番組では、石黒さんが慣れない一人暮らしの中で実家を思い出す場面も描かれる。多部も一人暮らしを始めた当時を振り返り、「“掃除機のゴミが溜まっているところの掃除をしなきゃいけないんだ”、“母親はこれをやっていたんだ”と思って、見えない家事がたくさんあるのを感じたことを思い出します」としみじみ。
さらに、「パスタを作ろうって思ったら塩がないことに気づいたことも、すごく覚えています」と、生活を始めて初めて気づく小さな不便が鮮明によみがえった。
現在は自身も家庭を持つ立場となり、「全部自分でやらなきゃいけないですからね」と、改めて実家のありがたみを感じることもあるそう。時折、母親が自宅に来てお風呂を沸かしておいてくれることがあるといい、「すぐに湯船に入れることが、本当にありがたいなと思います」と、日々の中にある“当たり前ではない支え”をかみしめていた。
『ザ・ノンフィクション』の橋田賞は「当たり前」
今回の放送は、30周年を迎えた番組の橋田賞受賞を記念した特別編。長く『ザ・ノンフィクション』を見続けてきた多部は「賞を獲れるのは当たり前の番組だと思っています」と、その信頼を語る。
最近印象に残った回は、各地のテレビ中継や撮影現場に“映り込む”男性を追った「あしたもテレビの片隅で~映り込みに捧げる奇妙な人生~」(5月3日放送)。「ああいう方はたまにいらっしゃいますけど、なかなか強烈ですよね(笑)」と、見入ってしまう存在感を振り返った。
一方で、「ゾス!」の声が飛び交うベンチャー企業を追った「今どきじゃない会社で夢みる僕と私の新入社員物語」(3月22日・29日放送)にも触れ、厳しい社風でも「自分に合えばすごくいい会社なんだろうなと思います」と捉えていた。
●多部未華子
1989年生まれ、東京都出身。02年に俳優デビュー。05年、映画『HINOKIO』と『青空のゆくえ』で第48回ブルーリボン賞新人賞を受賞。09年には連続テレビ小説『つばさ』のヒロインに抜てきされる。主な出演作として、映画『あやしい彼女』『流浪の月』、ドラマ『私の家政夫ナギサさん』『マイファミリー』『いちばんすきな花』『対岸の家事~これが、私の生きる道!~』『連続ドラマW シャドウワーク』など。現在放送中の連続テレビ小説『風、薫る』に出演するほか、6月12日からはPrime Videoのドラマ『クロエマ』の配信が控える。
