた。
今年は、ジェニー・ホルツァー氏(絵画部門)、アンディ・ゴールズワージー氏(彫刻部門)、ダニエル・リベスキンド氏(建築部門)、ヘルベルト・ブロムシュテット氏(音楽部門)、ケイト・ブランシェット氏(演劇・映像部門)、ラ・スルス・ガルースト協会(若手芸術家奨励制度)が受賞。会見の司会はフジテレビの生野陽子アナウンサーが務めた。



