JR東日本は、輸送障害発生時の設備点検にAIの画像解析とドローンを導入すると発表した。山手線にパンタグラフ監視カメラを設置し、AIでパンタグラフの状態をモニタリングするほか、遠隔操作によるドローン点検も。故障箇所の特定や設備点検にかかる時間の短縮を図る。

  • AI画像解析とドローン点検の導入前と導入後の流れの比較

    AI画像解析とドローン点検の導入前と導入後の流れの比較

今回の取組みで、設備故障が発生した際、現地で設備の状態を確認しなければ具体的な復旧方法や運転再開までの時間を判断できないという従来の課題に対応。山手線でAI画像解析とドローン点検の導入により、故障箇所の特定に要する時間や設備点検時間を短縮するとともに、設備損傷の拡大防止を図り、従来に比べて運転再開までの時間を約30%短縮する効果を見込む。都市部の鉄道敷地内で安全システムを搭載したドローンの導入は国内初とのこと。

AIを活用したパンタグラフ監視カメラの画像解析は、4月から試行を開始する。カメラで撮影した画像をリアルタイムにAIで解析し、物体検出AIと損傷検知AIを活用して損傷したパンタグラフの画像を抽出するしくみだという。

異常時点検ドローンは、鉄道施設への衝突や敷地外飛行を防ぐ安全システムを開発した上で、今秋から試行導入する計画とした。設備故障発生時に指令などが操縦し、線路沿線に設置したドローンドックから離陸して点検を行う。

  • AIを活用したパンタグラフ監視カメラによる画像解析のしくみ

    AIを活用したパンタグラフ監視カメラによる画像解析のしくみ

  • 異常時点検ドローンも活用する

    異常時点検ドローンも活用する

すでに1月下旬、山手線の新橋駅付近で夜間に飛行試験を行い、無線通信やLTE通信環境下でも安定に飛行でき、鮮明な映像が取得できることを確認したという。今後はAIによる画像解析とドローンを活用した点検を中央線東京~新宿間などの在来線区間や新幹線にも拡大することを検討していくとのこと。