世界で最も寒い都市がどこか、ご存知でしょうか? ロシアの「ヤクーツク」という都市なのですが、なんとそこは、想像のはるか上をいくマイナス71 ℃の世界!!

そんな極寒の地で生まれ育ち、今でもヤクーツクで暮らすKiun Bさんは、そこでの暮らしがどういうものなのかをYouTubeで発信中。YouTubeチャンネル「Kiun B」は、チャンネル登録者数164万人の超人気チャンネルとなっています。

  • YouTubeチャンネル「Kiun B」

服装は? 暖房は? 交通は? 買い物はどうしてるの?

今回は、そんな疑問に答えてくれる動画「世界で最も寒い都市で育つというのはどんな感じですか?マイナス71℃のヤクーツク」をピックアップ。早速、Kiun Bさんの日常をのぞいてみましょう!

労力と時間を要する外出準備

  • 外出時には、極寒用の服を何枚も重ね着するのが鉄則

    外出時には、極寒用の服を何枚も重ね着するのが鉄則

今日の気温はマイナス48℃。外出するために、まずは服を何枚も重ね着。キャメルウールの膝パッドとソックスを履き、ダウンジャケットの下に断熱パッド入りのズボンと薄手のジャケットを着用。マイナス45℃以下ではジャケットを2枚着ることは必須なのだとか。

  • ヤクートの伝統的なビーズ模様がすてきな手袋とブーツ

    ヤクートの伝統的なビーズ模様がすてきな手袋とブーツ

顔を覆うようにマフラーを巻き、ニット帽と手袋を着用。さらに、通常のブーツでは数分で凍ってしまうため、毛皮のブーツを履いて準備完了です! 出かけるだけでもかなりの労力と時間が。大人1人でこれでは、子どものいる家庭ではもっと時間がかかるはず。「ちょっとそこまで」なんて、気軽に買い物に出られるレベルではありません。

さて、2つの重い防寒扉を開けてアパートの外へ出たKiun Bさん。途端に冷たい空気が肺を襲い、その衝撃で呼吸が苦しくなってしまうのだとか。息をするのにも注意が必要なんですね。

氷点下での移動手段は?

  • あらゆるものがマイナス70℃以下に適応

    あらゆるものがマイナス70℃以下に適応

そんなヤクーツクでは、道路、建物、公共施設がマイナス70℃以下の気温に適応するなど、極寒に耐えられるインフラが構築されていて、アパートには、年中無休のセントラルヒーティングの装備が。

  • 移動はバスなどの公共交通機関を利用

    移動はバスなどの公共交通機関を利用

移動はもっぱらバスなどの公共交通機関を利用する人が多いのですが、300m先のバス停に向かうだけでも、髪は凍って真っ白に。また、外で立ったままバスを待たなければならないこともあり、バスを利用するにも寒さとの戦いが。ただ、バスの中は暖房が効いていて、バスは単なる移動手段であるだけでなく、凍てつく寒さから逃れる場所でもあるようです。

  • 凍結を避けるためにエンジンはかけっぱなしに

    凍結を避けるためにエンジンはかけっぱなしに

一方、車事情はどうなっているのかというと……、運転が困難なうえに、冬用タイヤを装着したり、凍結を避けるために常にエンジンをかけていないといけなかったりと、維持するのが難しいといいます。ガラスもワイパーもすぐに凍ってしまうでしょうし、バッテリーも不安ですよね。

  • 車のエンジンを自動的にオン/オフするヒーターブランケットシステム

    車のエンジンを自動的にオン/オフするヒーターブランケットシステム

そんなトラブルを避けるため、エンジンを自動的にオン/オフするヒーターブランケットシステムなるものも。車にダウンジャケットを着せているかのようですね。ただ、このブランケットが重くて女性には扱いにくいのだとか。確かにこれでは、車を運転するのは厳しいでしょう。

極寒の地でのショッピング事情

  • わずか10分歩いただけで凍傷の兆しが

    わずか10分歩いただけで凍傷の兆しが

バスを降りて歩くこと10分。鼻の頭が白くなってきていますが、これは凍傷になる兆候なのだとか。10分歩いただけで凍傷の危険にさらされるなんて、過酷過ぎます!

凍傷になってしまう前に速足でショッピングモールに駆け込んだKiun Bさん。入店後、真っ先に向かったのはワードローブ。重いジャケットやパッド入りのズボンなどを預け、店内を快適に過ごすためです。

  • 温かいモールが冬の社交場に

    温かいモールが冬の社交場に

身軽になって店内を散策するKiun Bさん。モールでは商品の選択肢は少なく、買い物はオンラインが人気なのだとか。それでもモールに人々が集まるのは、寒さから逃れるため。また、温かい場所で友人と会ったり、温かい食事を楽しんだり、子どもたちを遊ばせたりと、モールが冬の社交場となっているんですね。

  • マイナス50℃の中でも元気に遊ぶ子どたちも

    マイナス50℃の中でも元気に遊ぶ子どたちも

ただ、大勢が屋内で過ごす中、マイナス50℃の中で元気に遊ぶ子どもたちも。ソリなどを使わずに滑るあたり、さすがヤクーツクの子!って感じですね。たくましい! 日本なら、外に居てもスマホに夢中になっている子も少なくないと思いますが、Kiun Bさんいわく、寒さでバッテリーの消耗が激しいため、スマホは緊急時にしか使用しないそうです。なるほど!

  • どんなに高価でも、毛皮は必需品

    どんなに高価でも、毛皮は必需品

ここで、ヤクーツクの名産を紹介。実は、世界のダイヤモンドのほとんどがヤクーツクで採掘されたもの。地元では宝石が人気なのだとか。

また、何世紀にもわたって毛皮の輸出の中心地だったというヤクーツク。6,000~17,000ドルもする高級品ですが、毛皮は単なる贅沢品ではなく必需品なのだとか。そのため女性は、何年も貯金してでも買うそうです。毛皮をまとったKiun Bさん、すてきですよね。筆者も着てみたい!!

飲酒が招く凍死事故

  • 夜はお酒を楽しむ人々

    夜はお酒を楽しむ人々

さて、夜は、バーやレストランでお酒を飲んだり、デートを楽しんだりするヤクーツクの人々。Kiun Bさんも、落ち着いた雰囲気のお店にやってきました。クリスマスカラーのすてきなお店ですね。

夜にお酒を楽しむ習慣は日本も同じですが、飲酒は感覚を麻痺させ、寒さを感じにくくするため、ここでは非常に危険なのだとか。悲しいことに、過度な飲酒後に屋外で居眠りしてしまい、凍死してしまうという事故が毎年多く発生しているそうです。痛ましいですね。

最後に、極寒の地のお決まり、お湯を空中に撒いた瞬間を紹介します!

  • 氷点下でお湯を空中に撒くと!?

    氷点下でお湯を空中に撒くと!?

一瞬にして、お湯が霧に変わってしまいました。お見事!!


マイナス71℃の世界、いかがでしたか?

この動画を見た人からは、「人間の体がこんなにも極限の環境に適応できるなんて、本当に驚きです」「昨日は気温が40℃まで上がりました。暑さに文句を言ってしまいますが、あなたの苦労を考えると、言うべきではないですね」「今朝、ロンドンはマイナス3℃で、かなりひどいと思いました。でも、このビデオを見て、自分の置かれた状況に感謝しました」「こんな環境に適応しているヤクーツクの人々に敬意を表します」といった声が寄せられていました。

人間の適応力と創意工夫には、ただただ驚かされるばかりです。マイナス71℃という極限の環境でも笑顔で暮らす人々がいる……。そんなKiun Bさんの動画は、私たちの日常がどれほど恵まれているのかを気づかせてくれました。これから冬に突入する日本、寒さに負けず元気に過ごしましょう!