Nadiaは5月15日、「家庭の食中毒対策」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2026年4月27日~5月1日、同社が運営する「Nadia」登録ユーザー1,232名を対象にインターネットで行われた。
家庭内食中毒のヒヤリ体験
「食中毒関連でヒヤリとした経験はあるか」という質問で、「ある」と回答した人は全体の22.1%だった。さらに具体的な内容について聞くと、「カレーの常温保存」と「鶏肉の加熱不足」に関する内容が特に多く寄せられ、カレーに関しては「粗熱を取るつもりが、出しっぱなしで朝になってしまった」「一晩寝かせたカレーを食べてお腹が痛くなった」といった声があった。カレーを作った鍋を常温のまま放置すると、ウェルシュ菌が増殖して食中毒につながるおそれがあるため、小分けにするなどして速やかに冷却し、冷蔵庫へ入れることが重要とされる。
また、鶏肉についても「中まで火が通っていなかった」「煮込んだ後に切ったら中が赤かった」といった加熱不足に関する回答が多数挙がった。お肉の加熱に関しては中心部を75℃で1分以上加熱することを徹底し、厚みのある肉は蓋をして蒸し焼きにするなどの工夫が求められる。
冷蔵庫へ"すぐ入れる"は8割も、"7割収納"はわずか1割
次に、厚生労働省による家庭でできる食中毒予防のポイントに基づき、各項目の実践度を調査した。その結果、日常的に行われている項目と、見落とされがちな項目に差があることが分かった。
最も多かったのは「帰宅後、冷蔵・冷凍品を真っ先に庫内にしまっている(77.8%)」で約8割という結果になった。一方、「冷蔵庫の詰め込みを7割程度に抑えている(13.2%)」はわずか1割ほどに留まっており、体験談でも「冷蔵庫に入れていたから大丈夫だと思っていたら腐っていた」「牛乳から嗅いだ事のない臭いがした」などのトラブルも。
夏は特に冷蔵庫への詰め込みすぎや、開閉の回数や時間も含めて、冷蔵庫内の温度にも注意する必要がある。また、一度開封した食品は早めに食べきることや、日々保存状態や保存の仕方にも注意することが大切。
「スポンジやふきんを、定期的に煮沸や漂白剤で消毒している(33.0%)」「肉や魚を切った後のまな板・包丁は、洗うだけでなく熱湯で消毒している(18.0%)」の項目も低いという結果に。調理器具を介した食中毒にも注意が必要だ。
安全に作り置きするための調理のポイント
アンケートでは、前述のカレーの保存や鶏肉の加熱不足のほかにも、「週末に作り置きしたおかずをお弁当に入れていたが、夏場に異臭がして保存の難しさを痛感した」「保存していたおかずが酸っぱくなっていた」といった「作り置き」に関連する声も多くあがった。
すぐに食べきらない作り置きにおいては、より一層、食中毒への意識が重要となる。そこで同社は、衛生管理と美味しさを両立させるための調理と保存のポイントを紹介している。
食中毒予防には、食中毒菌を「つけない、増やさない、やっつける」が鉄則。まず基本となるのが「清潔な調理道具の使用」で、包丁やまな板、箸の衛生を保ち、アルコール除菌や丁寧な手洗いで食材に菌を移さないよう意識したい。また、調理の際は中心部を75℃で1分間以上加熱し、あわせて水分を意識することが重要となる。煮物は汁気を飛ばし、和え物は食材の水気をしっかり拭き取ってから調理するなど、菌が繁殖しやすい水分を極力残さない工夫が求められる。
また、味付けにおいても、塩やしょうゆで少し濃いめに仕上げたり、酢や梅干し、スパイス、わさびといった菌の増殖を抑える効果が期待できる食材を取り入れたりすることで保存性が高まるという。オイル漬けも食材が空気に触れないので、長く日持ちしやすくなる。
「菌を増やさない」保存のコツ
保存に使用する容器は、熱湯やアルコールで消毒し、料理が冷めてから蓋をする。温かいまま蓋をすると、容器内に生じた水滴が原因で菌が繁殖しやすくなるため、底の浅い容器に小分けしたり保冷剤を活用したりして、素早く冷ますことがポイントだ。
さらに、取り分けの際は決して素手で触らず、清潔な箸やスプーンを使用したい。マスキングテープなどで作成日をメモしておくと、食べきる期限の目安になり、より安全に作り置きを楽しむことができる。
また、温め直す際も十分に加熱することが大切。アンケートでは「残った料理を温め直す際、スープなどは沸騰するまで加熱している(39.9%)」と約4割とやや低い結果となった。生で食べるおかず以外は目安として75℃以上になるまで再加熱し、スープ等は沸騰するまで温める必要がある。






