10月19日に放送されたフジテレビ系バラエティ番組『千鳥の鬼レンチャン』(毎週日曜19:00~)の名物コーナー「サビだけカラオケ」で、また新たな鬼レンスター候補が現れた。初挑戦ながら“9レンチャン”の好成績を残した2人組フォークバンド・HONEBONEのEMILYだ。
「20年間くすぶってきた歌手人生をここで逆転したい」と、これまでの怨念をパワーに変えた魂の歌唱を見せ、MCの千鳥とかまいたち、多くの視聴者に強烈なインパクトを残し、11月2日のワンマンライブはチケットが即完。さらに、来年1月10日・12日には東京と大阪で追加公演『鬼レンチャン出たぞライブ』を開催する。
そんな「人生逆転」へのチャンスをつかんだEMILYと、挑戦を見守った相方のKAWAGUCHIにインタビュー。長時間に及んだ収録の舞台裏や、結成からこれまでの歩み、芸人たちとの交流、そして「営業」での修羅場経験に至るまで、たっぷりと話を聞いた――。
スポーツ競技並みの緊張感で挑んだ
――今回の『鬼レンチャン』は、どのようにして挑戦することになったのですか?
KAWAGUCHI:テツandトモさんと仲良くさせていただいてるんですけど、2年くらい前にそのマネージャーさんが「EMILYさん、『鬼レンチャン』とかいいんじゃないですか?」と言ってくれて、知り合いの番組スタッフの方にプッシュしてくださったんです。
EMILY:それで今年の初めくらいに話が来ました。
――出演が決まってからは、どのような準備をされたのでしょうか。
EMILY:『鬼レンチャン』は「音程正確率」をサビだけで審査されるので、とにかくカラオケに通い詰めて、バーを外したら最初から、バーを外したら最初から…というのをひたすらやってました。KAWAGUCHIもずっと付き合ってくれて。
KAWAGUCHI:EMILY は『THEカラオケ★バトル』(テレビ東京)に出たこともあるんですけど、そこでは抑揚や表現力も審査されるので苦しんでいたんです。音程正確率は強いタイプなので、「鬼レンチャンは得意分野だ」と思ったんですけど、実際に練習に入るとEMILYの“感覚の音程”と、機械が求める“実際の音程”が微妙に違っていて、そこがしんどかったですね。
EMILY:だから前に挑戦された方の動画を見たり、KAWAGUCHIにピアノ音をPCで打ち込んでもらって、細かい音程を耳で確認したりしました。
――そんな準備を重ねて、いよいよ本番を迎えられたわけですが、当日の緊張感はいかがでしたか?
EMILY:めちゃめちゃ緊張しました! 自分たちにとっては大チャンスなので、10曲歌ってどうにか長く映りたいと思ってたんですけど、『カラオケ★バトル』と違って『鬼レンチャン』は一音間違えたらそこで終わるので、もう競技ですよね。スポーツ大会みたいな感じでした。
最後の曲は「舌を噛んで死んだら面白いじゃん」
――挑戦の合間のトークが大きな話題になりました。過去にひどいことをしてきた大人たちに対しての怨念が、だんだん込み上げていったように見えましたが。
EMILY:私、実際はめちゃめちゃネガティブなんです。収録中も「もう無理っすわ」「3曲で終わりっすわ」「どうせ千鳥さん、かまいたちさんにハマんないし」「ハーフなんて芸能界あふれ返ってるから全然珍しくないっしょ」とか言い続けてたら、スタッフさんに「強気な姿も見せてくれませんか?」と言われて。そこから、昔の話を思い出して、6曲目くらいからノッてきて「よっしゃいくかー!」って感じになりました。
KAWAGUCHI:『鬼レンチャン』でバズった人を見てると、「おら~千鳥~!」って噛みついてる人が多いと思ってたんですけど、EMILYの性格的にできないと思ったので、弱気なウジウジキャラで行こうと決めていたんです。だけど、ディレクターさんにいい面を引き出してもらって、後半でちょっと感動的な感じになるのも、自分たちは全く想定していなかったです。
――本当に喜怒哀楽が出た挑戦で、7曲目の「月光」(鬼束ちひろ)の成功では、おふたりが互いを称えながら涙されていました。
EMILY:事前の練習では絶望的だったので、「いや、無理だよね」「まあここまで大健闘したよな」って気持ちだったんです。でも、あれがクリアしちゃったので、「まだ映れるじゃん!」って、思わず泣いちゃいました。
KAWAGUCHI:本当にあそこでクリアできるなんて思っていなかったので、どちらかというと驚きが大きかったです。
――そこから、またギアが上がった感じでしょうか。
EMILY:でも、8曲目のいきものがかりさんの「花は桜 君は美し」も本当に難しかったです。自分たちはフォークソングをやっててゆったりした曲が多いんですけど、番組のファンからしたらそれじゃつまんないだろうなと思って、テンポが速いこの曲にしたんです。でも、どっかで「やっぱ無理っしょ」と思いながらやってましたね。
――やっぱり基本ネガティブなんですね。
EMILY:相方は「行ける!」ってポジティブに言ってくれるので、なんかボクサーとセコンドみたいな関係ですね。
――そして最後の10曲目は、ずんまよ(ずっと真夜中でいいのに。)さんの「TAIDADA」という“鬼早口ゾーン”がある超難易度曲でした。
EMILY:もう無理だと思ったんで、「舌を噛んで死んだら面白いじゃん」って選びました。そしたら、舌が回らなくなっちゃって(笑)
――長時間の収録ですもんね。
EMILY:もうヘロヘロでした。それに私、めっちゃトイレが近くて、1曲終わると安心するんで、毎回トイレに行ってたんです。スタッフさんに「待つのめんどくせぇなあ」って思われたら嫌だなって思いながら。
KAWAGUCHI:みんな応援モードだったから大丈夫だよ(笑)
――残念ながら最後の10曲目で敗退となりましたが、「悔しい」と「やり切った」では、どちらの思いが強かったですか?
KAWAGUCHI:9曲目まで行けたのが奇跡だと思ってたので、10曲目はもう絶対無理という感じだったんです。だから、放送では僕がEMILYに歌詞を見せて最後の練習をしてるように見えてたと思うんですけど、実は“やってるフリ”で、その紙には「変顔」って書いて、失敗した瞬間にEMILYに変顔するように指示していました。スタッフさんはみんな応援してくれているので、真面目に打ち合わせしてるように見せていたんですが(笑)
EMILY:とにかく今回は印象に残らなきゃいけないって気合入れてやってたし、熱い気持ちのまま終わるのもちょっと恥ずかしさがあったんで、失敗して白目で終われたのは、自分たちとしては大満足でしたね。

