ビザ・ワールドワイド・ジャパンは7月3日、日本市場におけるブランド戦略をさらに強化し、特に音楽やアニメなどの「推し活」への支援を推進する戦略を発表した。第1弾として、「Ado STADIUM LIVE 2026 Ao」に協賛し、チケットの独占先行抽選販売や限定グッズなどを展開。今後さらにファンカルチャーに訴求していきたい考えだ。

  • Visaのこれまでのブランド戦略に新たな展開

    Visaのこれまでのブランド戦略に新たな展開

Visaのブランド戦略では、特にグローバルで大きなスポーツイベントへのスポンサーでブランド価値を高めてきた。1986年からはオリンピック、2007年からはFIFAワールドカップ、2024年からはF1のレッドブルレーシングのグローバルパートナーとなっている。アジアや日本でも、音楽のMAMA AWARDSやeスポーツのREJECTのパートナーとなっており、スポーツ以外でもブランド価値向上に努めている。

  • Visaのミッションとブランド提供価値

    Visaのミッションとブランド提供価値

こうした状況下で、「日本におけるファンカルチャーが変化している」と同社マーケティング本部長の里村明洋氏は指摘する。これまでは、テレビ視聴やスポーツ観戦、舞台・映画鑑賞といった「観客としてのファン」が主流だったが、現在は「参加者としてのファン」となっている。

  • 日本におけるファンカルチャーが「参加型」へと変化

    日本におけるファンカルチャーが「参加型」へと変化

これは、「推し活」やSNS発信、ライブ参加、コミュニティ参加といった体験やコミュニティ、価値を共創する文化へと変わってきているのだという。

この新しいファンカルチャーは、次世代層を中心に大きく拡大。推し活の人口は約1,950万人、年間支出規模は約4.1兆円まで成長している。こうした次世代では、推し活が日常の一部で、「推し消費」が活発化している現状だという。実際、推し活支出層は2023年でもすでに、可処分時間の38.8%、可処分所得の37.4%が推し活に消費されているそうだ。

  • 市場規模は大きく拡大。可処分時間などのデータは2023年のものとのことで、今はさらに大きくなっている可能性が高い

    市場規模は大きく拡大。可処分時間などのデータは2023年のものとのことで、今はさらに大きくなっている可能性が高い

こうした推し活消費が強い分野としては、スポーツ以上に音楽、アニメ、ゲームが挙げられ、特に音楽は最も親和性が高い。そして、こうした音楽における推し活においては、様々なシーンで「決済」が関わってくる。

  • 特に接触頻度や視聴時間、購買影響度が高いのが音楽領域

    特に接触頻度や視聴時間、購買影響度が高いのが音楽領域

例えばライブチケットの購入、グッズの購入、視聴のためのサブスクリプションサービスの契約、ライブの遠征における交通費や宿泊費、コミュニティでの交流における飲食など、幅広く決済が関わってくる。

こうしたことからVisaでは、「決済を通じて人々の情熱を支え、ファンカルチャーに寄り添い、新たな体験価値と経済活動の活性化に貢献する」と里村氏はアピールする。

この音楽領域への支援の第1弾が、アーティストのAdoさんが行うスタジアムライブへの協賛だ。セゾンカードと共同での協賛となり、セゾンカードのVisa会員限定で先行チケット抽選販売、限定オリジナルグッズ販売を実施。「Visaでしか提供できない価値や特典を目指した」と里村氏は話す。

  • 第1弾の取り組みがAdoのライブへの協賛。すでに実施済みの先行チケット抽選販売に加え、オリジナルグッズも用意

    第1弾の取り組みがAdoのライブへの協賛。すでに実施済みの先行チケット抽選販売に加え、オリジナルグッズも用意

  • オリジナルグッズのブランケット

    オリジナルグッズのブランケット

Visaでは、日本市場に向けたブランド戦略として、今後はファンカルチャーへ向けたパートナーシップによる支援をさらに強化していく方針で、従来のスポーツに加えて音楽を主軸に、さらにアニメやゲーム、ライフスタイルといった全5領域での展開を行っていく。

  • ビザ・ワールドワイド・ジャパンのマーケティング本部長の里村明洋氏

    ビザ・ワールドワイド・ジャパンのマーケティング本部長の里村明洋氏

里村氏によれば、こうしたファンカルチャーへのVisaの取り組みはグローバルでも同様の傾向にあると言うが、それが顕著なのはアジア圏で、そのため音楽イベントへの協賛なども行ってきたが、日本ではこれをさらにアニメやゲームなどにも広げていく。

今回はセゾンカードとの協賛だが、Visa単独のこともあれば、イシュアへ提案して賛同が得られれば、他のイシュアとも同様の取り組みを行っていく考えだ。