
ついに本日正午、タイムテーブルが発表された2026年のフジロック。今年は第1弾ラインナップから、昨年を上回る66組を日割り付きで一挙発表。フジと縁の深いヘッドライナー3組を揃えた磐石の布陣に、藤井 風(Fujii Kaze)とXGが象徴する新たな”風”も話題を呼び、大成功を収めた昨年以上の反響を巻き起こしている。伝統的な「フジロックらしさ」を継承しつつ、攻めの姿勢で新世代のオーディエンスも獲得。こうした絶好調の要因はどこにあるのか? 昨年に引き続き、主要4ステージの担当者にブッキングの舞台裏を語ってもらった。
※この記事は2025年6月25日発売の『Rolling Stone JAPAN vol.35』内に掲載されたものです。
昨年を上回るスタートダッシュの背景
ー馬場さんはこの企画に初参加。2015年入社で、平沢進さんのご担当とお聞きしました。
馬場:そうなんです、ここ2年半ほど。考え方がとてもユニークで、一緒にお仕事しながらいまだに毎回驚かされることばかりです(笑)。RED MARQUEEの担当は4年目になります。

馬場里奈(RED MARQUEE担当)Photo by Rika Tomomatsu
ースマッシュさんは今年の年明けから新オフィスに移転。若いスタッフも増えているそうですし、フレッシュな雰囲気を感じます。まずは昨年のフジロックを振り返ると、コロナ禍以降で最多動員を記録するなど大成功でしたよね。その要因をどのように分析していますか?
栗沢:やはり山下達郎さんやヴルフペックといった方たちが話題になったのが大きかったかなと思います。
馬場:全体的なバランスがよかったですよね。
山本:フジロックは以前からフレッド・アゲインのようなダンスミュージックにも力を入れてきましたし、ヴルフペックのようにフジらしいアーティストがヘッドライナーを務めて、ラインナップの組み合わせも上手くいった。そこがお客さんにうまく伝わったのかなと。

栗沢慎一(FIELD OF HEAVEN担当)Photo by Rika Tomomatsu
ーフジロックは長く続いてきたことで、お客さんの高齢化が囁かれることもあるなか、昨年は平均年齢層が若くなったとも聞いています。
山本:その傾向は、実際にデータでも出ています。自分を含めたスタッフも、開催中に若いお客さんがいらっしゃっているのを何度もお見かけしました。

山本紀行(WHITE STAGE担当)Photo by Rika Tomomatsu
ーみなさんの個人的な思い出は?
平田:思い出というかトラウマでもありますが、フレッド・アゲインは史上最大のトラブルだったんじゃないですかね(苦笑)。
ー機材トラブルで東京から発電機を輸送せざるをえない事態になり、スタートが1時間半遅れに。でも結果的に、そのトラブルがうまく作用した部分もありましたよね。
馬場:本人が一番うまくプロモーションに繋げてましたよね。
栗沢:そうそう。彼がSNSで誘導してくれたおかげで、(同時刻にFIELD OF HEAVENに出ていた)エズラ・コレクティヴがすごく盛り上がって。
ーそれに何より、フレッド・アゲインのステージは奇跡的な素晴らしさでした。
平田:あの状況で文句を言わないフジのお客さんは凄いですよね。みなさんのおかげで、あの場をつくらせてもらえているんだなと改めて実感しました。

平田天志(GREEN STAGE担当)Photo by Rika Tomomatsu
ー昨年はラインナップ第1弾の発表で、全体の3分の2に該当する60組を日割り付きで一挙発表する新機軸も好評でした。
栗沢:これまでは全体像が見えないので、お客さんも「どうしようかな」と悩んだり「もう少し見えてきたら決めようかな」となっていたと思うんですよ。でも、頭から一気に出すと「今年は行くぞ」となりやすい。そこは大きな変化だと思います。
ーただブッキングしていく側としては、早めの進行で主要な顔ぶれを揃えないといけないわけで。率直に大変そうですよね。
平田:(食い気味に)大変です、かなり大変。
山本:昨年とそれ以前では、発表の流れが1カ月くらい違うんです。それまでは最初に洋楽のアーティストを発表して、少し経ってから邦楽という段取りだったので、時間の余裕が若干あった。でも、昨年からそういう形で発表することになって、そうすると(ブッキングの)進め方も早くなりますよね。最初の段階でヘッドライナーを3組とも揃えないと、栗沢も言ってたように全体像が見えなくなるので。
ー昨年の第1弾発表は2月21日、今年は2月20日と完全に同タイミングでした。今年のブッキングはいつ頃から始まったのでしょう?
平田:The xxは去年7月に連絡があって。「来年動くよ」って。
ーつまり、去年のフジロック開催前から話を始めていた。
平田:そうですね。クルアンビンはもともと単独公演をやろうと考えていたんですけど、11月くらいからヘッドライナーの方向で話が進んでいって。マッシヴも話自体は8月くらいからもらってましたが、実際に動き始めたのは10月以降で、最終決定は年明けでした。今年動くことは早い段階で把握していましたが、他の国のスケジュールがなかなか固まらなかったみたいで、決まるまでに時間がかかりましたね。
ー各ステージにおけるブッキングのテーマについてもお聞かせください。
平田:GREEN STAGEでは昨年から、ヘッドライナーの前に出演するセカンド・ヘッドライナーのスロットにも注目が集まっているので、そこの流れはかなり意識的に、早めに動き始めました。それで藤井 風さんが最初に決まり、そこから順当に固まっていきましたね。金曜に関しては、Hi-STANDARD〜ターンスタイルの流れは手応えが大きくて、思い描いたプランがそのまま形にできました。
山本:WHITE STAGEに関してはまず、TOMORA(ケミカル・ブラザーズのトム・ローランズとオーロラの新プロジェクト)というのが始動するらしいと情報が入ってきて。その時点ではまだコンセプトなども一切わかってなかったのですが、彼らをヘッドライナーに据えるのがいいんじゃないかと。そこからさらに金曜のアジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、日曜のミツキが決まっていって。WHITEは他のステージとの橋渡し的なポジションでもあるので、例年通り全体のブッキングのバランスを見据えつつ肉付けしていった形で、今年も良い流れが作れたと思っています。
馬場:RED MARQUEEは、今注目されている旬の新人を積極的に迎えつつ、サーストン・ムーア、アメフト(American Football)みたいな実力派のベテランも交えることができて、最終的にREDらしいバランスになりました。
栗沢:FIELD OF HEAVENは、今年も相変わらずという感じですね(笑)。毎年気をつけているのが新旧のバランス。あとはやっぱり、他のメインステージには出てこないようなバンドやアーティストを、流れを意識しながらバランスよく揃えられたと思います。

フジロック'26主要ステージのラインナップ
ー今年はラインナップへの反響が例年以上に大きく、2月の第1弾発表後、アクセス集中によってサーバー不具合が発生。土曜1日券と3日通し券も5月には完売となりました。この反響はどのように捉えていますか?
栗沢:去年の達郎さんに続いて、藤井 風さんの影響がやっぱり大きいんじゃないですかね。
山本:ある程度は想像していましたが、それを遥かに上回っていました。
馬場:あとは去年からの流れで、第1弾発表への期待値が高まっていたのも大きかった気がします。
山本:今年も3日間、ヘッドライナーを含めたメインの顔ぶれをしっかり揃えられたことで、昨年からの期待に応えられる発表ができたということかなと思いますね。
最も注目が集まる6組
ヘッドライナー、藤井 風、XG、平沢進
ー個別の出演アーティストについても伺っていくと、まずは話の流れで藤井 風さん、そしてXG。土曜に出演するこの2組への反響は、やはり群を抜いているように思います。
山本:藤井さんに関しては、ここ数年「いかがでしょう」とオファーはさせていただいてたんですよね。アーティストサイドとしても、海外フェスへの出演をいくつも果たしていくなかで、今年はフジロックとうまくタイミングが噛み合ったのかなと受け止めています。
XGに関しては、実は彼女たちがデビューした当初に一度、軽くお話をさせていただいたことがあったんです。ただ、その時はうまくまとまらなくて。でも、その後もライブを観させていただいたりするなかで、先方からも「出演したい」とご希望をいただいて。こちらもタイミングがうまく合致したのかなと思います。
ー日本の海外進出を象徴する2組でもありますよね。この両者をブッキングすることで、客層の幅を広げることはもちろん、国内外のアーティストをつなぐフェスとして、海外のオーディエンスに日本の音楽をプレゼンしようという意図もありましたか?
山本:というよりは、もっとシンプルな発想ですね。フジロックは長年ずっとジャンルレスにブッキングしてきたという自負がありますので、アーティストとして音楽的に面白いのは誰だろうと突き詰めたとき、今年は藤井さんとXGが浮上してきた。実際にライブを観て、素晴らしいパフォーマンスをやっていたので、フジロックでもやってもらえるでしょうと。XGに関しては、過去のフジロックには出演してこなかったテイストのアーティストかもしれませんが、そういう出演者も受け入れて、やってもらえるようになれば、フジロックの可能性もさらに広がっていくはず。まずは実際に観てもらって、自分の肌で感じていただければ、というところですね。
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ー平田さんはGREENの担当として、藤井さんの魅力をどのように見ていますか?
平田:今の日本を誰よりも代表するアーティストじゃないですか。歌、音楽性、どこを取っても突出していて、そのことを誰もが知っている。いまさら僕が何を言えばいいんだろうって(笑)。数々の海外フェス出演を経て、フジロックに出ていただくことになり、個人的にも楽しみです。世界を見てきたあと、日本でどんなライブを見せてくれるんだろうって。
ーThe xxは2010年RED、2013年WHITE、2017年GREEN、そして今年はヘッドライナー。フジロックと共に成長してきたバンドと言っても過言ではありません。
山本:そうですね。バンドの存在感、パフォーマンスのスケール感、どちらもフジに出演しながら順当にステップアップしてきた印象です。今年のブッキングを始めたとき、すでに他のフェスでもヘッドライナーが決まっているという情報も共有されていて。久しぶりの活動再開にも関わらず、すでにそこまでのポジションが築けている。フジとしても、このタイミングでヘッドライナーをお願いできるのは申し分ないですし、非常に嬉しいです。
ー早い段階でバンド側から打診があったという話も、お互いの信頼関係を物語っているように思います。
平田:ウチが単独公演もずっとやってきましたからね、ロミーのソロ公演もそうですし。
ーThe xxといえば、復活直後にコーチェラで披露されたライブも最高でした。
平田:あれがそのままフジに来るんだろうなと想定しています。以前よりちょっとアップテンポになった感じがしますよね。
山本:コーチェラの模様はYouTubeで配信されてましたが、動画で聴くのと生で聴くのとでは、音のレンジがだいぶ違うので。生で聴くと引き込まれますよ。これは本当に大きな違い。
The xx、前回フジロック'17出演時のライブ映像
ーフジロックの音響でますます良くなりますよね。その話で言うと、クルアンビンが2019年にHEAVENで初出演したときも、苗場のマジックを感じる名演でした。夢見心地のファンクで幸せの輪が広がっていって。
栗沢:先にその年の3月、渋谷クアトロで初来日したときは即完売して、急遽2回まわしになったんですよね。そこからフジに出て、裏にザ・キュアーとジェイムス・ブレイクが出ていたのにパンパンの満員になって。ここ数年のHEAVENで一番の集客でした。ぜひ今年はGREENを満杯にしてほしいです。
平田:彼らは今年、実は全然動いてなくて。ライブをするのはフジと韓国だけなんですよね。貴重なステージになると思います。
ーマッシヴ・アタックもフジと縁が深いですよね。伝説の初回・97年の2日目から名を連ね(台風で中止)、2003年を挟んで、2010年にヘッドライナーを務めています。
山本:圧倒的ですよね。VJも用いた演出、そこで放たれる言葉だったりも含めて。唯一無二のショーですし、ものすごい存在感だなと。
マッシヴ・アタック、2026年のライブ映像(オーディエンス撮影)。最近のライブでは韓国のソテジワアイドゥル「Regret of the Times」、アヴィーチー「Levels」などのカバーも披露している
ー徹底した政治的アティテュードでも知られるマッシヴと同じ日、同じGREENに、同じくポリティカルなニーキャップ(Kneecap)の出演が決まっているのも興味深いです。
平田:そこはやっぱり、同じ日に出てもらえたら面白いんじゃないかなっていう発想はありました。
山本:フジロックのスタンスとしては、ステージに立つアーティストがその場で主張することに関してはノータッチで、彼らをブッキングすること自体に、政治的な意図というのは全くないですね。それよりは単純に、かっこいいから出てほしいという発想です。
平田:この日のGREENは、モグワイの前をどうするかがかなり難しかったんですよね。ニーキャップだったら、いい意味でぶっ飛ばしてくれるかなと。
モグワイ、前回フジロック'22出演時のライブ映像
ーそのモグワイに続いて出演するのが平沢進さん。フジロックに出演するたび時の人になり、ネット上でバズってますよね。2019年はRED、2021年はWHITE、今年はついにGREENへ登場。
馬場:やっぱりフジロックと相性がいいのかなって。単独公演はいつも完売で、もちろんそこでの平沢さんも面白いけど、フジロックでしか観れないライブというか、特別感がある気がするんですよね。それで、コアファンだけでなく、普段の平沢さんを知らない観客も巻き込んでいく。
山本:今年で72歳、年齢を感じさせませんよね。次はこんなことをしたい、今はこういう機材を使っているとか、毎回いろんなこと考えて新しいチャレンジをされている。私も大変刺激になります。今回もテスラコイル、ぜひ使ってほしいですね。
平沢進+会人、前回フジロック'21出演時のライブ映像
共鳴を生む組み合わせ、ブッキングの妙
ー洋楽/邦楽の垣根も超えた、出演者どうしのシナジーを感じる組み合わせも見事だと思いました。まずは金曜、先ほども話にあったHi-STANDARDとターンスタイル。日米ハードコア夢の共演ですね。
山本:最初からこの組み合わせを実現したくて、同タイミングで声をおかけして。ほぼ同時に決まりました。
平田:Hi-STANDARD、ターンスタイルの流れに関しては、思い描いていたものがそのまま形になりました。
ーちなみに、ターンスタイルのドラマー、ダニエル・ファングはアジカンが大好きらしいですよね。彼らと同じ日にアジカンが出演するのも縁を感じます。
平田:ダニエルはXGも好きらしいです。
山本:アジカンに関しては、結成30周年という節目もあってお話させていただきました。過去に何度も出演してもらってますが、実はWHITEだけ出演したことがなかったんですよね。それで、今年はWHITEのヘッドライナーでどうでしょうかと相談し、ご快諾いただきました。
ー土曜は、先ほど名前が出たTOMORAと同じ日に、ベースメント・ジャックスが12年ぶり4度目の出演。90年代後半〜2000年代のダンスミュージックを象徴する2組が、かたや別プロジェクト、かたや久々の登場ですね。
山本:ベースメント・ジャックスは本当に久しぶりですし、あの(大所帯の)ショーなので、GREENに今出てもらったら面白いんじゃないか、という感じでしたね。
ーベースメント・ジャックスはハイパーポップを通過した今、また新鮮に聴けそうですよね。土曜はLAのラ・ロム(LA LOM)、ロンドンのユーフ(Yuuf)と、メロウな多国籍サウンドを奏でるインストバンドが、クルアンビンと同じ日に出演。このブッキングは意図的でしたか?
栗沢:いや、たまたまですね。去年も候補のリストに入っていたんですけど、諸事情で残念ながら声がかけられなくて。そうしたら年が明ける前には、世界中のフェスに出まくっていたので、それで今年こそは呼びましょうと。
平田:Yuufはめちゃくちゃ意識していました(笑)。まだ若手ですけど、クルアンビンとの親和性を感じていたので、同じ日に出演できるようこだわりましたね。
ー日曜は、2019年以来の出演となるアメフトと、the cabsが同じ日、同じREDに立つことに、エモ/ポストロックのファンは感激していると思います。
馬場:そこはチーム内でも明確に意識していましたね。
山本:アメフトが今年アルバムを出すというのは、早い段階で聞いていたんです。それで日曜のREDは、彼らへのオファーを進めつつ、その前にフリコ(Friko)がいて、レモン・ツイッグスがいて……というふうに肉付けしていきました。
アメリカン・フットボール、前回フジロック'19出演時のライブ映像
ーREDは他にもスネイル・メイル、ザ・ベス(The Beths)、ソーリー(Sorry)などインディーロック系が大充実ですが、その中でもサーストン・ムーア・グループに、ソニック・ユースの盟友スティーヴ・シェリー(Dr)が参加するというのも熱いですよね。
山本:やったーって感じですよね。シンプルに好き。
平田:制作チーム側が、自分たちが観たい人を呼んだ部分もあると思います(笑)。
スネイル・メイル、前回フジロック'22出演時のライブ映像
「さすがフジロック」個性派アクトにも注目
ーここからは「さすがフジロック」と拍手を送りたい、音楽好きを唸らせるブッキングについて。まずはREDのアンジーヌ・ド・ポワトリーヌ(Angine de Poitrine)。水玉模様の衣装とテクニカルな不協和音が持ち味。米ラジオ局KEXPのスタジオライブ映像が2月にバズった直後、4月にフジ出演がアナウンスされるというスピード感にも驚きました。
栗沢:まさに、そのバズった動画をスタッフもみんな観ていて。ミーティングですぐに「出てもらいたいね」と話がまとまりました。
馬場:すぐに動こうって。早かったですよね。
平田:存在を知った2月の頃と比べて、最近はライブの規模もどんどん大きくなっていますよね。なんか頭に光るやつが付いていたり(笑)。
山本:本人たちの想像以上に反響が大きくて、駆け上がっていくスピードもとんでもないことになっているんだろうなと。
馬場:実力もあるし、演奏もメチャクチャ巧いから個人的にも楽しみです。
ーREDではもう1組、クアデカ(Quadeca)もネット上で突出した人気の持ち主ですね。
馬場:そこもチームで話し合って、今呼ぶのがタイミングとしてもバッチリでしょうと。実験的だしいろんなジャンルの感じが混ざってて面白い。
ーGREENでは、ラッパーのトレノ(Trueno)。同じアルゼンチンの新鋭ということで、佐潟敏博さん(スマッシュ社長)はrockin'onのインタビューで「今年のカトパコ枠」と呼んでいました。
平田:スロットも絶妙に近いですしね(笑)。UKではアリーナでやってますし勢いが凄い。
ーカトパコを見つけてきた御社のUKのスタッフが、今年プッシュしたのがトレノだとか。やはり昨年の成功で手応えを掴んでいるのでしょうか。
平田:完全に掴んでますね(笑)。
ーヒップホップ繋がりで、WHITEのジョーイ・ヴァレンス&ブレイ(Joey Valence & Brae)もよさそうですよね。ビースティ・ボーイズの後継者みたいな感じで。
山本:彼らこそカトパコ枠だと思います(笑)。サウンド的な面白さ、バラエティの豊かさという意味でも。
ーWHITEでは、ソフィア・イセラ(Sofia Isella)も要注目ですよね。テイラー・スウィフトの前座を務め、ナイン・インチ・ネイルズを影響源に挙げる19歳のダークな新星。
山本:ライブパフォーマンスも強力そうですね。本人のカリスマ性も含めて期待しています。どういう感じのステージを見せてくれるのか。
ーメキシコのソン・ロンペ・ペラ(Son Rompe Pera)も、ライブ映像を観たら衝撃的でした。マリンバが強烈で。
山本:彼らもトレノと一緒で、UK支部からの推薦です。そのスタッフはクンビア・キッドという名前でDJもやってるんですけど、ソン・ロンペ・ペラの音楽性はクンビア・パンク。ワールドミュージック的でもあるんですけど、HEAVENに出すにはパンク寄りなので、WHITEに出てもらうことにしました。
ーそのHEAVENでは、インド伝統音楽をモダンに昇華させる打楽器集団、TĀL FRYが気になります。
栗沢:ウチの社員から、「アジアのフェスで観てきてよかった」と推薦があって。そこから決まりました。
ー個人的には、昨年のエズラ・コレクティヴからの流れで、UKジャズの真打ちであるココロコ(Kokoroko)の出演が嬉しいです。栗沢さんのオススメは?
栗沢:一推しはThe Breaksですね。去年の秋くらいに話を聞いて、あの3人がレコーディングするとなれば、それはもう間違いないだろうと。
ーニュー・マスターサウンズ、ギャラクティック、グレイボーイ・オールスターズのメンバーが集ったスーパートリオ。金曜のレタス(Lettuce)と共にファンク好きは必見ですよね。
ー他に何か、この機会にお伝えしたいことはありますか?
平田:ミツキは日曜に出演したあと、火曜(7月28日)に単独公演もあるので、そちらもぜひ足を運んでもらいたいです。
馬場:ミッシェル・ガン・エレファントのカバーも話題になったフィンランドのロックバンド、USが3年連続でフジロックに出演します。2ndアルバムも6月24日に出ましたし、9月には東京・京都で来日公演も決定しています。ぜひ今年も注目してください!
ーでは最後に、今年のフジロック開催に向けて意気込みを聞かせてください。
平田:僕もお客さんとして参加したことがありますが、とにかく伝えたいのは過酷です(笑)。ですけど、その過酷さも忘れるほどの特別な空間なので、ぜひ来ていただきたいです。
山本:このインタビューでもお話してきたように、こちらとしてはブッキングするうえで、基本的に「かっこいいね」ということしか考えておりませんので。お客さんも深読みしすぎず、ただ楽しんでもらえたら嬉しいです。
栗沢:お目当てのアーティストがいらっしゃると思うんですけど、会場を歩いていたら面白い発見が見つかるというのもフェスの醍醐味なので。フジロックがいいのは、サウンドの音量制限がないところ。あれだけの自然のなかで、照明を含めたクオリティというのはワールドクラスだと思いますし、ぜひ楽しんでいただきたいです。
馬場:ステージだけではなくて、フェス全体を楽しんでほしいですね。お待ちしています!


Photo by Rika Tomomatsu


FUJI ROCK FESTIVAL '26
2026年7月24日(金)〜26日(日)新潟・苗場スキー場
公式サイト:https://fujirockfestival.com/