いずみたくさんの遺作となった「すすめ!アンパンマン号」の誕生の裏側を史実に基づいて描いた本作。劇中に「僕が一番うれしかったのは、劇場を出ていくお客さんがみんな僕の曲を口ずさんでいたことだよ」というたくやのセリフも登場するが、倉崎氏は「このセリフも音楽家の大森さんが言うからこそ説得力がある」と語る。
そして、子供たちが「すすめ!アンパンマン号」を歌うラストシーンについて、「子供は希望や未来の象徴ですし、オーディオドラマの最後も子供たちが口ずさんでいるシーンにして、たくやが亡くなっても彼が生み出した曲は今の時代でも受け継がれているというメッセージを脚本の三谷(昌登)さんが描いてくださいました」と説明。「それはミセスとも共通すると思っていて、いずみたくさんが亡くなっても彼が生み出した曲は今も愛され続けているように、ミセスの楽曲もずっと残り続けると思ったときに、こういう終わり方がすごく希望があるんじゃないかなと。そういう思いも込めさせていただきました」と明かした。
本作では、嵩役の北村の出演はなかったが、セリフはなくとも、のぶと共にたくやの病室を訪れるという展開などで、嵩も物語に参加していた。
倉崎氏は「完成版を聴いて、結果よかったのではないかなと。のぶさんと嵩が病室に来たときに、嵩はどんな表情をしているんだろうとか、リスナーの皆さんが想像力を働かせてくださると思っていて、それぞれの想像力に委ねられるというのがラジオドラマの良さ」と語る。
のぶ役の今田は、1シーンながらセリフありで出演。「主役だったので、わずかでもいいので出てほしいと思い、ご本人も快諾してくださって。オーディオドラマでは、のぶも晩年なんですけど、その晩年ののぶを今田さんがうまく表現してくださって、素晴らしかったです」と称えた。
(C)NHK
