ファミリーマートが4月23日、人気ワイン漫画『神の雫』とのコラボレーションワインの発表会・全種テイスティング会を都内で開催した。完売続出で「幻」となっていた「ジスト グランレゼルバ」「ジスト レゼルバ バレルセレクテッド」の2種が、4月28日ら全国のファミリーマート酒類取扱店 約1万5,800店で復活発売される。

  • ファミリーマートが人気ワイン漫画『神の雫』とのコラボレーションワインの発表会を開催

    ファミリーマートが人気ワイン漫画『神の雫』とのコラボレーションワインの発表会を開催

これにより、2023年から続く『神の雫』コラボレーションシリーズは3年越しで全12種が店頭に勢揃いすることとなる。発表会には『神の雫』原作者の亜樹直氏(樹林伸氏、樹林ゆう子氏)と、お笑いコンビ・見取り図の盛山晋太郎、リリーがゲストとして登壇した。

徹底した品質追求と付加価値の訴求でファミマワインの売上は右肩上がり

まず登壇したファミリーマート商品本部 飲料・酒・煙草部長の齋藤拓也氏は、「酒類総市場はここ数年ほぼ横ばいで推移しているが、その中で、ファミリーマートのワイン売上は2023年以降、右肩上がりに伸長している」と説明した。

  • ファミリーマート商品本部 飲料・酒・煙草部長の齋藤拓也氏

    ファミリーマート商品本部 飲料・酒・煙草部長の齋藤拓也氏

  • ファミマワインの売上は右肩上がり

    ファミマワインの売上は右肩上がり

背景にあるのが、価格帯構成の変化である。ファミリーマートのワイン売上に占める低価格帯(〜799円)の比率は、2023年の55%から2025年には44%へと減少。代わって、中価格帯(800〜1,199円)が30%から38%へ、高価格帯(1,200円〜)が15%から18%へと伸びている。

  • ファミリーマートのワインの売上傾向

    ファミリーマートのワインの売上傾向

齋藤氏は「低価格帯は、値上げにより割安感が失われ、売上が伸び悩んでいる。一方で中価格帯以上の商品は、価格に見合った価値があるという評価をいただき、着実に売上を伸ばしている」と分析。「価格だけではなく、いかにお客様に付加価値を提供できるかというところが大きなポイントになってきている」と語った。

その付加価値として、齋藤氏はファミリーマートワインの3つのこだわりを挙げた。1つ目は、産地訪問による品質の追求。現地の生産者と直接向き合い、厳選した品種・品質のワインのみを選んでいる。2つ目は、直接貿易によるコスト抑制。伊藤忠商事グループのネットワークを活用して中間マージンを削ぎ落とし、価格以上の価値を実現している。3つ目は、10名のソムリエ有資格者が在籍する商品開発チームによる厳しい選定。ブラインドテイスティングで合格した商品のみが店頭に並ぶ仕組みだ。

  • ファミリーマートのワインのこだわり

    ファミリーマートのワインのこだわり

一方で、課題も残っている。ファミリーマートが2026年4月に実施した調査によれば、直近1年間のワイン購入場所はスーパーマーケットが50.2%と圧倒的なシェアを占め、コンビニはわずか2.5%にとどまる。齋藤氏は「コンビニがワインの買い場として十分に認知されていないのが現状」とした上で、「お客様に手に取っていただけるきっかけ作りが極めて重要」と強調した。

  • ファミリーマートのワインの課題

    ファミリーマートのワインの課題

『神の雫』コラボ3年の歩み、そして「ジスト」2種の復活へ

そのきっかけ作りの一つが、2023年から取り組んできた『神の雫』とのコラボレーションである。原作者の亜樹直氏に全ラインナップを試飲してもらい、「この価格でこのクオリティなら自信を持って薦められる」と太鼓判を押してもらった12本が、シリーズとして順次発売されてきた。

  • 『神の雫』コラボレーションワイン

    『神の雫』コラボレーションワイン

  • 亜樹直氏が「この価格でこのクオリティなら自信を持って薦められる」と太鼓判を押した12本

    亜樹直氏が「この価格でこのクオリティなら自信を持って薦められる」と太鼓判を押した12本

中でも際立った反響を呼んだのが、スペイン・ラ・マンチャ地方のテンプラニーリョ品種を使用した「ジスト」シリーズだ。2023年12月発売の「ジスト グランレゼルバ」は、発売直後からSNSで「1,000円台で買える奇跡」と話題となり、同価格帯商品の約7倍にあたる週販約7,000本を記録。ファミリーマート史上最大級の売上となった。続く2025年7月発売の「ジスト レゼルバ バレルセレクテッド」も同様の反響を呼び、これら2種はいずれも完売状態が続いていた。

  • 大ヒットした「ジスト グランレゼルバ」「ジスト レゼルバ バレルセレクテッド」

    大ヒットした「ジスト グランレゼルバ」「ジスト レゼルバ バレルセレクテッド」

ついに4月28日から、この2種が復活発売される。「プロジェクト開始から3年経つが、ようやく12本全てが店頭に並ぶ形になる」と齋藤氏。『神の雫』の物語のように、それぞれのワインが持つ味わいのストーリーを楽しんでほしいという。

  • 全12種が勢揃い

    全12種が勢揃い

復活する「ジスト グランレゼルバ」(1,399円)は、オーク樽で一年半以上熟成させ、最低でも60カ月以上の長期熟成を経た贅沢な赤ワイン。ドライフルーツやキノコ、紅茶などを思わせる複雑な香り、熟したベリーフルーツのまろやかな果実味、渋みと酸味のバランスが特長だ。もう1種の「ジスト レゼルバ バレルセレクテッド」(1,199円)は、最低36カ月以上の熟成を経た芳醇な赤ワイン。カシスやブラックベリー、スパイスやカカオの香り、オーク樽での長期熟成による複雑性が魅力となっている。

  • 「ジスト グランレゼルバ」(1,399円)

    「ジスト グランレゼルバ」(1,399円)

  • 「ジスト レゼルバ バレルセレクテッド」(1,199円)

    「ジスト レゼルバ バレルセレクテッド」(1,199円)

この2種に加えて齋藤氏が紹介したのが、ニュージーランド産の「コア ソーヴィニヨンブラン」と「エイレーネ ピノ・ノワール」(各1,598円)である。いずれも一般的には市場価格2,000〜3,000円で販売されるクラスの品質を、現地の生産者との直接交渉により1,000円台で提供している。特にエイレーネは、世界三大ピノ・ノワールの産地として名高いセントラル・オタゴ産のピノ・ノワールを使用した赤ワインで、「おそらく日本でこの価格で展開しているところはファミリーマートだけではないかと自負している」と齋藤氏は語った。

  • 「コア ソーヴィニヨンブラン」と「エイレーネ ピノ・ノワール」(各1,598円)

    「コア ソーヴィニヨンブラン」と「エイレーネ ピノ・ノワール」(各1,598円)

  • そのほかのラインナップ

    そのほかのラインナップ

さらに、シリーズ初となるハイボール「アマハガン ハイボール エディション神の雫 缶」(360円)も新登場する。少量生産にこだわる滋賀県の長濱蒸溜所が手掛けるハイボールで、『神の雫』にも登場したワイン「シャトー・モンペラ」に使用された樽で熟成したウイスキー原酒を使用。ほのかな甘みと華やかさに、ふくよかなコクと奥深い香りが加わったバランスの取れた味わいが楽しめるという。

  • シリーズ初となるハイボール「アマハガン ハイボール エディション神の雫 缶」(360円)

    シリーズ初となるハイボール「アマハガン ハイボール エディション神の雫 缶」(360円)

コラボ効果で20代も取り込み、全体で伸長率110%を目指す

ファミリーマートがワインに注力する理由について齋藤氏は、「お酒、特にワインは食品との買い合わせが最も多いカテゴリー。ペアリングや飲用シーンの提案など、まだまだ伸ばせるポテンシャルがある」と説明した。

  • 食品との買い合わせも提案

    食品との買い合わせも提案

また、客層についても興味深い変化が見られるという。従来、ファミリーマートのワイン購入者のボリュームゾーンは30代から50代だったが、『神の雫』コラボはSNSで取り上げられる機会が多いこともあり、20代の構成比が大きく高まっている。「これまでファミリーマートでワインを買っていただけなかった層からも、確実にお客様が来てくれていると感じている」と齋藤氏は語った。

販売目標については、ジストの復活発売分で前回以上の売上を期待するとしつつ、ワイン全体では伸長率110%を目標に掲げる方針を示した。

亜樹直氏・見取り図が登壇、「ジスト グランレゼルバ」をテイスティング

プレゼンテーション後のトークイベントには、『神の雫』原作者の亜樹直氏(樹林伸氏、樹林ゆう子氏)と、お笑いコンビ・見取り図の盛山晋太郎、リリーがステージに登場した。

  • 『神の雫』原作者の亜樹直氏(樹林伸氏、樹林ゆう子氏)と、お笑いコンビ・見取り図の盛山晋太郎、リリーがステージに登場

    『神の雫』原作者の亜樹直氏(樹林伸氏、樹林ゆう子氏)と、お笑いコンビ・見取り図の盛山晋太郎、リリーがステージに登場

見取り図と亜樹直氏は今回が初対面。盛山は開口一番、2人の佇まいを見て「100%ワインがお好きなんだなって思った」「ただ者じゃない」とコメントし、独特の語り口で会場を笑わせた。

続いて、ステージの中央に置かれた白いベールが外される「アンベール」へ。盛山と樹林ゆう子氏が共同でベールを持ち上げると、3年越しに揃った全12種のコラボワインと、漫画家のオキモト・シュウ氏がこの日のために特別に描き下ろしたイラストが姿を現した。

  • アンベール! 全12種のコラボワインと描き下ろしイラストが登場

    アンベール! 全12種のコラボワインと描き下ろしイラストが登場

  • 漫画家のオキモト・シュウ氏がこの日のために特別に描き下ろしたイラスト

    漫画家のオキモト・シュウ氏がこの日のために特別に描き下ろしたイラスト

12種が勢揃いしたことを祝し、復活する「ジスト グランレゼルバ」で乾杯が行われた。サーブを務めたのは、コラボワインのペアリング選定監修を担当するソムリエの田邉公一氏である。

  • サーブを務めたのは、コラボワインのペアリング選定監修を担当するソムリエの田邉公一氏

    サーブを務めたのは、コラボワインのペアリング選定監修を担当するソムリエの田邉公一氏

乾杯後、さっそくグラスを傾けた盛山は「芳醇で、飲みやすい」とコメント。リリーも「ちゃんと酸味と渋みのバランスも良くて、食べ物にも何でも合いそうで、めちゃくちゃ美味しいです」と舌鼓を打っていた。

『神の雫』ワイン表現クイズで大盛り上がり

トークイベントでは、『神の雫』ならではの独特な「ワイン表現」をめぐるクイズコーナーが開催された。

  • 「ワイン表現」をめぐるクイズコーナー

    「ワイン表現」をめぐるクイズコーナー

まずは樹林伸氏が、ジスト グランレゼルバの表現として自身が綴った一文を披露した。

「このワインは、夕陽のソロキャンプだ」

  • 「このワインは、夕陽のソロキャンプだ」

    「このワインは、夕陽のソロキャンプだ」

スペインのラ・マンチャ地方には太陽、特に夕陽のようなイメージを感じさせるワインが多く、このジスト グランレゼルバもそうした印象があるという。おおらかで、少し寂しげで、いぶしたような香ばしさがある。その性質を「ソロキャンプ」のイメージに重ねたのだという。

続いて、「ジスト レゼルバ バレルセレクテッド」の表現を、今度は見取り図の2人に当ててもらうクイズ本番へ。

何度もワインを口に運び、思案した盛山の回答は、

「このワインは、大型バスの左折である」

  • 「このワインは、大型バスの左折である」

    「このワインは、大型バスの左折である」

これには会場からも大きな笑いが上がり、亜樹直の姉弟も思わず爆笑する。盛山によると、スパイス、カカオといった複雑な香りがあり、うまみが口の中でふくらんでくる。まるで、大型バスが曲がるときに膨らむあの感覚とのこと。

ユーモアたっぷりながらも、しっかりワインのイメージをとらえた表現に、樹林伸氏は「優れているだけじゃなくて、面白い」と絶賛した。

続いてリリーの回答は、打って変わってストレートなもの。

「このワインは、美味しいワインである」

  • 「このワインは、美味しいワインである」

    「このワインは、美味しいワインである」

これに盛山からは「手抜きすぎや」とすかさずツッコミが入り、リリーは「とにかく美味しかったから」と開き直ってみせた。

樹林ゆう子氏から発表されたクイズの正解は次のとおり。

「このワインは、恋人と行く夕陽のコンサートである」

  • 「このワインは、恋人と行く夕陽のコンサートである」

    「このワインは、恋人と行く夕陽のコンサートである」

「夕陽」はスペインに共通するおおらかさを表すモチーフとして、先のグランレゼルバとも共通するイメージ。ただし、このレゼルバ バレルセレクテッドは、より若々しさがあり、隣に人がいる賑やかな感じや音楽が聞こえてくるような生き生きとした感覚がある。それを「コンサート」というフレーズで表現したのだという。

樹林ゆう子氏が明かしたコラボのきっかけ

クイズの合間には、樹林ゆう子氏がファミリーマートとコラボレーションをした経緯についても語った。

もともと、「ワインはまだ庶民的じゃないイメージがあった」と課題感を持っていたという樹林ゆう子氏。「いつでも開いているところで、ぱっと買えたらいいなと思っていた」ということで、ファミリーマートとのコラボはまさにうってつけだったようだ。

もう一つの理由は、ファミリーマートのワインの品質の高さ。樹林ゆう子氏は、「リーズナブルな価格帯で、ワインの出来もすごく良くてびっくりした。これはちょっとがんばろう、という気になった」と振り返った。

最後に、盛山はジスト グランレゼルバについて、あらためて「このワインが1,000円とかで買えるなんて、もしかしたら違法ワインなんじゃないかと思うぐらいすごい」とコメント。ワインが好きで、前日も自宅で飲んだというリリーも、「先輩に連れて行ってもらうような店のワインはすごく高くて、自分では手が届かない。こうやって毎日でも飲める価格なら、ちょっと(ワインを)勉強しようかなと思いました」とこの日の感想を語った。

12種をテイスティング、ワイン好きも見逃せない品質

発表会後に、実際に12種のワインをテイスティングすることができた。いずれもコストパフォーマンスが高く、特にジスト グランレゼルバはSNSで話題になるのも納得の品質。ワイン好きなら、エイレーネ ピノ・ノワール(1,598円)やシトラン ボルドー(1,798円)も見逃せない。

これからワインを始めてみたい人なら、イタリアのスパークリングワイン、ベルディ(880円)や、コア ソーヴィニヨンブラン(1,598円)、赤のスパークリングワイン、フィオリトゥーラ(998円)が面白そうだ。

4月28日、全12種のワイン+ハイボールが全国のファミリーマートに

『神の雫』コラボレーションシリーズのジスト グランレゼルバ、ジスト レゼルバ バレルセレクテッドの2種と、アマハガン ハイボール エディション神の雫 缶は、4月28日から全国のファミリーマート酒類取扱店 約15,800店で発売される。3年越しにシリーズ全12種が店頭に揃うこの機会、『神の雫』の世界観とともに、それぞれのワインが持つストーリーを味わってみてはいかがだろうか。