TBSグループの全役職員を対象にした「社内人権DDアンケート」の結果が15日、公表され、回答者の約41%が長時間・深夜労働のリスクを「高い」または「やや高い」と感じていることが分かった。TBSホールディングスは新たに「人権環境を改善するための約束」を策定した。

  • TBS本社=東京・赤坂

    TBS本社=東京・赤坂

有効回答数は4,077件、回答率87.1%

このアンケートは、TBS HD、グループ基幹6社における人権課題への取り組みや施策に関する役職員の認知度を確認するとともに、グループ内の人権リスクの状況と課題を把握し、環境改善を推進することを目的に実施されたもの。

TBS HD、TBSテレビ、TBSラジオ、BS-TBS、TBSスパークル、TBSアクト、TBSグロウディアの全役職員、計4,646人が対象で、調査の結果、TBSグループの人権方針などが制作現場まで十分に届いていない可能性が指摘された。

職場における人権リスクが「どの程度あると感じますか」という質問に対しては、回答者の約41%が長時間・深夜労働について「高い」または「やや高い」と回答。さらに、約28%がパワーハラスメントについて「高い」または「やや高い」と回答した。

また、取引先などからのカスタマーハラスメントのリスクについても比較的高い割合で回答があり、派遣など外部スタッフの人権リスクが高いと感じている人が多いことも分かった。

自由意見は、回答者の約4分の1にあたる1,125人から寄せられた。職場環境改善についての提案などがあった一方、「以前と比較して職場環境が改善している」といった前向きな評価も見られたという。

、「誰もが尊重される職場づくり」を推進

TBSグループでは、5月21日に結果について全役職員を対象としたフィードバック報告会を実施。さらに、新たに「人権環境を改善するための約束」を策定した。

この「約束」では、「最高のコンテンツや最良のサービスは、すべての働く仲間が“幸福な挑戦”をできる環境から生まれます。挑戦は果敢に、関係はフェアに」と掲げた上で、「誰もが尊重される職場づくり」を推進するとしている。

具体的には、年齢・所属・立場に関わらず、互いをリスペクトし、フェアな関係を築くことでハラスメントゼロを目指すこと、誰もが挑戦できる機会を公平に与えられる組織づくり、相談しやすい環境づくり、社員・スタッフをあらゆる人権侵害やカスタマーハラスメントから守ること、業務負担の見直しや人員不足の解消に向けた取り組みを進めることなどが盛り込まれている。

今後は、この約束に基づいて改善に向けたアクションプランを策定し、実効性を継続的にモニタリングしていくという。

阿部龍二郎社長「率直かつ切実な声を真摯に受け止める」

TBS HDの阿部龍二郎社長は、今回のアンケートについて「多くの率直かつ切実な声が寄せられたことを、経営として真摯に受け止めております」とコメント。

「最高のコンテンツや最良のサービスを通じて、社会の皆様の心豊かな日常に貢献すること」をTBSグループの使命とした上で、「その使命を支える原動力が『人』です」と強調した。

さらに、「TBSに関わるすべての人が尊重され、それぞれの力を存分に発揮できてこそ、新たな価値や創造性は生まれる」とし、「このアンケートによって示された現実から目を背けることなく、『挑戦は果敢に、関係はフェアに』を行動指針として、年齢や所属、社内・社外といったあらゆる壁を壊し、橋をかけることで、互いを尊重し合う企業文化を育んでまいります」と述べている。