テレビ画面を注視していたかどうかが分かる視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、8日に放送されたNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』(総合 毎週日曜20:00~ ほか)の第9話「竹中半兵衛という男」の視聴分析をまとめた。
「我らは今この時より、織田様に従いまする!」
最も注目されたのは20時25分で、注目度80.0%。西美濃三人衆が織田信長に降ったシーンだ。
小一郎(仲野太賀)、藤吉郎(池松壮亮)、蜂須賀正勝(高橋努)の3人は織田信長(小栗旬)から竹中半兵衛(菅田将暉)を調略するよう命じられる。しかし半兵衛が首を縦に振ることはなかった。菩提山城で半兵衛は、祖父から贈られた宋の書物に登場する知略に長けた軍師が三たび礼を尽くされて、初めて誘い受けいれた逸話を持ち出して回答を先送りするのだった。
庵へ戻ってきた3人は、斎藤方の兵に取り囲まれる。正体を見破られ抵抗するものの、数の差は如何ともしがたく3人は北方城へ連行される。不安がる正勝に、小一郎は人質にされるかもしれないと答えると、藤吉郎は立派になったと笑い出した。どこまでも楽天的である。
するとそこへ安藤守就・氏家直元(河内大和)・稲葉良通(嶋尾康史)がそろって現れた。「手荒なまねをしてすまぬ。どこに龍興様の忍びの目があるか分からんのでな」と守就が言う。西美濃三人衆がその場に腰を下ろすと、小一郎たちもそれにならった。彼らに敵意はなさそうだ。「我らはずっと迷うておったのだ。今の美濃は我らが守るべき国であろうか。道三様や義龍様が目指した強く新しき国であろうかと」と、直元がその胸中を吐露する。
守就は「迷うておる時言われた」と、信長なら新たな面白き世を必ず作る、という先日の小一郎の言葉を反芻した。「とっさに出た負け犬の遠吠えが、なぜかこの胸に棘のように刺さって抜けぬ」守就の言葉は次第に熱を帯びてくる。「たかが一家臣があの場であのようなことを口にするとは…織田信長がそうさせるのだとしたら、我らもいま一度、そのような主君のもとで真の侍として生きてみたい!」思いもよらない展開だ。
藤吉郎と小一郎が黙って話を聞いていると、西美濃三人衆はとうとう頭を下げ「我らは今この時より、織田様に従いまする!」と、信長への恭順を示した。正勝は驚き、藤吉郎と小一郎は笑みを浮かべた。
「小一郎のまいた種が見事に発芽したね」
このシーンは、小一郎たちの思いもよらぬ大手柄に、視聴者の注目が集まったと考えられる。
これまで幾度となく信長の美濃進出を防いできた強敵・西美濃三人衆。斎藤家の重臣たる彼らだが、その心はすでに主君である斎藤龍興から離れつつあった。前回、揺れながらも北方城を守るために戦う守就と小一郎は出会った。命を失うかもしれない状況にあって、必死に説得してくる小一郎の姿に守就は感じ入るものがあったのだろう。ついに三人衆は信長へ付くことを決意した。
SNSでは「半兵衛を釣りに行ったら予想外の大物が釣れちゃった」「前回、小一郎のまいた種が見事に発芽したね」「守就には信長のために命を懸けている小一郎がうらやましく見えていたんだろうな」と一連の展開にコメントが集まった。
菩提山城は現在の岐阜県不破郡垂井町にある戦国時代の山城で、戦国武将・竹中半兵衛の居城として知られている。標高約400mの菩提山の山頂付近に築かれた山城で、美濃と近江の境に近い交通の要衝を押さえる重要な城だった。南北約260m・東西約60mの広がりを持つ山城だ。戦時の詰城と考えられていたが、本丸に建物跡が見つかり居住機能もあった可能性がある。
半兵衛の祖父は竹中重氏という。美濃の国人領主で、現在の岐阜県垂井町付近にあたる菩提山城を拠点とした竹中氏の基盤を築いた人物とされている。当時の美濃は土岐氏の守護体制のもとに多くの国人が属しており、竹中氏もその一族として西美濃で勢力を持っていた。

