ゼロカラン・金魚番長が考える、神保町よしもと漫才劇場の魅力

毎日3~4公演が開催されている、神保町よしもと漫才劇場。この日も17時半から「神保町Kakeru 翔 LIVE」が行われるとあり、事務所、楽屋にはスタッフや芸人が慌ただしく出入りしている。そんな状況の中、『第47回ABCお笑いグランプリ2026』決勝を間近に控える本番直前のゼロカランに話を聞くことができた。

  • ゼロカランのワキユウタさん(左)、たいがさん(右)

    ゼロカランのワキユウタさん(左)、たいがさん(右)

――神保町よしもと漫才劇場の印象について教えてください。

ワキユウタさん:これは肌感ですが、神保町は他の劇場より”盛り上がってる感”が舞台に伝わってきます。客席のコンパクトさもあって、大きな笑いが返ってくるイメージがあるんです。

たいがさん:賞レースに向けた新ネタを試すときも、ちょうど良い感覚が得られますね。あと若手それぞれが、「自分が面白いと思うネタ」を自由にやらせてもらえる雰囲気があって。正直、満席にはならへん尖ったお笑いライブでも許してもらえるというか。

――劇場の裏方スタッフさんとのエピソードはありますか?

ワキさん:どの劇場もスタッフさんのレベルがすごい高いんですよ。こちらが期待した以上のものが返ってくるというか。たとえば打ち合わせしていない、平場の急なアドリブにも対応してくれたり、無理な注文でもやってくれたり。ほんとプロやなと思います。ネタで使う道具があれば何日も前から準備してくれて、そのクオリティも高い。おかげで、小道具を作っていた時間で新しいネタを書けています。

たいがさん:神保町のスタッフさんたちは、めっちゃ密に連携してくれて「こういう告知しましょう」とか、「こういう動画を作りたいんで撮影して良いですか」とか、向こうから提案してくれるんです。芸人と一緒になって面白がってくれるのがデカいですね。あと、ずっとポジティブな言葉をかけてくれます。金魚番長とは「漫才鬼」ってライブを神保町の劇場でやっているんですが、「ストイックでめちゃカッコイイです」なんて乗せてくれて。

ワキさん:ポスターとかSNSの告知とか、芸人に貼り付いてやってくれてます。支配人さんも「何でも言ってください」「一緒に作っていきましょう」の先頭を切ってくださる方で、やりやすい雰囲気を作ってくれています。

たいがさん:めちゃ芸人ファーストですね。

ワキさん:近くで聞き耳を立ててそうなのであまり悪いことは言えないんですが(笑)、でもほんまフランクに話できる、ときどきいじらせてくれる、そんな方です。

たいがさん:ボクら若手の意見も取り入れてくれるのが心強いですね。舞台監督さんは先日、東京ガーデンシアターでM-1ツアー(M-1グランプリ2025スペシャルツアーファイナル)をやったときにも舞台監督をやられてて。そんで、よく見たら金魚番長の単独ライブのオリジナルTシャツを着てるんですよ。「それどうしたんですか?」って聞いたら「あいつらがこの景色を見れねぇから着てきてやったんだよ」とか仰ってて。たとえ冗談でも、そういうこと言えるって、ほんま愛があるなって思いますね。

  • ライブに出演するゼロカラン

    ライブに出演するゼロカラン

――先ほどの「漫才鬼」ですが、神保町で開催するようになった経緯はありますか?

ワキさん:「M-1に向けて同期とライブをやりたいな」って思ったときに、金魚番長が手を挙げてくれて。それからは2組でやっています。月に新ネタ5本をおろす、神保町のみ、ライブ配信は行わない、って決まりです。神保町は「良い環境でやりたい」「でもネタばれしたくない」という条件にもピッタリの劇場でした。

たいがさん:神保町って”リアルな笑い”が得られる感じがするんですよね。変な話、大きな劇場だったら思った以上にウケてしまうこともあるけど、神保町のキャパ126名がどのくらい笑うかで、現実的なところが掴めるというか。ここでめっちゃ笑いがとれたら、どこの劇場でもウケると思います。

――神保町よしもと漫才劇場に来るお客さんにメッセージをお願いします。

ワキさん:…そうですね、どうしようかな。「渋谷ほど人がいっぱいいないので、とても来やすいよ」ってところですかね。

たいがさん:駅からの導線のこと言ってる? (笑)

ワキさん:落ち着いた場所なのでね。「終わったあと、ご飯も行ってね」。

たいがさん:ほんまに見たことない芸人から、めっちゃ人気の芸人まで、一度に見れる楽しさもありますね。青田買いしていただいても結構です。遠すぎず近すぎずの、独特の距離感でお笑いが楽しめるのも魅力です。是非、お笑い熱を感じてもらえたら。

そして、この日はルミネtheよしもとの出番のあとに神保町Kakeru 翔 LIVEにも出演した金魚番長にも話を聞くことができた。金魚番長も、『第47回ABCお笑いグランプリ2026』への決勝進出が確定している。

  • 劇場前には所属芸人を写したのぼりが並ぶ

    劇場前には所属芸人を写したのぼりが並ぶ

――金魚番長のお二人が考える、神保町よしもと劇場はどんな場所でしょうか?

古市勇介さん:ちょうど良いサイズの劇場という感じがします。めっちゃやりやすいですね。

箕輪智征さん:舞台と客席の距離が近くて、お客さんの反応もよく分かる。だから新ネタも試しやすいです。

古市さん:特に神保町は、一体感がありますね。お客さんがあまり入ってない日でも盛り上がってくれるし(笑)。

箕輪さん:ただ渋谷と比べると、やや重めではあるのかな? 何でもかんでも拍手して笑ってくれるわけではないので、ちょうど良い雰囲気というか。本番中は客席が暗いので、演者にとって集中できる環境でもあります。

  • 金魚番長の箕輪智征さん(左)、古市勇介さん(右)

    金魚番長の箕輪智征さん(左)、古市勇介さん(右)

――神保町の劇場の客層は?

箕輪さん:立地の関係から学生さんかなぁ、意外と若い人も多いし、あとお仕事帰りの人もいますね。若手の劇場なので、ベースは若い人だと思います。

古市さん:寄席の日、土日は年配の方もいらっしゃるかな? ここの劇場って、何かのついでに寄るという感じではないので、たぶん目がけて来るお客さんが多くて、そういう意味ではリピーターさんも多い気がしています。

――神保町所属のお二人にとって、ここはホームだと思いますが、何か印象に残っている出来事はありますか?

古市さん:個人的にはネタの前に、ここの舞台監督さんに袖で会うとめちゃ安心します。劇場のスタッフさんにはネタの道具、衣装の準備をやってもらってて、これも本当に助かる。“ホーム感”がありますね。

箕輪さん:ここの劇場は、所属芸人の出入りが自由なんです。ボクはたまに楽屋に泊まります。誰もいないので冬は寒いんですが、これからの季節は良いですね。“ホーム感”があります。

古市さん:そういうホーム感ね、実際に住んでんのね(笑)。

  • ライブに出演する金魚番長

    ライブに出演する金魚番長

――神保町よしもと漫才劇場に来るお客さんにメッセージをお願いします。

箕輪さん:東京メトロ神保町駅に着いたらA1で出ちゃダメですよ。A7出口がイチバン近いです。でも長い階段があります。

古市さん:あれエレベーター作った方が良いよね(笑)。あとご飯が美味しいです。ライブの前後に周辺グルメも楽しんでもらえたら。良い場所にある劇場だと思います。