大王製紙は5月15日、赤ちゃんのおむつかぶれについての調査結果を発表した。調査は2026年2月5日~2月26日、未就学の子どもがいる20~70代の男女532名を対象にインターネットで行われた。
7割以上が子どものおむつかぶれを経験
先輩ママ・パパの7割以上が、子どものおむつかぶれを経験したと回答した。
おむつかぶれで大変だったことについて尋ねたところ、「なかなか治らず繰り返す」と感じた人が多かった。また、「その他」を選んだ人からは、以下のような声も寄せられた。
- 「都度洗い流しで風呂場まで行くのが大変!」
- 「離乳食始まったくらいに、うんち回数が多くて肌が荒れた。おむつかぶれの軟膏を塗っても、おむつを履くときにこすれて取れてしまう」
- 「本人が痛がるので暴れて、おむつ替えが思うようにいかず大変で、病院からはとにかく清潔に保つように言われて、気持ち的にもいっぱいいっぱいだった」
- 「初子のため、おむつかぶれの程度がわからず、赤くなっていたので病院に行ったところ、『軽い』と言われて拍子抜けした」
おむつかぶれの予防として取り組んでいたこと
おむつかぶれの予防策としては、早めの交換を心掛けていた人が多かった。ほかにも、以下のような対策が挙がった。
- 「おしっこは拭きすぎない。うんちはしっかり拭く。肌が乾いてからはかせる」
- 「うんちはその都度、おしっこはある程度していたら変えている。保湿はお風呂上がりと朝起きた時にしている」
- 「ウエットシートをウォーマーで温めて使うと、うんちが取れやすくなるので使っていた。水分が多めのウエットシートを使う」
赤ちゃんの肌トラブルの見分け方
同社によると、赤ちゃんのおしりまわりの肌トラブルには、原因の異なる複数の症状があり、それぞれ適切な対処法が異なるという。ここでは、おむつかぶれの医学的な定義やサイン、間違えやすい「あせも」や「カンジダ」の見分け方について解説している。
皮膚が赤くポツポツしたらおむつかぶれのサイン
おむつかぶれは、医学的に「おむつ皮膚炎」と呼ばれ、おむつが触れる部分の皮膚が炎症を起こした状態を指す。赤ちゃんの肌はとても薄く、バリア機能が未熟なため、少しの刺激でも赤みやポツポツが現れるのが特徴とのこと。最初は皮膚の一部がうっすら赤くなる程度だが、進行すると赤いポツポツが広がったり、肌がむけてしまったりすることもある。おむつがあたる場所をこまめに観察し、早めに変化に気づくことが大切だという。
おむつかぶれとあせもやカンジダの違い
おしりまわりに赤みが出た際は、おむつかぶれ以外の肌トラブルの可能性もあるという。代表的なものとして「あせも」と「カンジダ性皮膚炎」が挙げられる。
あせもは、汗腺が詰まることで起こり、ポツポツとした小さな赤い発疹が広がるのが特徴。おむつが直接触れる部分に出るおむつかぶれと異なり、おむつが直接あたらない太もものつけ根や、腕、背中なども含め全身に現れ、かゆみを伴う場合が多くある。
カンジダ性皮膚炎は、カビの一種である「カンジダ菌」が原因の皮膚炎。おむつかぶれは、おむつがあたる部分に症状が出るが、カンジダはおむつがあたらない「皮膚が重なり合った深いしわの中」まで赤くなるのが見分け方のポイント。見た目の症状に対して、痛みやかゆみがあまり出ない場合もあるという。おしりまわりに肌トラブルを発見して、おむつかぶれ用の市販薬を塗っても一向に良くならない、あるいは悪化する場合は、安易に自己判断せず、小児科や皮膚科を受診することが大切だとしている。
赤ちゃんがおむつかぶれになる主な原因
赤ちゃんのデリケートな肌は、日常生活で想像以上にダメージを受けやすい状態にある。ここでは、おむつかぶれを引き起こす3つの主な原因について解説している。
おしっこ・うんちに含まれる刺激物質
おむつかぶれの原因のひとつは、排泄物に含まれる刺激物質。おしっこは排泄されて時間が経過するとアルカリ性に変化し、アンモニアを発生させて皮膚のバリア機能を壊す成分へと変わる。また、うんちに含まれる消化酵素も皮膚のたんぱく質を分解する作用があるため、長時間肌に付着していると炎症を進行させてしまう。
特に注意したいのが、生後5~6ヵ月頃からの離乳食開始時期。食べ物の変化によって赤ちゃんの腸内環境が変わり、便の回数や硬さ、成分が大きく変化する。これまでおむつかぶれをしたことがなかった子でも、便が酸性に傾くことで急に炎症が出やすくなるケースも多いため、今まで以上におしりの状態をこまめにチェックするよう勧めている。
おむつ内のムレ
おむつの中は、汗やおしっこなどの水分によって常に高温多湿な環境にある。このムレによって、皮膚がふやけた状態になると、肌のバリア機能は低下し、細菌やカビが繁殖する条件がそろってしまう。また、湿った状態のふやけた肌は、健康な肌に比べてわずかな刺激でも傷つきやすく、炎症が起こりやすい状態になる。通気性のいいおむつを選んだり、おむつ替えの際にしっかり乾燥させたりして、ムレを放置しない工夫が必要となる。
肌とおむつのこすれ・摩擦
赤ちゃんの活発な動きに伴い、おむつと肌が直接こすれることで起こる摩擦も、おむつかぶれの原因のひとつ。特におむつの端の足まわりやウエストは、動くたびに肌にあたって刺激を受けやすく、かぶれることがあるという。
また、おむつ替えの際に汚れを拭く動作も、摩擦を起こす要因のひとつ。汚れを落とそうとして、おしりふきでゴシゴシと強くこすると、肌の角質層を傷つけ炎症を招いてしまう。
そのほかにも、おむつのサイズが合っていなかったり、ギャザーが食い込んでいたりする場合も、強く摩擦が起こってしまうため、赤ちゃんの成長に合わせて適切なサイズを選ぶことが大切だという。
おむつかぶれの予防・対処のための正しいホームケア
おむつかぶれの予防や症状が見られた際の対処として、特に大切なのは自宅での丁寧なケア。ここでは、すぐに実践できる具体的なホームケアの方法について解説している。
おしっこ・うんちが出たらこまめなおむつ交換
おむつかぶれを防ぐための方法は、まずは炎症の原因となる刺激物質(排泄物)を長時間肌に触れさせないこと。おしっこやうんちに気づいたら、できるだけ早くおむつを交換してあげるよう勧めている。特に、うんちがゆるい時や回数が多い時期は、少しの付着でも肌への負担が大きいため、よりこまめなチェックが必要とのこと。また夜間など、頻繁な交換が難しい時間帯は、寝る直前に新しいおむつに取り替えることが推奨される。吸水性や通気性に優れたおむつを使用することも、おしりの清潔を保つのに有効だという。
ごしごし拭かずにぬるま湯で洗い流す
肌に赤みがあるときや、おしりの汚れを落とす際におしりふきで強く摩擦を与えるのは禁物。炎症が起きているときは、シャワーなどをつかってぬるま湯でやさしく洗い流すよう勧めている。おしりふきを使う場合は、水分たっぷりのタイプを選び、肌をなでるようにして汚れを浮かせることがポイント。また、石けんを使用して洗う際は、よく泡立てた泡を手にとって、なでるようにやさしく洗う。石けん成分が肌に残ると、それ自体が刺激になってしまうため、すすぎ残しがないよう十分に注意する必要がある。
しっかり乾燥させてから新しいおむつをはかせる
おしりを清潔にした後は、しっかりと乾燥させることが大切。水分が残ったまますぐにおむつをはかせると、湿気でムレて皮膚がふやけ、再びトラブルの原因になってしまう。おしりをキレイにしたら、やわらかいタオルを肌に軽く押しあてるようにして、おしりの水分を吸い取る。その後に、できれば数分間はそのままにして自然乾燥させるのが理想的だという。手で仰ぐなど風を送って、肌がさらっとした状態になったことを確認してから、新しいおむつをはかせる。
ワセリンや保護クリームで肌に「バリア」をつくる
おしりが清潔で乾いた状態になったら、ワセリンや赤ちゃん用の保護クリームを使って肌をコーティングすることも、ケアのひとつ。肌のうるおいを守るだけでなく、次のおしっこやうんちが直接肌に触れるのを防ぐ「バリア」の役割を果たしてくれる。
塗る際のポイントは、薄く伸ばすのではなく、目で見てわかるくらいたっぷりと厚めに塗ること。これにより、排泄物が肌に付着しにくくなり、次のおむつ替えの際も汚れが落ちやすくなるという。なお、肌をさらっとさせる役割のある薬用ベビーパウダーは、おむつかぶれの予防には有効だが、すでに傷や腫れがある部位に使うと症状を悪化させる可能性があるため、炎症があるときは控える必要があるとのこと。予防で使用する場合も、うっすら白く伸ばす程度にするよう勧めている。
皮膚の状態によっては早めに受診を
おむつかぶれに気づき、自宅でのケアを2~3日続けても赤みが引かない場合や、症状が悪化している場合、皮膚がむけたり化膿したりしている場合は、すぐに小児科や皮膚科を受診する必要がある。症状が進むと、赤ちゃんが痛みで機嫌が悪くなったり、夜眠れなくなったりすることも少なくない。炎症が強い場合は、弱めのステロイド薬が処方される場合もあるため、医師の指示に従い、決められた用法・用量および使用期間を守ることが大切。




