明光義塾は9月3日、「青切符導入後の子どもの自転車利用に関する実態調査」の結果を発表した。同調査は7月30日から8月4日まで、小学1年生から高校3年生の子どもを持つ全国の保護者1,000名を対象に、インターネットで実施したもの。

  • 青切符導入後の子どもの自転車利用に関する実態調査

    青切符導入後の子どもの自転車利用に関する実態調査

8割超の保護者が子どもの車道走行に不安

自転車を利用する子どもを持つ保護者752名に、子どもが自転車で車道を走ることへの不安について聞いたところ、83.8%が「不安に感じる」と回答した。内訳は「非常に不安を感じる」が38.3%、「やや不安を感じる」が45.5%だった。8割を超える保護者が子どもの車道走行に不安を感じており、「非常に不安を感じる」と回答した保護者も約4割に上った。

  • 子どもが自転車で車道を走ることへの不安について

    子どもが自転車で車道を走ることへの不安について

学校区分別では、「不安を感じる」と回答した保護者は小学生83.9%、中学生85.5%、高校生81.1%となった。小中高すべての学校区分で8割を超えており、子どもの年齢にかかわらず、保護者の多くが車道走行に不安を感じていることが分かった。

  • 学校区分別

    学校区分別

約半数の保護者が車道走行中の「ヒヤリ・ハット」を認識

青切符導入後、子どもから自転車で車道を走行中に「ヒヤリ・ハット」した体験を聞いたことがあるか調査したところ、48.4%が「ある」と回答した。約半数の保護者が、子どもの車道走行中に危険を感じた体験を認識していることが分かった。

自転車は車道走行が原則とされるなか、子どもの自転車利用では危険を感じる場面が生じていることがうかがえる。

  • 車道走行中のヒヤリ・ハット

    車道走行中のヒヤリ・ハット

約4人に1人が子どもの交通ルール違反を認識

青切符導入後、子どもから自転車の交通ルールに違反したという報告を受けたことがあるか調査したところ、24.1%が「ある」と回答した。

約4人に1人の保護者が、子どもから自転車の交通ルールに違反したという報告を受けていることが分かった。

  • 自転車の交通ルール違反

    自転車の交通ルール違反

子どものヘルメット着用、約3人に1人が「ほとんど・全く着用していない」

子どもの自転車利用時のヘルメット着用状況について調査したところ、「毎回着用している」は34.0%だった。一方、「ほぼ毎回着用している」は23.8%、「時々着用している」は11.6%、「ほとんど着用していない」は8.6%、「全く着用していない」は21.9%となった。

「ほとんど着用していない」と「全く着用していない」を合わせると30.5%となり、約3人に1人がヘルメットをほとんど、または全く着用していないと回答した。

2023年4月から、自転車利用者のヘルメット着用が全年齢で努力義務となっているなか、子どもの着用が定着していない家庭も一定数あることが分かった。

  • 子どものヘルメット着用状況

    子どものヘルメット着用状況

青切符導入を機に7割超が子どもと交通ルールを確認

青切符導入後、子どもと自転車の交通ルールについて話し合ったか調査したところ、72.1%が「話し合った」と回答した。「話し合っていない」は27.9%だった。

青切符導入をきっかけに、7割を超える家庭で子どもと交通ルールを話し合う機会が生まれていることが分かった。

  • 交通ルールについての話し合い

    交通ルールについての話し合い

青切符導入後、約3割で子どもの自転車利用への不安が増加

青切符導入後、子どもの自転車利用について不安が以前と比べてどのように変化したか調査したところ、29.2%が「増えた」と回答した。内訳は「非常に増えた」が9.7%、「やや増えた」が19.5%だった。

青切符導入後、子どもの自転車利用への不安が「減った」保護者よりも「増えた」保護者の方が多く、制度をきっかけに不安を感じるようになった家庭が一定数あることがうかがえる。

  • 子どもの自転車利用への不安の変化

    子どもの自転車利用への不安の変化

7割超が青切符導入を自転車ルール見直しのきっかけに

青切符導入が、家庭で子どもの自転車の交通ルールや乗り方を見直すきっかけになったか調査したところ、74.1%が「見直すきっかけになった」と回答した。内訳は「大きく見直すきっかけになった」が18.4%、「少し見直すきっかけになった」が55.7%だった。

青切符導入を受け、交通ルールを確認するだけでなく、家庭で子どもの自転車の乗り方そのものを見直す動きにもつながっていることがうかがえる。

  • 自転車ルールや乗り方の見直し

    自転車ルールや乗り方の見直し

行政や学校には「取り締まり」より「ルール周知」を期待

子どもの自転車利用をめぐり、行政や学校に今後最も強く求めたい対応について調査したところ、最多回答は「自転車ルールの周知」(28.5%)だった。次いで「自転車通行環境の整備」(23.7%)、「交通安全教育の充実」(11.6%)と続いた。一方、「取り締まりの強化」は5.3%にとどまった。

保護者が行政や学校に求める対応は、違反への取り締まりよりも、子どもが交通ルールを理解し、安全に自転車を利用するための情報提供や環境整備に重点が置かれていることがうかがえる。

  • 行政や学校に求める対応

    行政や学校に求める対応

約6割が自転車ルール講習への参加意向

自転車の利用状況にかかわらず、小学1年生から高校3年生の子どもを持つ保護者1,000名に、学校や自治体で保護者向けの自転車の交通ルールや青切符導入に関する説明会・講習会が開催された場合、参加したいと思うかを調査した。その結果、57.9%が「参加したい」と回答した。内訳は「ぜひ参加したい」が11.4%、「機会があれば参加したい」が46.5%だった。

約6割の保護者が参加意向を示しており、子どもだけでなく、保護者自身も自転車の交通ルールや制度について理解を深める機会を求めていることが分かった。

  • 説明会・講習会が開催された場合の参加意向

    説明会・講習会が開催された場合の参加意向

2026年秋の全国交通安全運動では、自転車の交通ルールの理解・遵守が重点項目の一つに掲げられている。2026年4月に自転車の交通違反に対する「青切符」制度が導入されて以降、初めてとなる全国交通安全運動を迎えるなか、通学や習い事などで日常的に自転車を利用する子どもがいる家庭にとっても、交通ルールや安全な利用について改めて考える機会となっている。