明光ネットワークジャパンは4月20日、「私立高校無償化に関する実態調査」の結果を発表した。調査は2026年4月10日~4月14日、2026年4月に私立高校へ入学した新高校1年生の保護者450名を対象にインターネットで行われた。
私立無償化で進路選択に変化
2026年4月に私立高校へ入学した新高校1年生の保護者450名を対象に、私立高校無償化制度がなかった場合の進学意向について尋ねたところ、「同じ私立に進学したと思う」が52.7%で過半数を占めた一方、「公立に進学した可能性が高い」は25.8%となり、約3割の家庭で進路選択に影響があった可能性が示された。この結果から、制度の有無が進学先の判断に一定の影響を与えていることがうかがえる。無償化が私立進学の後押しとなる一方で、家庭の進路選択の幅を広げる要因となっている実態が明らかとなった。
私立無償化、56.9%が進学決定に影響と回答
私立高校への進学決定に、私立高校無償化制度はどの程度影響したか尋ねたところ、56.9%が「影響した」(非常に大きく影響した:25.1%、ある程度影響した:31.8%)と回答した。過半数の家庭で、無償化制度が進学先の判断に関与していることが明らかとなった。制度の存在が私立進学の意思決定を後押しする要因となっている一方で、進路選択における重要な判断材料の一つとして定着しつつある様子がうかがえる。
私立無償化、4割が年間35万円以上の負担軽減見込み
私立高校無償化制度により、年間で軽減される予定の授業料額について尋ねたところ、「35万円以上45万円未満」が20.4%で最多となり、「45万円以上(20.2%) 」が続いた。さらに、「35万円以上」と回答した割合を合算すると約4割にのぼり、一定の負担軽減効果が見込まれていることがうかがえる。一方で、「軽減額がわからない」と回答した割合も36.0%に達しており、制度内容や軽減額を十分に把握していない家庭も一定数存在することが明らかとなった。
私立高校の初期費用、無償化でも残る家計負担
私立高校入学にあたり、授業料以外で発生した初期費用について調査した。その結果、「20万円以上30万円未満」が16.9%で最多となり、「30万円以上40万円未満(13.8%)」、「10万円以上20万円未満(11.6%)」が続いた。
さらに、「30万円以上」と回答した割合を合算すると約半数にのぼり、無償化の対象外となる費用の負担感が一定数の家庭で存在している実態が明らかとなった。制度による授業料軽減が進む一方で、入学時に必要となるまとまった支出が、家計に影響を与えている様子がうかがえる。
私立高校の初期費用「想定より高い」約半数
授業料以外で発生した初期費用について、私立高校無償化制度を知った当初の想定と比べた実感を尋ねたところ、46.7%が「高かった」(想定より大幅に高かった:12.5%、想定よりやや高かった:34.2%)と回答した。約半数の家庭で、当初の想定を上回る費用負担を感じていることが明らかとなった。授業料の軽減に注目が集まる一方で、制度対象外となる初期費用については認識とのズレが生じており、入学前後の家計に影響を与えている実態がうかがえる。
私立高校、「授業料以外」の負担トップは制服費
授業料以外で、家計負担が大きいと感じた費用について尋ねたところ、最多回答は「制服関連費(47.3%)」、次いで「修学旅行積立(42.7%)」、「教材・副教材費(37.1%)」と続いた。
いずれも入学前後や在学中に発生する費用であり、無償化の対象外となる支出が家計に影響している様子がうかがえる。授業料の軽減が進む一方で、こうした費用も私立高校進学における検討材料となっている実態が明らかとなった。
私立無償化でも「立て替え負担」約6割が実感
私立高校無償化制度の利用にあたり、還付・相殺までの一時的な立て替え負担について尋ねたところ、57.6%が「負担を感じた」(強く感じた:21.3%、やや感じた:36.0%)と回答した。半数以上の家庭が、制度の適用までに生じる一時的な資金負担を実感していることが明らかとなった。授業料の軽減効果が期待される一方で、支給までの期間における資金負担が、一定数の家庭で生じている様子がうかがえる。
私立無償化、課題最多は「授業料以外対象外」
私立高校無償化制度の課題について尋ねたところ、最多回答は「授業料以外は対象外(42.7%)」、次いで「学費上昇を招いている可能性(24.2%)」、「立て替え負担がある(20.4%)」「制度内容が分かりにくい(20.4%)」と続いた。授業料の軽減が進む一方で、制度の適用範囲や運用面に対する課題意識が一定数の保護者に共有されていることがうかがえる。特に、授業料以外の費用や手続き面に関する認識が、制度理解や満足度に影響している可能性も示唆される結果となった。
明光義塾調べ







