1967年生まれ、富山県出身のアニメーション映画監督である細田守は、細部までこだわった圧倒的な映像美や独特なキャラクター描写、「家族の絆」や「現代社会」などをテーマにした普遍的な物語で人気を博すアニメ界屈指のヒットメーカーです。

1991年から東映動画(東映アニメーション)でアニメーターとして経験を積み、その後は演出家としてTVアニメ『ゲゲゲの鬼太郎(第4期)』(1997年)、『ひみつのアッコちゃん』(1998年)などに参加。2000年に公開された劇場版『デジモンアドベンチャー』の監督として注目を集めた後、フリーランスに転向して『時をかける少女』(2006年)を手掛けます。

同作は国内外で高く評価され「第30回日本アカデミー賞 最優秀アニメーション作品賞」や「第31回アヌシー国際アニメーション映画祭 長編部門特別賞」など多数の賞を受賞。細田守の名を一躍世界に知らしめる作品となりました。

2025年11月21日には、4年ぶりとなる新作長編アニメーション『果てしなきスカーレット』も公開され、改めて注目が集まっている細田作品。そこで今回は、マイナビニュース会員268人を対象に「細田守監督のオリジナル映画のなかで最も好きな作品」を聞いてみました。

細田守監督オリジナル映画ランキング

細田守監督のオリジナル映画で好きな作品をマイナビニュース会員268名に聞きました。(2025年公開『果てしなきスカーレット』は除く)

  • 1位:時をかける少女(2006年)(39.2%)
  • 2位:サマーウォーズ(2009年)(28.4%)
  • 3位:おおかみこどもの雨と雪(2012年)(13.4%)
  • 4位:バケモノの子(2015年)(9.7%)
  • 5位:竜とそばかすの姫(2021年)(7.1%)
  • 6位:未来のミライ(2018年)(2.2%)

1位:時をかける少女(2006年)(39.2%)

細田守監督のオリジナル映画ランキングで1位に輝いたのは、2006年に公開された『時をかける少女』でした。原作は1967年に刊行された筒井康隆の同名SF小説。ある日突然、時間を飛び越える「タイムリープ」という能力を手に入れた少女の日常と、友情や恋愛などを描いたひと夏の輝きに満ちた青春物語です。

22年ぶりに邦画実写作品の歴代興行収入1位を塗り替えた『国宝』の脚本家・奥寺佐渡子とタッグを組んだ作品の1つで、当初は全国21館という小規模公開だったものの、インターネットなどでの口コミによって評判が広がり、最終的に18万人以上の観客動員を記録するヒット作となりました。主人公・紺野真琴の声は女優の仲里依紗が担当しています。

アンケートでは、「世代を超えた名作」「衝撃を受けた」「細田守監督と言えば『時をかける少女』」など絶賛のコメントが多数寄せられていました。独創的なストーリーはもちろん、映像の美しさ、青春の雰囲気、音楽などに対する評価が特に高く、小説や実写版を楽しんできた人から「面白かった」「実写よりも良かった」との声も寄せられています。

ユーザーコメント

  • 世代を越えた名作だと思いました(30代女性)
  • 映像がとてもきれいで、主人公に感情移入できたから(50代男性)
  • 「待ってられない 未来がある」というキャッチコピーに象徴される、前向きで心温まる感動(60代男性)
  • 小学生の時に見て衝撃をうけ、今になっての自分の基本になっているから(30代男性)
  • 今までタイムリープする主人公のドラマや映画は昔から作られていたが、この作品は新しい解釈というか面白さと未来に向けてのメッセージを感じると思ったから(40代男性)
  • 筒井康隆さんのジュブナイル小説で一昔前に原田知世さんが主演でやっていたのを覚えていてアニメ版も見てみようと思ったのがきっかけ。ストーリーは実写と同じように感じたが描写が全然違くとても印象に残ったのをおぼえています。実写よりも良かったです(60代男性)

2位:サマーウォーズ(2009年)(28.4%)

2位には、2009年に公開された初の長編オリジナル作品『サマーウォーズ』がランクインしています。同作は、インターネット上の仮想空間「OZ」と現実という2つの世界を舞台に、人工知能の暴走が招いた世界を揺るがすサイバーテロと、それに一致団結して立ち向かう片田舎の大家族を描いたSFアクション。脚本の奥寺佐渡子、キャラクターデザインの貞本義行など、『時をかける少女』を手掛けたスタッフの多くが再集結しました。

主人公・小磯健二の声は俳優の神木隆之介が担当。現代的なテーマを取り上げながら"家族の絆"という普遍的な価値を問いかける内容、デジタル空間や美しい夏の風景などに現れる魅力的な映像表現などが高く評価され、興業収入16.5億万円を記録する大ヒットを記録しています。

アンケートでは「家族の絆」を描いたストーリーや独特な世界観に対する評価が高く、「家族ドラマとSFが自然に融合している点が良い」「世界観にワクワクする」「穏やかな人間関係と仮想世界とのギャップが面白い」といったコメントがありました。「夏になると必ず観たくなる」という声も寄せられています。

ユーザーコメント

  • 大ヒット作として話題になったので見ましたが、なるほどこれは確かにいいと思いました(60代男性)
  • 家族ドラマとSFが自然に融合している点が良いから(40代男性)
  • サマーウォーズの世界観がワクワクしてあとやはり映像の美しさに圧倒されたので(50代男性)
  • 『サマーウォーズ』が愛される理由は、家族の温かいドラマと先進的なデジタル世界「OZ」の融合、魅力的なキャラクター、爽快な演出と音楽、日本の夏のノスタルジーが一体となって心を動かす作品だからです(40代男性)
  • 田舎の穏やかな人間関係と仮想世界とのギャップが面白いと感じました。世界の破滅を導く危機を、都会から来た学生と田舎の家族、仕事仲間が力を合わせて立ち向かう、あまり現実味の無いストーリーだと思いましたが、テクノロジーと人間の戦いが上手く表現されていて楽しく観ることができました(60代男性)

3位:おおかみこどもの雨と雪(2012年)(13.4%)

3位は、2012年に公開された長編オリジナル作品第2作『おおかみこどもの雨と雪』でした。"母と子"をテーマにした同作は、1人の女性が恋愛、結婚、出産、子育てを通じて成長する姿と、その子どもたちが自分の生きる道を見つけ自立するまでの13年間を、「おおかみこども」というファンタジックな設定を用いて描いた物語です。

細田守監督が初めて脚本を手掛けた作品で、2012年11月末までに観客動員341万人、興行収入41.8億円を記録。「第36回日本アカデミー賞」で最優秀アニメーション作品賞を受賞したほか、90を超える国と地域で上映されるなど世界的な人気を博しました。主人公・花の声を女優の宮崎あおい、彼(おおかみおとこ)の声を俳優の大沢たかおが担当しています。

アンケートでは母子の絆を描いたストーリーに、「とても考えさせられた」「親の気持ちに共感した」「感情移入してしまい涙した」などの反響が寄せられました。「おおかみこども」である雨と雪の可愛らしさも評価のポイントになっているようです。

ユーザーコメント

  • とても考えさせられる作品でした(40代男性)
  • 雨と雪がとっても可愛かったから(40代女性)
  • 母親の愛や苦労、子供達の成長を見守る姿が心に残る(50代女性)
  • ビジュアルの可愛さと母と子供の絆が描かれた感動作だから(50代男性)
  • 子供の成長と自立を見守る親の気持ちに共感したから(60代男性)

4位:バケモノの子(2015年)(9.7%)

4位には、2015年に公開された長編オリジナル作品第3作『バケモノの子』がランクイン。同作はバケモノと少年の奇妙な師弟関係を軸に、バケモノたちが棲む異世界での修行や冒険、人間が住む渋谷を舞台にした壮大なアクションが交錯する新冒険活劇です。前作『おおかみこどもの雨と雪』で母子愛を描いた細田守監督が「父と子」をテーマに原作・脚本を手掛けました。

役所広司、宮﨑あおい、染谷将太、広瀬すずなど、日本映画界を代表する豪華キャストが声を担当。興行収入は58.5億円を記録し、2022年には劇団四季による同作を原作とした新作オリジナルミュージカルも上演されています。

ユーザーコメント

  • 主題歌も含め世界観が良かった(50代男性)
  • 神秘的な感じで物語に吸い込まれたから(40代男性)
  • 少年九太とバケモノ熊徹との師弟関係が面白かった(60代男性)
  • 役所広司さんが声優をつとめたくまてつのキャラクターが魅力的だったから(40代女性)

5位:竜とそばかすの姫(2021年)(7.1%)

5位には、2021年に公開された長編オリジナル作品第5作『竜とそばかすの姫』が選ばれました。同作は、50億人以上が集うインターネットの仮想世界「U」で歌姫となった女子高生が、謎の存在である「竜」と出会い、悩み葛藤しながらも自己と向き合っていく物語。仮想空間と現実という2つ世界を舞台にしていること、主人公が悩みを抱える高校生であることなど、2009年の『サマーウォーズ』との共通点も話題となりました。

また、主人公のベル(内藤鈴)を演じた中村佳穂の歌唱力や、常田大希率いる「millennium parade」が制作した中毒性のある楽曲、迫力のある映像と音楽の一体感なども高く評価され、「第45回日本アカデミー賞」では優秀アニメーション作品賞および最優秀音楽賞を受賞しています。

ユーザーコメント

  • 映像美が良かったから(40代男性)
  • 映画として音響が大変よく、歌を楽しめる(60代男性)
  • 力強いメッセージが伝わってくるから(40代女性)

6位:未来のミライ(2018年)(2.2%)

6位は、2018年公開の長編オリジナル作品第4作『未来のミライ』でした。同作は、生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われ戸惑っている4歳の男の子が、未来から来た妹「ミライちゃん」に導かれ、時空を超えた大冒険を繰り広げる物語。細田守監督自身の子どもたちがアイデアのベースになっており、幼い主人公の視点から「家族の愛」や「成長」を描いた心温まるSFファンタジーになっています。

主人公の「くんちゃん」を上白石萌歌が演じたほか、黒木華、星野源、役所広司、福山雅治など豪華キャストが勢揃い。「アカデミー賞 長編アニメーション賞」、「ゴールデングローブ賞 アニメーション映画賞」にノミネートされたほか、「第42回日本アカデミー賞」では最優秀アニメーション作品賞を受賞しました。

ユーザーコメント

  • 面白かったから(30代女性)
  • SFであり、ファンタジーでもあるという面白い作品ですね(60代男性)

まとめ:世代を超えて愛される名作がずらり!

アンケートの結果、細田守監督のオリジナル映画で最も人気があった作品は『時をかける少女』でした。原作や実写化作品のファンからも高く評価されていた同作。男女問わず幅広い年代から熱いコメントが寄せられていたのも印象的で、世代を超え多くの人の共感を呼ぶ普遍的な作品と言えそうです。

また、6作品を通して細田守監督の演出、映像美、音楽性を評価する声が多く見られ、作品の大きな魅力になっていることがうかがえました。

みなさんは、どの物語が一番心に残っていますか? まだ見ていない作品がある方は、最新作『果てしなきスカーレット』と合わせて、ぜひチェックしてみてください。

調査時期:2025年11月27日
調査対象:マイナビニュース会員
調査数:男女合計268人
調査方法:インターネットログイン式アンケート

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