【2026年最新】江の島の海の家を賢く利用するコツを江の島海水浴場営…

「ここ、片瀬海岸は『東洋のマイアミビーチ』と呼ばれているんですよ」と話すのは、江の島海水浴場営業組合で組合長をしている岩田和美さん。

湘南エリアの海岸でも、藤沢市が管轄する片瀬東浜、片瀬西浜・鵠沼、辻堂の各海水浴場は、2026年7月1日に海開きを迎えます。同時に海の家も営業開始です。

2026年6月12日に岩田さんに取材をお願いしたときは、7月1日の海開きに向けて、浜辺では海の家の建設が進められていました。今回、岩田さんに、海の家を賢く利用するコツや歴史、最近の特徴を伺いました。

海の家を賢く利用するコツは朝からの利用

__今年も始まりましたね。海の家の開設工事。毎年何店舗くらい営業するのですか?

岩田和美さん(以下、岩田さん):藤沢市が管轄する海水浴場は片瀬東浜、片瀬西浜・鵠沼、辻堂です。私が営業する海の家は片瀬東浜にあります。片瀬東浜、片瀬西浜・鵠沼、辻堂の海水浴場では、合わせて18店舗の海の家と、9店舗の飲食のみのお店が7月1日に営業を開始します。

海の家の利用料金は一律で、大人2,000円、中高生1,600円、4歳以上小学生までは1,000円です。ただ、20%の割引クーポン券を利用すると大人1,600円、中高生1,280円、4歳以上小学生まで800円で利用できます。

このクーポン券は藤沢市が発行している割引券なので、片瀬東浜、片瀬西浜・鵠沼、辻堂の海水浴場の海の家でしか利用できません。

__なるほど。逗子の逗子海水浴場や鎌倉市の材木座海水浴場などでは利用できないということですね。ところで、このクーポン券は藤沢市役所で配布されると聞きましたが、ほかではどこでもらえるのですか?

岩田さん:市役所のほか、国道134号線沿いの東浜と西浜の中間にある「片瀬江ノ島観光案内所」、西浜と鵠沼海岸の中間にある「藤沢市観光センター」でもらえます。ほかは、小田急江ノ島線の藤沢市管内の駅でもらえます。

シーズンに入ると「ENOSHIMA MIAMI BEACH SHOW 江の島マイアミビーチショー」というA4サイズほどの大きさのチラシが駅のチラシラックに並びます。チラシの下部にクーポン券(特別割引)が付いているのでそのチラシをお持ちください。

よく「コンビニなどにありますか?」と聞かれますが、コンビニにはチラシは置いていませんし、買い物したからもらえるものでもありません。

__物価高の今、少しでも節約したい方も多いと思います。クーポン券はありがたいですね。ところで、海の家を賢く利用するコツはありますか?

岩田さん:海の家は利用料を払うと何回でもシャワーを利用できますし、荷物も帰宅するときまでお預かりいたします。浜辺で遊び、海に入って泳ぎ、戻ってきてシャワーを浴びてお座敷で休む。料金は1日単位なので、一度お支払いいただくと、その日はシャワーもお座敷も何度でもご利用いただけます。

以前は朝から海水浴にいらっしゃる方が多かったのですが、最近は、「朝早く起きる」という習慣から「夜型」になった方も多いせいか、午後3時くらいに海にいらっしゃる方もいます。その中には、「朝が苦手」というわけではなく、「夕方の方が涼しい」と思う方もいらっしゃるようです。

しかし、やはり朝の海風は気持ちがいいですし、体感温度も夕方より低いです。せっかく海水浴を楽しめる季節なのですから、早起きして朝から海の家を利用し、ゆっくり夕方まで過ごしていただきたいと思います。海から上がりシャワーを浴びて、お座敷で体を休める。そして海に入り海水浴を楽しむ。長年、海の家を営業している私としては、朝から海の家を利用する過ごし方をおすすめします。

最近は、お座敷のほかに、イスとテーブルを用意している店舗もあります。ゴロンと横になれるお座敷もよいですが、椅子に座り慣れている方は、テーブル席を利用されてはいかがでしょうか

__海の家の営業時間は?

岩田さん:東浜、西浜・鵠沼、辻堂海水浴場ともに、8時から19時。19時過ぎるとライフセーバーも業務を終え、海岸から引き揚げます。飲食のみの店舗は21時まで営業しています。ラストオーダーは20時30分です。

__なるほど。

岩田さん:シーズン中は大変混雑しますが、朝からご利用いただくとお座敷もすいているので、ご利用いただきやすいと思います。朝早く来て、クーポンを利用すれば1,600円(大人の場合)で1日海の家をご利用できるのはとてもお得です。

海の家というのはいわゆる広域休憩場。食べ物や飲み物の持ち込みも自由です。ただし、海の家でも生ビールや酎ハイ、ラーメンやフライドポテトなど、飲み物や食べ物の提供をしていますので、手ぶらで来ても大丈夫です。

海の家は屋根が付いているので日陰です。クーラーなどなくても海風が心地よく、体感温度は街中より3度くらいは低く感じるものです。海の家は、海に遊びにいらした方に、自然の海風を感じながら心地よく過ごせる場所を提供しています。

__シャワーは男性用と女性用に分かれているのですか?

岩田さん:昔は、1つの部屋の上部にシャワーの蛇口が数か所付いているだけのシャワー室でした。しかし、20年くらい前からでしょうか。シャワー室は、すべて個室になりました。各個室のシャワーも、天井から蛇口だけが付いているのではなく、使い勝手のよいハンドフリータイプのシャワーが付いています。

また、シャンプー、リンス、ボディーソープ、そのほか化粧品も備えられています。タオルの用意はありませんが、持ってくるのを忘れてしまっても、海の家で購入できます。

「東洋のマイアミビーチ」と呼ばれている片瀬海岸

__藤沢市観光協会が発行した『江の島海水浴場―開設100周年記念誌』によると、1886(明治19)年に医師の三留栄三ほか先人たちが、「海水浴に医学的効能がある」とみて鵠沼海岸に海水浴場を開設したと記載されていますね。

岩田さん:そうですね。記念誌にも記載されていますが、明治の初め、片瀬海岸で最初に海水浴をしたのは日本人ではなく、フランス人だったようです。

「夏に海で泳ぐと冬は風邪をひかない」と、昔はよくそんな言葉を聞いていました。でも「海水浴が体にいい」という話は、実は日本発祥の文化ではないようです。病気を治すために海に入る文化はフランスが先なのだとか。その後、明治になって、日本にそういう文化が伝わったと聞いています。

海水のミネラルや海の風など、自然の中で病気を治す。昔は海に入って太陽の光を浴びれば健康になるとされ、海水浴が流行ったと聞いています。そうした昔ながらの養生観は、海水浴とは単なる遊びではなく、体を整えるための行為としても受け止められていたのでしょう。

よく温泉地に行くと、「湯治に来ている」という話を聞きませんか。海水浴というと、昔は「湯治の海版」と思われていたのかもしれません。「海に入って病を治す」と思っている人は今もいるのではないでしょうか。

__『江の島海水浴場-開設100周年記念誌-』にも、初代陸軍軍医総監となった松本順氏が、医学者として海水浴の効果についてまとめた『海水浴法概説』を1886年(明治19年)に刊行したとありますね。『海水浴法概説』には、「海水浴の効果として、体質改善や新陳代謝の促進、貧血症や消化不良の改善効果があると記載されている」と書かれていました。「潮湯治」的な考えとして、健康上にいいということで海水浴がすすめられた。こうして海水浴場が開設されていき、茶屋や旅館も設けられた。また、遊泳者の危険に備える監視船も用意されたとあります。これが海水浴場や海の家、ライフセーバーの走りなのですね。

岩田さん:こういった歴史が『江の島海水浴場―解説100周年記念誌』に書かれています。「海水浴は体にいい」といっていた文化を振り返ると、最近では、確か20年くらい前でしょうか。お子さんのアトピー症状に悩む親御さんが海にいらして、海水をペットボトルに詰めて自宅に持ち帰るなどということが流行った時代もありました。

__1886年に鵠沼海岸に海水浴場が開かれたと記載されていますが、海水浴場という名称が付いていなくても、海水浴にふさわしいきれいな海があり、明治時代から人々が海に入っていたことがわかる記念誌ですね。

岩田さん:海水浴場と呼ばれる以前、明治時代に学習院の生徒たちが、片瀬の海が衛生的にもいいというので遊泳訓練をしていたとも記されています。それは記念誌を読まなくても有名な話です。

時が経ち、家族連れや仲間と海水浴を楽しむ人たちや、時には撮影などに利用される海水浴場となったこのビーチ。1959年3月5日には、藤沢市がアメリカ合衆国フロリダ州のマイアミビーチ市と姉妹都市提携を結んだことで、片瀬海岸一体は「東洋のマイアミビーチ」とも呼ばれるようになったんです。

片瀬東浜や西浜海水浴場は湾になっているので、波も穏やかです。そして東浜は遠浅なので子どもも安心して遊べます。片瀬東浜海水浴場は日本の海水浴場55選の中の一つに選ばれているのです。

__新型コロナウイルス感染症が流行した時期は海の家もやはり営業停止だったのでしょうか?

岩田さん:2022年の1年間は海も「閉鎖」と言われました。これまで60年以上海の家を営業していて、海水浴場が閉鎖されたのは初めてでした。

閉鎖されましたが、それでは、海や浜辺は無法地帯のような場所になってしまう。ですから、ライフセーバーや海の家の組合員が海の警備はしていました。

__コロナ禍以降は来客数に変化はありますか?

岩田さん:2023年は小規模に海の家も営業しました。コロナ禍以降、いったんは海に遊びにいらっしゃる方も減りましたが、徐々に戻りつつあります。

ただ、近年は娯楽の選択肢が増えたことや、夏は暑いから家から出ないという人の声も少なくありません。そのため、昔と比べると海に来る人は少なくなっているかもしれませんね。

けれど、海の家の中は街の中のモワッとしたような暑さはなく日陰なので涼しい。空調がなくても快適です。そうした自然の涼しさを求めて、だいぶ皆さん戻ってきているようにも私は思います。

バリアフリーにはなっていないがライフセーバーがサポートしてくれる

__車いすを使用される方への配慮などはあるのでしょうか?

岩田さん:あいにく、浜辺はバリアフリーにはなっていません。歩道から浜辺に降りる際は、スロープをご利用いただけます。浜辺ではライフセーバーがサポートします。困ったことがあれば、近くのライフセーバーにお声がけください。海の家のスタッフにもお気軽にお声がけください。

片瀬海水浴場でいうと、片瀬西浜は浜辺側に駐車場がありますが、片瀬東浜は国道134号線を挟んだ向かい側に駐車場があります。しかし、地下通路でつながっているため、横断に心配はありません。

__最近ペット同伴という方も増えました。海の家はペット入店は可能でしょうか?

岩田さん:藤沢市の条例では糞尿の問題から、海水浴場ではペットは遊泳禁止になっています。ただし、介助犬は別です。介助犬は海の家も利用可能です。

しかしながら、最近の傾向を考えると、「ペットも家族」という方も多くいらっしゃいます。海には入れないけれど、ケージやバギーなどに入れて、一緒に海へ連れてくる方もいます。そういう方に向けて、ペットの入店を許可している海の家もあります。しかし、店舗によって違うので、利用する際に確認するとよいですね。

__インバウンドの方も多いと思いますが、言葉の壁の心配は?

岩田さん:最近は皆さんスマートフォンをお持ちなので、通訳に困ったことはありません。日本語で話しかけてくださる方も多いです。たとえば、フードのメニューには写真が付いているので理解していただけますし、案内も図を見れば理解できるようになっているので、困ったことはありません。

近隣の地域住民の方の理解は深い

__シーズン中はたくさんの人が訪れることと思います。近隣住民の方へ、何か配慮されていることはありますか?

岩田さん:皆さん、夏になると海水浴が始まったと思っていらっしゃるので、困るというか、「夏が来た」と季節感を喜んでいらっしゃるように感じています。そもそもここは観光地ですので、海水浴場、飲食店、住民がうまくやっていかなければいけないと、皆さん理解されているようです。ですから特別な配慮はしていません。ただ、迷惑をかけないようには心がけています。

例えば何かあれば、町内会の方などを通じて知らせてもらい、対処するようにしています。しかし、これまで大きな問題はありません。長い歴史があるので、皆さん夏になれば海水浴が始まったと理解してくださっていて、「にぎやかになっていいんじゃない」と喜んでいらっしゃるように感じています。

__ごみは持ち帰らなければなりませんか?

岩田さん:ごみは浜辺に分別のごみ収集場を用意しているので、各自そこに捨ててもらいます。その日のごみは藤沢市が業者さんを手配し、毎日回収してくれます。ごみが放置されることはありません。

以前は「ごみは持ち帰ってください」などというようなこともありましたが、観光に来てごみを持ち帰るのも大変な話。それでごみ収集場を設けて、藤沢市が毎日回収に来てくれるようになりました。

まとめ

岩田さん:太陽が照りつけていても、海の家には屋根が付いているので日陰になります。海の家の中は潮風がとても気持ちいいです。クーラーなどなくても、自然が心地いい空間を提供してくれます。安心安全な片瀬江ノ島の海水浴場。海の家を利用して、夏の海を存分に楽しんでください。

片瀬江の島海水浴場(東浜海岸、西浜・鵠沼海岸、辻堂海岸)

開設期間

2026年7月1日(水)~9月6日(日)

海の家営業時間

8:00〜19:00飲食店は8:00〜21:00(L.O. 20:30)

アクセス(片瀬東浜海水浴場)

小田急江ノ島線「片瀬江ノ島駅」下車徒歩5分住所:〒251-0035 神奈川県藤沢市片瀬海岸1丁目15-1駐車場:江の島・湘南海岸パーキングインフォメーション

海の家 料金

※片瀬東浜海水浴場、片瀬西浜海水浴場、鵠沼海水浴場、辻堂海水浴場で一律となります。

大人2,000円/1日(クーポン利用の場合1,600円/1日)中高生1,600円/1日(クーポン利用の場合1,280円/1日)4歳から小学生1,000円/1日(クーポン使用の場合800円/1日)

20%OFFのクーポンがもらえる場所(2026年7月1日~9月6日)

・片瀬江の島観光案内所・藤沢市観光センター・藤沢市役所・小田急江ノ島線の藤沢市管内各駅(長後駅、湘南台駅、六会日大駅、善行駅、藤沢本町駅、藤沢駅、本鵠沼駅、鵠沼海岸駅、片瀬江ノ島駅)