来年2月7日より上演されるPARCO PRODUCE 2026『プレゼント・ラフター』でスター俳優役を演じる稲垣吾郎にインタビュー。役との共通点を聞くとともに、「ミステリアスな人間でいたい」との思いや、3匹の猫との生活などを語ってもらった。

  • 稲垣吾郎

    稲垣吾郎 撮影:辰根東醐

本作は、数々のヒット作を生み出した20世紀英国を代表する劇作家ノエル・カワードによる傑作ラブコメディ。1942年の初演以来、繰り返し上演されてきた。稲垣が演じるのは、実力とカリスマ性を兼ね備えたスター俳優のギャリー。魅力的だけどどこか大人げないギャリーは、人気俳優ならではの孤独感と老いへの恐れを抱え、私生活でも演技をしてしまうという人物で、次々と現れる個性的な訪問者に翻弄されていく。

稲垣は、本作の魅力について「約80年前の作品なのに普遍的な面白さがあり、大スターのノエルさんが当時の自分を投影した作品というのもすごく興味深いですし、俳優の役というのが、すごく面白いなと思いました」と語る。

自身も俳優であり、ギャリーに共感する部分も多いという。

「私生活でもつい演じてしまうとか、仮面をかぶってしまうとか、自分も俳優だからわからなくはないですし、誰でもそういう面はあると思います。本当の自分を隠して自分を演じてしまったり、本当の自分はどこにいるんだろうと迷ってしまったり、その辺が興味深いし、共感できるなと思いました」

大人げなさについても「似ていると思います。当て書きされたかのよう」と役と重なると言い、ギャリーが起こされると機嫌が悪くなる点についても理解を示す。

「俳優は妙なこだわりや、生活のルーティンを崩されたくないというのがあると思うし、傍から見るとわがままで自分勝手に生きてきたなという心当たりはあります。楽屋に急に人が入ってくるとイラッとしたり(笑)。僕は起こされたくないというのはないですが、そもそも寝ているところを見られたくないので。寝ているところや食べているところなど、生理現象みたいなものを見られるのがすごく嫌です」

ギャリーは家の中に付き人など人がたくさんいるが、稲垣はパーソナルスペースに人が入ってくることに抵抗があるそうで、「ミステリアスな人間でいたい」と語る。

「親しき仲にも距離感というか、近い人にもミステリアスな存在でいたいなと。何でもかんでも知られたくないというのはあります。自分を知ってほしい、理解してほしいという思いはなく、人と人との距離は大切だなと思います」