【逗子 観光スポット】天照大神社 - 潮風香る港町の鎮守。水平線に古…

逗子市小坪の披露山(ひろやま)にある、天照大神社(てんしょうだいじんじゃ)を紹介します。

古い漁師町と相模湾の絶景に抱かれた、山の上の小さな鎮守。そこには、太古から続く歴史と海の民の文化がありました。

古い漁師町を見守る鎮守

逗子市西部にある小坪地区は、古くは小坪村とよばれ、鎌倉時代から続く漁港です。じつは、宮中で行われる新嘗(にいなめ)祭には小坪産の海松(みる)が献上されるほどの由緒があります。

その小坪港を見下ろす披露山の高台に、小坪一帯の総鎮守である天照大神社が鎮座しています。ご祭神は、天照皇大神(あまてらすすめおおみかみ)。

地元民の私も知らなかったのですが、披露山のなかでも天照大神社がある尾根には伊勢山、周辺には伊勢町という古い呼び名があるそうです。一説には、鎌倉時代に小坪が発展した際に、伊勢から人々が移り住んだとも伝わります。

港の歴史が息づく参道

天照大神社へは、京浜急行バスの「小坪」バス停からアクセスします。専用の駐車場はないので、マイカーで行く場合は近隣の有料駐車場などを利用しましょう。

バス停から社殿まで慣れた人なら5分ほどですが、かなりの石段を登るので、初めて行く場合は10~15分ほどみておくのが無難です。

漁船が停泊する港を背にして、漁師町の路地に入っていきます。

曲がりくねった細い路地には、井戸やお地蔵さん、小さな社が点在し、古い時代から根付く集落の暮らしが感じられるでしょう。

山の斜面に沿って少し登ったところで、天照大神社に続く石段が現れます。

社殿の標高は約50m、石段は180段以上あるそうです。地元のランナーたちはひょいひょい登っていきますが、運動不足の私は中腹から息を切らせることに。覚悟を決めて登りましょう。

石段を登る途中、背後には相模湾がきらめき、さわやかな海風が吹き抜けます。

石段を登った先に待つ絶景

石段を登りきった先には、石の鳥居と神明造(しんめいづくり)の社殿が待っています。

現在の社殿は、関東大震災で以前の社殿が倒壊したことを受けて、1937年(昭和12年)に建造されたもの。きれいに手入れされており、現在も地元で崇敬されていることが伺えます。

拝殿の壁に掲げられた寄進者名簿には、披露山の麓に邸宅を構えた故・石原慎太郎氏の名も。

社殿の周りには、木々や祠が建ち並んでいます。現在、神社の周辺は披露山庭園住宅地が広がっていますが、かつての境内は神気漂う森に囲まれていたのでしょう。

神社の裏手から披露山庭園住宅地に抜けられます。ここからは、逗子マリーナの白い建物越しに相模湾の水平線を望むことができます。

神社の歴史と周辺に点在する古の記憶

天照大神社がいつ、この地に勧請されたのかは不明ですが、室町時代初期の1362年(康安2年)には神明宮とよばれる村の鎮守だったという記録があります。

神仏習合が進んだ江戸時代には、仏乗院というお寺が別当として管理していました。この仏乗院は今も小坪漁港の一画にあり、本尊が文化財になっているほか、古い石仏などが伝わっています。

小坪バス停に隣接する須賀(すが)神社は、天照大神社の境外末社(けいがいまっしゃ)であると同時に、同じく小坪の鎮守です。

ここには、33年に一度、ご祭神の素戔嗚尊(すさのおのみこと)が葉山にある森山神社の奇稲田姫命(くしいなだひめのみこと)のもとに出向いて滞在するという、神秘的な神事が伝わっています。この行合(ゆきあい)祭は、始まったのがなんと奈良時代の聖武天皇の時代といわれています。

天照大神社がある披露山からは、さらに古い縄文・弥生・古墳時代の遺跡もみつかっているのです。一画に残る古東海道跡には、東北平定に向かう日本武尊(やまとたけるのみこと)が通ったという伝説も残っています。

相模湾を見渡せる岬として、披露山の周辺は古くから人々が住み着いていたのでしょう。今のように交通網が発達していない時代、どのような海辺のネットワークが張り巡らされていたのか…… 想像すると、ロマンは尽きません。

周囲のお楽しみスポット紹介

披露山の上には大崎公園と披露山公園があり、どちらも目の覚めるような大パノラマが展望できます。せっかく披露山まで登ったなら、ぜひあわせて訪れたいところ。披露山公園はニホンザルやクジャクなどの動物も飼育されており、家族で楽しめるでしょう。

披露山庭園住宅地は電柱がないなど景観に配慮されており、歩いていると外国に来たかのような気分を味わえます。

小坪漁港の周辺では、漁師町ならではの魚介グルメが満喫できます。相模湾名物のシラスはもちろん、最近ではめかぶラーメンが新名物に。急な石段を登る前に腹ごしらえするもよし、参拝後のご褒美飯にするもよし、相模湾の幸を味わいましょう。

リビエラ逗子マリーナのレストランで、海を眺めながら優雅に休憩するのもおすすめです。

まとめ

海に暮らす民の信仰に彩られた、天照大神社。私にとってはしょっちゅう参拝するご近所の神社ですが、これほど豊かな歴史があったとはびっくりしました。ぜひ参拝して、古代から続くロマンに浸ってはいかがでしょうか。

天照大神社

参拝時間

24時間

アクセス

JR横須賀線 鎌倉駅 から京急バス、「小坪」バス停で下車JR横須賀線 逗子駅、京急電鉄線 逗子・葉山駅 から京急バス、「小坪」バス停で下車

「小坪」バス停から徒歩5~15分

住所:〒249-0008 神奈川県 逗子市 小坪4-20-1

駐車場:なし

The post 【逗子 観光スポット】天照大神社 - 潮風香る港町の鎮守。水平線に古代三浦のロマンを見る first appeared on 湘南人.