ラグジュアリーカードは4月21日、「2025年の新富裕層の消費動向」を発表した。調査は2025年1月1日~12月31日、ラグジュアリーカード(チタンカード、ブラックカード、ゴールドカード、ブラックダイヤモンド、提携カード除く)を対象に行われた(人数非公開)。
ラグジュアリーカード全体の属性
年齢は、20代~40代の若年・中堅層が過半数を占める。職業は、経営者層(経営者・会社役員・自営業等)の比率が6割超となっている。
新規会員数、過去最大の増加を記録
新規会員数は前年比で134%の伸長となり、過去最大の増加を記録した。
20代の入会が増加。経営者以外への浸透も進み、若年層のプレミアムカードへの関心の高まりが窺える。
新規会員においては、特に20代の入会が増加傾向にあり、年々その増加幅も拡大している。
職業別では依然として経営者が多いものの「販売・セールス・営業」「技術・専門」「事務・管理職」など経営者以外への浸透が進んだ。
20代の中にも年収3,000万円以上の高所得層が一定数存在しており、その約8割が経営者となっている点も特徴だ。また、収入の高い層を中心に3割強はブラックカード(年会費11万円・税込)以上の高ランクカードを選択している。
これらの結果から、20代においては職種を問わずプレミアムカードへの関心が広がる一方で、高所得層においては従来通り経営者層が中心となっており、若年層の中でも多様化が進んでいる様子が窺える。
年収3,000万円以上の層も増加
年収別の新規入会者では、年収3,000万円以上の層が前年比で137%の伸長。その約9割を経営者が占め、妻子有りの会員が多い傾向にある(配偶者有81%、子供有73%)。会員全体の約6割強を占める経営者層や高収入層からの支持は依然として高く、堅調な伸びがみられる。
地方居住の会員も増加
東京都や大阪府など都市圏の会員数自体は多いものの、会員の増加率は必ずしも都市圏だけが高いわけではない。宮崎県(前年比167%)、沖縄県(159%)、青森県(155%)、愛媛県(154%)、群馬県(153%)、兵庫県(151%)など、地方においても会員の増加率が前年比150%を超える都道府県が複数存在しており、地方でのプレミアムカードへの潜在需要は従来から存在していた一方、優待やサービスの都市圏偏重が導入ハードルの一つだったとみられる。近年はトラベル関連サービスや利用シーンの拡充により、地方でも"持つ意味"が伝わりやすくなり、これまで潜在的だった需要が顕在化した可能性がある。
取扱高は前年比で二桁の伸長
利用額上位の加盟店カテゴリは「通信販売(EC)」「レストラン」「広告代理業」。レストランや百貨店では比較的高単価の加盟店が目立つ傾向にある。
また、「納税」が最も大きな金額を占めている点も特徴的で、税金支払いにおけるカード決済の活用は引き続き進展している。一定条件下でポイント還元が適用される仕組みもあり、高額な公的支出においてもカード決済が選択されている傾向がみられる。
決済額上位はB2B広告・決済サービス
決済額が上位の加盟店には、B2Bの広告(Google Japan、TikTok、ヤフービジネスサービスなど)や決済サービス(支払.com、Invoyなど)が多く、法人市場におけるキャッシュレス決済の拡大が続く中、広告費や請求書などの高額支出においてクレジットカード決済の活用が進んでいる傾向がみられる。
法人カード別でみると銀行振込の請求書をクレジットカードで支払える「アプラス請求書カード払い」の決済額が最も高く、高額支出のカード化ニーズの高まりが窺える。こうした流れの中で、同社カードにおいても事前入金サービスによる最大9,990万円までの高額決済対応やポイント還元といった特性が、経営者層の法人支出における決済手段として選好されている傾向がみられる。
海外の現地対面決済額が増加
海外の現地対面決済額は前年比131%と大きく増加した。利用額の上位国はアメリカ(前年比139%)をはじめ太平洋圏やヨーロッパの国々で、昨年よりも決済額は増加傾向にある。特にアメリカでの決済の過半(61.6%)をハワイが占め、ハレクラニやリッツカールトン、ハイアットなど高級ホテルでの利用が際立っているように、円安が続く中でも海外旅行への消費意向は高く維持されているとみられる。
国内空港施設における加盟店の取扱高が増加
国内空港施設における加盟店の取扱高は前年比146%と増加。空港別では、羽田空港(前年比161%)など都市圏だけでなく、熊本空港(150%)、広島空港(149%)、宮崎空港(148%)、那覇空港(143%)など地方都市の空港での利用額も伸びている。背景としては、国内外の移動需要の回復に加え、国内旅行の再評価といった動きがみられる。また、同社においても国内空港ラウンジの拡充やトラベル優待の強化を進めており、こうした取り組みも利用の拡大に寄与していると考えられる。
OpenAIの取扱高が急激に成長
OpenAIの取扱高は前年比542%となり、利用者数が大幅に伸長。年代別では、40代の利用額比率(43%)が若年層よりも高いのが特徴だ。年収別では3,000万円以上の層(29%)の利用が最も多く、経営者層のビジネスシーンにおける生成AIの実務活用などをはじめとして、アクティブなAI利用傾向が窺える。
高所得層ほど配車・デリバリーサービスを活用
高級レストランやホテルのBARラウンジなどの外食利用も多い一方で、所得状況に応じて配車アプリやフードデリバリーを活用している傾向があり、利用頻度と金額は増加している。経営者層や日々アクティブに活動する新富裕層らがタイムパフォーマンスを重視し、時間捻出のために実際に外注サービスを積極的に利用している様子が窺える。












