American Footballが語る「2度目の解散」を経ての新境地、ターンスタイルやWispとの邂逅、7年ぶりのフジロック

フジロック3日目・7月26日の出演も決まっているアメリカン・フットボール(American Football)が実に7年ぶりとなる新作『LP4』を発表した。本国では何世代にも渡ってその音楽性が受け継がれているミッドウェスト・エモ〜ポストロックの始祖的な存在であり、近年はここ日本でもライブハウスを中心にオルタナティブなシーンが再び盛り上がり、繊細なアルペジオを聴かせるバンドが増えている中にあって、まさに待望視されていたバンドの帰還だと言っていいだろう。

しかし、この間はバンドにとっては苦難の時期でもあった。2014年の再結成以降、2016年に『LP2』、2019年に『LP3』とコンスタントに作品を発表し、ワールドツアーを行なってきたが、2020年にパンデミックに突入すると、その歩みがストップ。すると華やかなここ数年の反動が起きたかのように、離婚やアルコール依存など、メンバーそれぞれプライベートの問題が噴出し、スティーヴ・ラモスは一時期バンドを離脱。実質的な活動休止、解散状態に陥っていた。

そんな中、マイク・キンセラとネイト・キンセラはリモートでの制作を続け、2023年にライズ(LIES)名義でのアルバムを発表。この作品でプログラミングを織り交ぜた作風にチャレンジしたことが、『LP4』での新たなアメフト像に結実した。プロデューサーにはライズのアルバムにも参加し、過去にはマイ・ブラッディ・ヴァレンタインやDIIVなどの作品にも関わってきたソニー・ディペリを招聘。ギター・ペダルやシンセを多用し、スケールの大きな音像や空間的な音響が目立つ『LP4』は、シューゲイザーの要素を飲み込みつつ、アメフトならではのミニマリズムや歌心も持ち合わせた、非常に挑戦的な作風に仕上がっている。

ターンスタイルのブレンダン・イェーツ、レイナー・マリアのキャスリン・ド・マライス、Wispのナタリー・ルーといったゲストの参加も話題の新作について、マイク・キンセラに語ってもらった。

苦難の時期を経て「出口」を見出すまで

ー新作『LP4』は『LP3』以来、7年ぶりのアルバムです。この間はそれぞれがプライベートでの問題を抱えたり、メンバーの関係性においても難しい時期があったそうですが、新作が完成した今、この期間をどのように振り返りますか?

マイク:正直言って、7年も経ったなんて信じられないよ。すべてが1日のうちに起こった気もするし、でも100年経ったような気もする。メンバー全員が色んな方向に動いていた時期だったから、時間軸をとらえるのが難しいんだ。コロナ禍やプライベートでの問題もあったしね。でもこうして新作ができて、僕たち全員の足を地に着けさせてくれたような気がする。今はすごく気分がいいよ。

ー『LP4』は非常に挑戦的な意欲作だと感じました。アメフトらしいミニマリズムや歌心は残りつつ、スケールの大きな音像や空間的な音響が印象的です。音楽的にはどのような方向性を目指しましたか?

マイク:今言ってくれたことの多くが、まさに僕たちの目指していたところなんだ。音楽的に今までより冒険的、野心的だった。僕たちは2度目の活動休止期間みたいな感じで、表現の出口としてこのバンドを楽しむことをやめていたけど、こうやって戻ってみて、ありがたみが今まで以上に増しているんだ。もう失うものもない気がしたし。僕らはバンドのない生活をして、全米各地でそれぞれの人生を送っていた。まったく異なる人生をね。それでも僕たちにとってアメリカン・フットボールは素晴らしい「出口」だから、やっぱりこのバンドを続けたいと思ったんだ。それで今このバンドを通じて何を言いたいのか、どうやって言いたいのかを考えるいいチャンスだととらえた結果、今までよりギター・ペダルを使う頻度が増えて、シンセも前より使うようになって……(ツアー・メンバーの)コリー・ブラッケンがビブラフォン・プレイヤーというのもあって、流動的で持続的な音から生まれた曲が多くなった。メロディがほとんどなくて、フィーリングありきという感じで、そこから曲が花開いていったんだ。ともあれ、意欲的な姿勢が伝わっているなら嬉しいよ。今回は自分たちにちょっとした挑戦を課すことが目標だったからね。

ープロデュースにはソニー・ディペリが参加していて、彼はあなたとネイト・キンセラがコロナ禍に始めたプロジェクトであるライズが2023年にリリースしたアルバムにも関わっています。あのアルバムの経験が『LP4』にも繋がっていると言えますか?

マイク:そうだね。『LP4』に入っている曲の中にはライズを始めるより前に生まれたものもあるけど、そもそもライズを始めたのは、『LP4』の制作に着手したらコロナ禍が始まってしまって、リモートで作業しなければならなくなったからなんだ。みんなで一緒にやれなくなったから、アメリカン・フットボールとして制作するのはやめようという話になった。で、その頃作った曲の一部はライズのアルバムに収録されることになったし、そのままお蔵入りになった曲もいくつかあって、アメリカン・フットボールが再結集したときにそれらを紐解いたんだ。フォルダを開いて、「どこまでやってから止まってたんだっけ?」なんて言ってね。そこから形になっていった曲がいくつかある。だからライズでソニーと組んだことはもちろん大きかったね。僕たちは彼も彼の作品も大好きだから、本格的に今回のアルバム用の作業を始めるときも、「これにうってつけの男を知ってる」という感じだったんだ。ライズでは僕もネイトもギターだけ使うんじゃなくて、それを超えた曲作りを覚えた。ループとかシンセとかMIDIとか、そういうのを取り入れていったんだ。そのテストに近い感じだったね。それで他のメンバーと再結集したときに、「こういうツールが色々あるよ」と示すことができたんだ。

ーソニーは過去にマイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、DIIV、ザ・ドラムス、ウォーペイント、ダーティー・プロジェクターズなど、様々なバンドの作品に関わっていますが、本作を作る上でのインスピレーション源になったバンドや作品はありましたか?

マイク:僕たちはそれぞれがまったく違う影響を持ち寄っていて、それがあるからこそ新しく感じる音ができているんじゃないかな。もし全員がダイナソーJr.を聴いていたら、ダイナソーJr.にそっくりな音になってしまう。まあ、僕はダイナソーJr.が大好きだから、彼らに近づきたいというのはあるけど(笑)、とにかく40年も音楽ファンをやっていると、頭の中に色んなリファレンスが鳴っているんだ。スティーヴ・ラモスはジャズに夢中だし、ネイトは前衛的なものやエクスペリメンタル・ミュージックが好き。スティーヴ・ホームズはいわゆるクラシック・ロックが好きで、メロディ重視派だ。それぞれ誰かと好みが被るところはあるけど、全員が同じものを好きというのは滅多にない。でもだからこそ面白い。好みが違うから揉めるというより、共通点を見いだすことを大切にしているからね。

思うにソニーの影響が出てくるのは、僕たちが何らかのサウンドやアイデアを目指しているときが多かったかな。彼は様々なジャンルで経験が豊富だから、そのサウンドをどうすればゲットできるかを心得ているんだ。そのアイデアを具現化するのにどのペダルを使えばいいのか、スタジオでどんなトリックを使えばいいのか。しかもいつでも僕たちと一緒に実験する気満々だった。楽しんでくれて、「間違った答えはない」というスタンスでプロセスを進めてくれたんだ。アイデアを潰されるんじゃないかとか、そんな心配をする必要は全くなかったよ。

ーでは過去作と比べて、制作のプロセスも大きく変化したわけですね。

マイク:大きく変わったね。このバンドが一時的に「解散」したのは、リモート作業がうまくいかなかったからだから、コロナ禍が終わって、バンド活動をやれるということだけでもありがたみが増すようになったし、今回はアルバムを作りながら、それぞれの実生活でのスケジュールを織り込むことができたんだ。例えば、リハーサルにはラモスが来れなくて、あいつなしでやることが多かった。ただデモ音源は録音することができたから、僕たちはそれに合わせてプレイしていたんだ。あたかもラモスがその場にいるような感じでね(笑)。そういうちょっとしたトリックを使って、物事を円滑に進めたり、実現したりすることができるようになった。今はそれぞれ家族も子供もいるから、同じ街に同時に全員が揃うということ自体が至難の業なんだよ。ライズを始めたときはリモートで制作することを厄介に感じて、どうしたらいいのかわからなかったけど、アメリカン・フットボールとして再結集したときには、そのときの経験がアルバムを作るためのツールになったんだ。

Photo by Alexa Viscius

多彩なゲストとの邂逅、単なる「サポート」以上の貢献

ーアルバムの中には1曲の中で大きく展開する曲がいくつかあって、先行で配信された「Bad Moons」はそれを象徴する楽曲だと思います。どのように作られた曲なのでしょうか?

マイク:あの曲はテーマもスタイルも全く異なる2つのデモ音源からできてるんだ。つまり、曲の最初の部分と最後の部分のメロディがそれぞれ別々にあったんだけど、曲のコンセプトを考えるときに、ヴァース→ヴァース→コーラス→ブリッジ→ヴァース→コーラスみたいな通常の構成にする代わりに、2部構成に近い感じにしたらどうなるだろう?と思ったんだ。シーン1→シーン2という感じにして、間にちょっとしたブリッジを入れてね。だからアウトロはダークなロック調なんだけど、イントロはサンプリングみたいな感じで遊び心がある。「このパートはうまくいっているし、こっちのパートもうまくいっている。さて、どうやって組み合わせよう」なんて考えて、ネイトと一緒にああでもないこうでもないと言いながら長い1日を過ごしたことが何回かあったよ。何年かかけて取り組んできた曲たちだから、何が最初にできたか、思い出すのが難しいけど……歌詞の内容が曲に示唆されたものだったことは間違いないね。この曲は僕が子供の頃から始まって、その後大人になって、人生がちょっと大変になったり、ダークになっていったりする。そういう制作の過程も含めて、今まで以上にクリエイティブになることができたと思う。

ーアルバムの冒頭を飾る「Man Overboard」の複雑なリズムパターンはどのように生まれたものなのでしょうか?

マイク:あの曲は……さっきも少し話したけど、僕らが今作の制作をスタートしたのはコロナ禍前のことだったんだ。その頃にラモスが思いついたビートを4分くらいプレイし続けて、それがまさにクレイジーなビートで。確か拍子が6-5-6-5-6-5-7みたいな、あるいは5-6-5-6だったかな……まあいいや(笑)。そこにコリーがすごくダークな、不穏な感じのドローンを持ってきた。この曲もエンディングが壮大だよね。どこかに連れていかれるような感じがする。僕にとっては曲全体から小舟に乗っているような感じにさせられるんだ。なんだか船酔いしそうな感じの不安定さ。というわけで、この曲はあのドラム・ビートから始まった曲だね。「僕が小舟に乗っているのは間違いないな。たぶん遭難しかけてるんだろう」みたいに考えていったんだ。

Wispのナタリー・ルーが参加した「Wake Her Up」はシンセや歪んだギターが印象的で、プロダクションの面で新作における挑戦を象徴する1曲だと感じました。

マイク:もともとあったデモはもっと淡い感じというか、もっとシューゲイザーに近かったんだ。でもいざみんなでひとつの部屋に集まってやってみたら、ストレートなポップ・ソングみたいな気がした。この曲はコーラスがないんだけど、そもそもコーラスだと思っていた箇所がメンバー全員違ったんだ。しかも、どれも1回しか登場しない。プロダクション的には、僕が特に気に入ってる曲のひとつだね。新しいパートが始まる前に、前のパートがフェードアップしていくパターンが多い。まあでも、この曲はストレートなポップ・ソングだよ。

ーナタリーも以前ソニーと仕事をしているので、それが声をかけたきっかけ?

マイク:あのパートはもともと女性の声を想定して書いてあったんだ。女性について書いた曲だったしね。で、確か僕たちのマネージャーのアンバーが紹介してくれたんじゃなかったかな。ソニーが以前ナタリーと仕事をしたことがあるのを知っていたんだと思う。二人ともLAに住んでるし、それもあって「彼女ならパーフェクトだ」と思ったんだろうね。僕らも彼女の声を聴いて、その幽玄さに「ぴったりだ」と思った。

ーレコーディングは一緒に行ったのでしょうか?

マイク:いや、会えなかったんだ。僕たちがLAにいたときに打診して、二つ返事でOKしてくれたけど、ソニーの自宅スタジオに僕たちがいる間には来ることができなくてね。彼女が来たのは翌週だったらしい。でも歌ってくれたものを聴いたら、まさに彼女の声の幽玄さが曲にぴったりだった。最高だよ。

ーターンスタイルのブレンダン・イェーツ、レイナー・マリアのキャスリン・ド・マライス、それぞれ参加の経緯を教えてください。

マイク:ブレンダンとは共通の友だちがいるんだ。その人もLAに住んでいて、ブレンダンと一緒に僕たちのショウを観に来てくれた。で、その後一緒に過ごしていたときに何気なく「明日スタジオ入りするんだ」と言ったんだよね。そのとき僕はギャング・ボーカル的なパートが手元にあって、バンドのみんなでワイワイ歌えばいいかなと思っていたんだけど、ブレンダンが「じゃあ、立ち寄るよ」と言ってくれたんだ。で、本当に立ち寄ってくれた。そうしたら、彼は僕たちが書いたパートを歌って、それからその上に乗るハーモニーも歌ってくれたんだ。みんな同じ部屋でひしめき合ってそれを聴いていたら「うわ、まるでターンスタイルじゃないか!」と思ったよ(笑)。僕の書いたパートを歌ってるのに、それをさらに高いレベルまで引き上げてくれたんだ。もうみんな「何てこった、最高じゃないか!」という感じだったよ。その瞬間、みんなでワイワイ歌うというアイデアは吹っ飛んだね。「そこはもう君に任せた」という感じで、ブレンダンのパートになったんだ。

ーキャスリンに関してはどうですか?

マイク:僕はもともとレイナー・マリア(Rainer Maria)の大ファンで、かれこれ35年くらい彼女の声に魅了されてる。僕が2枚目のソロ・アルバム(オーウェンの2002年作『No Good for No One Now』)を出したときに一緒にツアーを回って、そこで仲良くなったんだ。「Blood On My Blood」にはダイアローグに近い箇所があって、彼女が歌ったのは確か……全部で4行くらいだったかな? でもファイナル・バージョンに入ったのはそのうち2行分くらいだったんだ。彼女の個性を垣間見せるにはそれで十分だった。絶望感を醸し出してくれるというか、壊れてしまいそうな声で歌うんだよね。聴くたびに「あぁ、なんて素晴らしいんだ」と思うよ。

ー「Blood on My Blood」を作曲したコリー・ブラッケン、ボーカルも担当したマイク・ガーゾンとはツアー・バンドで長い間共演していますが、もはや単なる「サポート」以上の存在だと感じます。彼らの参加はバンドに何をもたらしましたか?

マイク:その質問をしてくれてすごく嬉しいよ。彼らとマネージャーのアンバーがいるからこそ、僕たちはまだバンドでいられているんだ。彼らがいなければ演奏することもできないし、彼らの助けがなければ、同じ街に集まることすらできない(笑)。僕たちが再結集してからの10年、あらゆる面で助けになってくれているんだ。このアルバムでは特にコリーが全面的に貢献してくれてる。ビブラフォンもそうだし、「Blood On My Blood」の冒頭に登場するシンセパッドの音は彼なんだ。「Man Overboard」の不穏なシンセも彼が作った。ガーゾンはもともとギターテックをしてくれてたんだけど、あまりにギターが巧いから、彼にギターテックをつけたんだ(笑)。今はフルタイムでサポートをしてもらっていて、本当に才能がある人たちなんだ。起用しないなんてクレイジーだよ(笑)。

ー5人目・6人目のメンバーみたいな存在ということですよね。

マイク:まったくその通りだね。

7年分の成熟、7人編成でのステージ、7年ぶりのフジロック

ー歌詞はこれまでになく告白調で、ある種の懺悔のようにも感じます。ここ数年はプライベートの問題もあったということですが、今回の歌詞を書くことはどんな経験だったと言えますか?

マイク:こういうはけ口を持っていることはラッキーだと思ってる。もはやジョークにもなっていないけど、セラピーに頻繁に通う必要もないしね。言いたいことが言えるし、しかも大声で言える。僕を愛してくれる人たちがそれを聴いて、愛してくれない人たちも聴いて。このアルバムに関して言えば、それまでの僕は自分の経験からしか歌詞を書いてこなかったけど、テーマを決めるようになったんだ。自分が考えていること、あるいははまっていることというのかな。宿題やリサーチみたいな感じで、「このテーマに関連していることで、自分が掘り下げられるのは何だろう?」と考えるようになった。だからこれまでよりもちょっと曖昧な感じかもしれない。

例えば、「川で溺れた女の人がこう言った」と設定するとする。そのディテールを考えることによって、自分自身のストーリーができるんだ。ただ「僕は悲しい」と言うんじゃなくて、「この女性は死んでしまった」という漠然としたところから「じゃあ、そのストーリーはどんな内容なんだろう?」と考えていくんだ。具体性を減らして、より聴き手の解釈に委ねるような書き方を目指していたんだと思う。以前の僕は良くも悪くも、自分の言いたいことをとても平易な形で言おうと考えていたけど、今はもっとストーリーを描こうとする姿勢なんだ。

ーこの7年間で色々な経験をしてきたおかげで、そのストーリーにご自身を投影することができるようになった?

マイク:そうだね……今自分が考えていること、自分の気が重くなるようなことがあって、そのはけ口がこれなんだけど、それが僕や僕の経験だけじゃなくてもよくなったんだ。リスナーは自分自身の経験を持ち寄って聴けばいい。もしかしたら同じトラウマを抱えているかもしれないし、同じ感情を持っているかもしれないからね。

ー初期のアメフトのサウンドを決定づけていたのはギターのアルペジオだったと思いますが、アルバムごとに少しずつ変化を重ね、『LP4』ではかなり遠くまで来たことを感じます。ここまでの変化のプロセスを、ご自身ではどう捉えていますか?

マイク:ちょっとは成熟したと思うし、しているべきだとは思うね。昔より「僕はこの演奏の仕方を知っているから見せてやろう」みたいなのが減った気がする。その曲が何を必要としているのかを見極めて、それを示唆する手助けをする感じかな。例えば、「Man Overboard」だったら、僕の頭の中に「小舟に乗っていて、海で遭難している」というモチーフがある。だったら、そこでヒューヒュー吹いている風を表現したり、そこで鳴らされる音のすべてがその曲のモチーフを助けないといけない。「僕はこんなにクールなソロが弾けるよ!」じゃないんだ。その曲をできるだけいい形に形成していくことの方が、クリエイティブな意味でも大切だね。

ーその一方で、昨年には、デビューアルバムのリリース25周年公演を収めたライブアルバムをリリースしました。あのアルバムであり、収録曲の「Never Meant」は、長い時間をかけて伝説となっていったわけですが、あの頃の作品について今どんなところを誇りに感じていますか?

マイク:うーん……僕は過去をじっくり振り返るタイプじゃなくて、常にこの先どうしようと考えているんだ。今も既に頭の中で『LP5』が始まっていて、実際デモ音源も少しある。僕が誇りに思うのは、このバンドをここまで高めることができたことだね。これだけ色々なことを達成できて、世界中をまわることができて、各地でたくさんの友だちを作って。それはすべて小さなバンドから始まったんだ。だから自分たちのバンドや曲がレジェンドになったとか、そういうことは考えない。世の中にはもっとクールなバンドやもっとクールな曲が山ほどあるし。でもそう解釈してもらえるなら、それは受け入れるよ。すごくクールなことだと思う。

デビュー・アルバムのリリース25周年を記念したコンサート・フィルム「American Football (Live in Los Angeles)」、「Never Meant」は1:00:20〜

ー7月には7年ぶりとなるフジロックへの出演が決定しています。新作の楽曲をライブで聴けることが非常に楽しみですが、どんな編成で、どんなステージになりそうでしょうか?

マイク:今回はコンピューターやキーボードを増やしていて、ステージには7人いるはず。このバンドが始まったときは3人だけだったけどね。その中には僕のガールフレンドもいて、これはまったくの偶然なんだけど、彼女はいいシンガーなんだ。もちろん、コリーもガーゾンもプレイしてくれる。7年ぶりだったら、7年分上手くなっていると思うよ(笑)。

ーちなみにターンスタイルもフジロックに出るんですけど、共演の話などあったりしますか?

マイク:どうだろう? 彼らがどの日にプレイするか知らないからなあ(ターンスタイルは24日、アメフトは26日)。彼らのライブは観たことある? 素晴らしいよね。僕が今まで見たことのないような、大きなエネルギーの塊だよ。いつかブレンダンがあの曲を歌いに来てくれたらいいなとは思ってる。約束はできないけど、可能性は探ってみるよ。

2019年のフジロックで披露した「Uncomfortably Numb」

アメリカン・フットボール

『American Football (LP4)』

発売中

再生・購入:https://silentrade.ffm.to/american-football-lp4

FUJI ROCK FESTIVAL '26

2026年7月24日(金)〜26日(日)新潟・苗場スキー場

※アメリカン・フットボールは7月26日(日)出演

公式サイト:https://fujirockfestival.com/