北海道電力では、2021年から小学生を対象にした「SDGsに関する出前授業」を開催しています。

今回は先日、札幌市東区にある北光小学校で行われた、5年生を対象に行われた出前授業の様子をレポートします。

  • 札幌市東区にある北光小学校は、今年で3年連続、SDGs出前授業を実施

    札幌市東区にある北光小学校は、今年で3年連続「SDGs出前授業」を実施

地域の子どもたちと未来を考える

ほくでんグループでは、2021年より未来を担う小学生に向けてSDGs教育を支援する事業を開始しました。企業の重要施策として継続開催を続け、地域教育のパートナーとして確固たる信頼を築いています。

この活動の最前線に立ち、SDGsスクールファシリテーターとして認定された社員が、「SDGsに関する出前授業」の講師を務めています。その人数なんと160名にもなるとか。

学校側の希望に合わせて近隣にあるほくでんグループ事業所からファシリテーターを派遣。これまでに北海道内の266校、延べ1万6000人もの児童に授業を実施しているそうです。

Q. 5.7℃って何?
A.温暖化対策をしないと、2100年に上昇する地球の温度

Q. 0.01%は何?
A.地球上で人間が使える水の割合

Q. 年間464万トンは何?
A.食品ロスの量

このように環境や貧困、食糧問題などクイズを交えて紹介。大人でもすぐには答えられないようなクイズが並び、児童自ら考えてもらうことで授業に没入し、積極的に手を挙げて発言していました。

  • どんどん発言する児童たち。楽しんで参加している様子が伝わりました

    どんどん発言する児童たち。楽しんで参加している様子が伝わりました

児童が考える「自分ごと」のSDGs

さらにこの出前授業では、SDGs17の目標から特に興味のある目標と、それを選んだ理由を発表してもらいました。

  • SDGs(持続可能な開発目標)17の目標

    SDGs(持続可能な開発目標)17の目標

児童のAさんは、興味のあるのは「1貧困をなくそう」「2飢餓をゼロに」。その理由は「自分は毎日おいしいごはんを食べることができているのに、世界には食べられない人がたくさんいるので、それはよくないと思った」と素直な意見が出てきました。

  • 真剣に「自分ごと」としてSDGsについて考える児童たち

    真剣に「自分ごと」としてSDGsについて考える児童たち

Bさんは「3すべての人に健康と福祉を」に興味があり、「5歳になる前に亡くなる子どもが毎年500万人もいると知って、とても驚いた」と。

Cさんが興味を持ったのは「9産業と技術革新の基盤をつくろう」。その理由は「科学技術が進歩すれば、「7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに」など、ほかの目標の達成にもつながると思うから」と、しっかりとした発表でした。

授業終了後は、「SDGsに関心が持てた」「SDGsの中でも結構できることがあったので、取り組んでいきたい」「SDGsは地球のみんなが公平で仲良く過ごしやすくなるためにあるのだとわかった」といった感想を聞くことができました。

「知らなかった」から「伝えたい」へ

出前授業の最後に、今回ファシリテーターを務めた人事労務部 科学塾Gの李 瑩瑩(り・えいえい)さんにお話をうかがいました。

  • 人事労務部科学塾G 李さん

    人事労務部科学塾G 李さん

--出前授業を心がけていることは?

授業で大切にしているのは、一方通行の説明にならないこと。クイズ形式を取り入れたり、身近な事例を使ったりすることで、「考える時間」を意識的に作るようにしています。SDGsには明確な正解がないからこそ、「答えを教えるのではなく、一緒に考える」スタンスを大切にしています。

--出前授業で印象深いことは?

十勝地域や札幌市内において、延べ約30校の小中学校で授業をしました。多くの出会いの中で特に印象に残っているのは、授業後の子どもたちの言葉です。「使わない電気はこまめに消す」、「蛇口をしっかり締める」、「自分はご飯を残すのをやめようと思った」など、子どもたちが自分なりに考え、行動に結びつけようとしていることを実感しました。

--SDGsの実現に必要なことは?

まずは、自分ごととして捉えること。そして、自分にできることを積み重ねていくことが大切だと思います。大きな行動ではなくても、日常の小さな選択の積み重ねが未来につながるのではないでしょうか。

--これからの目標を教えてください。

SDGsをさらに身近なものとして伝えていくことです。一人でも多くの子どもたちが、自分の行動に意味があると感じられるきっかけをつくりたいです。


今回の出前授業を見学させていただく中で、子どもたちが真剣に考え、手を挙げる姿に驚きました。そしてSDGsを「難しい社会課題」ではなく、「自分にもできることがある身近なテーマ」として感じている様子が伝わりました。

ほくでんグループでは、今後も学校のニーズに応じた内容で、「SDGsに関する出前授業」を継続し、SDGsをさらに身近で行動につながるものとして伝えていく方針とのこと。

SDGsを学んだ子どもたちが成長して、未来の社会を支える力になると考えると頼もしい限りですね。