現在25歳の鳥居Dは、グローバルパートナーズの社員たちと自身の共通点にも気づかされた。同世代には「仕事はほどほどにして、プライベートを大事にしたい」と考える人も多い中、自分は夜遅くまで取材をしたり、休みがない時期が続くなど、仕事に大きく比重を置く側の人間だった。そのため取材中には、社員から「鳥居さんのほうがブラックですよね」と言われることもあったという。

ただ、「ゾス飲み」と呼ばれる飲み会で社員が皆ダンスする様子を撮影していた時、「鳥居さんも!」とカメラを奪われ、ダンスに参加させられたことには、「本当にああいうノリが得意じゃないので、正直きつかったです。でも、取材している立場なので、断るわけにもいかなくて…(笑)」と本音も漏らした。

  • 全員が絶叫しながら行う円陣の様子 (C)フジテレビ

    全員が絶叫しながら行う円陣の様子 (C)フジテレビ

会社で楽しむ姿に「うらやましい」思いも

取材を通じて見えてきたのは、この会社が単純な“昭和的企業”ではないということ。見た目は体育会系で厳しい上下関係があるように映る一方で、実際には外国籍の社員や女性、子どもを持つ社員、中卒から有名大学卒まで、さまざまな背景を持つ人材を受け入れている。やる気がある人であれば広く門戸を開くという、その柔軟さと多様性は、むしろ“今どき”とも言えるかもしれない。

部下を厳しく叱る上司は社員たちからの信頼が厚く、ランチを共にし、日常的なコミュニケーションを重ねているという。「怒られて受け入れられる人と、そうでない人はやっぱりいると思います。そこはお互いの信頼関係だったり、その相手を尊敬しているかどうか、普段の関わり方だったりで変わってくる。パワハラになるかならないかも、結局そこなのかなと思いました」と、改めて感じたそうだ。

当初は「なぜこんな会社で働くのか」「早く辞めればいいのに」と思っていたが、「気づけば彼らのほうが、僕らよりもずっと楽しそうに働いているんです。会社に行くことを楽しんでいて、人生をすごく楽しんでいるように見えてきました」と、鳥居Dの見方は大きく変わった。

「今回の放送を見て、彼らのことを面白がる人もいるかもしれない。でも、多くの人が翌日からまた会社に行って、楽しくない日常を送っているのではないでしょうか。そう考えると、会社で楽しんでいる彼らのほうが、うらやましいなと思ったりもします」

番組で「なぜ彼らはそこで働くのか」を問い続ける中で、鳥居D自身もまた「なぜ今の会社で働いているのか」を考えさせられたという。それだけに、視聴者にとっても「“自分はどうなんだろう”と考えるきっかけになってくれたら」と願っている。