
今年のトライアウトは「エイブル トライアウト 2025」として、2025年11月12日に開催される。トライアウトの合格率は非常に低い状況だが、NPBでのプレーを目指すべく、実力者が参加することも珍しくなかった。そこで今回は、トライアウトで再起を懸けた阪神タイガースの選手を紹介したい。
髙山俊
[caption id="attachment_238724" align="alignnone" width="530"] 阪神タイガース時代の髙山俊(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投左打
・身長/体重:181cm/87kg
・生年月日:1993年4月18日
・経歴:日大三高 - 明治大
・ドラフト:2015年ドラフト1位(阪神)
華々しいキャリアのスタートを飾った髙山俊。しかし、プロ2年目以降は不振に悩まされる期間が続いた1人だ。
明治大でヒットを量産し、2015年ドラフト1位で阪神タイガースに入団。2016年の開幕戦に1番でスタメン出場を果たすと、プロ初打席で初ヒットを放った。同年は134試合に出場して打率.275をマークし、同年の新人王に輝いた。
将来のスターと期待された中、プロ2年目に成績を落とすと、2018年は大不振。同年の打率は.172と落ち込み、スタメン出場が減少した。
2019年こそ意地を見せたが、その後は不振から脱却できず、2023年に戦力外通告。12球団合同トライアウトではヒットを2本マークした。
トライアウトを受験後、2024年から新規参入となったオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブに入団。NPB復帰を目指し、来季で在籍3年目を迎えることになる。
伊藤隼太
[caption id="attachment_202868" align="alignnone" width="530"] 阪神タイガース時代の伊藤隼太(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投左打
・身長/体重:177cm/82kg
・生年月日:1989年5月8日
・経歴:中京大中京高 - 慶応大
・ドラフト:2011年ドラフト1位(阪神)
ドラフト1位で入団したものの、本領を発揮できなかったのが伊藤隼太である。
慶応大で突出した成績を残し、大学日本代表の4番も経験した伊藤。阪神タイガースに入団後、オープン戦では不振を極めたが、マット・マートンの故障もあり開幕一軍入りを果たした。
プロ3年目の2014年は、52試合に出場して打率.294、2本塁打をマーク。しかし、翌年以降の本格ブレイクを期待されるも、レギュラー定着には程遠い状況が続いた。
その後は一定の出場機会を得たものの、2019年、20年と続けて一軍出場なし。2020年に戦力外となり、12球団合同トライアウトを受験したものの、ヒット1本の結果に終わった。
NPB球団との契約は実現せず、独立リーグの愛媛マンダリンパイレーツに入団。選手兼任コーチとしてチームに携わり、NPBでの経験を伝える橋渡しを担った。
昨オフにはオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブの野手コーチに就任し、選手指導に携わっている。
西岡剛
[caption id="attachment_238721" align="alignnone" width="530"] 阪神タイガース時代の西岡剛(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投両打
・身長/体重:182cm/81kg
・生年月日:1984年7月27日
・経歴:大阪桐蔭高
・ドラフト:2002年ドラフト1巡目(ロッテ)
阪神タイガースでは故障の連続だった西岡剛も、12球団合同トライアウトで再起を懸けた選手である。
大阪桐蔭高時代から才能を発揮し、2002年ドラフト1巡目で千葉ロッテマリーンズに入団。2005年にレギュラー定着を果たすと、同年に41盗塁を成功させて盗塁王に輝いた。
また2010年は打率.346、206安打と打棒が爆発。”安打製造機”とも言える活躍で、首位打者と最多安打のタイトルを獲得した。
メジャーリーグでのプレー期間を経て、2012年オフに日本球界復帰を決断。阪神に入団した西岡は、移籍1年目で122試合に出場した。
ところが、2014年以降はけがの連続で、出場試合数が激減。2018年は25試合の出場で打率.125と低空飛行に終わり、同年10月に戦力外通告を受けた。
トライアウトを受験したが、NPBとの契約は実現せず。独立リーグの栃木ゴールデンブレーブスに入団し、その後も独立リーグでのプレーを続けた。
そんな中、今季10月17日には古巣・ロッテの一軍チーフ打撃コーチ兼走塁コーチに就任することが決まった。古巣での選手育成にも注目したい。
歳内宏明
[caption id="attachment_238722" align="alignnone" width="530"] 阪神タイガース時代の歳内宏明(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投右打
・身長/体重:184cm/90kg
・生年月日:1993年7月19日
・経歴:聖光学院高
・ドラフト:2011年ドラフト2位(阪神)
甲子園の舞台で名を馳せた歳内宏明。将来を嘱望されただけに、悔しいプロ生活だったと言えるだろう。
高校時代は福島の強豪・聖光学院高でプレーし、3年夏の甲子園では2試合の登板で計30三振を奪った投球が高く評価された。その後、2011年ドラフト2位で阪神タイガースから指名された。
プロ1年目は新人ながら二軍で防御率1.95をマークし、一軍での登板も経験。5回1失点の好投を見せるも、プロ初勝利とはならなかった。
2015年にはリリーフに転向すると、同年はキャリアハイの29試合に登板し、防御率2.62をマーク。しかし、2017年オフに育成落ちを経験すると、2019年には戦力外通告を受けた。
その後は12球団合同トライアウトを受験し、独立リーグの香川オリーブガイナーズでプレーした。
2020年のシーズン終盤、東京ヤクルトスワローズに加入。同年は一軍で7試合に登板し、1勝2敗、防御4.28の成績を残した。
2021年に現役引退し、現在はタイガースアカデミーでコーチを務めている。
阿部健太
[caption id="attachment_238720" align="alignnone" width="530"] 阪神タイガース時代の阿部健太(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:右投左打
・身長/体重:184cm/77kg
・生年月日:1984年9月8日
・経歴:松山商
・ドラフト:2002年ドラフト4巡目(近鉄)
阪神タイガースで奮闘した阿部健太も、トライアウトで再起を懸けた1人である。
松山商から、2002年ドラフト4巡目で大阪近鉄バファローズに入団した阿部。新人年に2勝を挙げるもその後は結果を残せず、球団合併による分配ドラフトでオリックス・バファローズに移籍した。
オリックスでも登板機会が増えないまま、2007年オフにトレードで阪神に移籍。すると2008年、リリーフで自己最多となる32試合に登板した。チームは優勝を逃したものの、防御率2.96と一定の成績を収めた。
しかし、頭角を現し始めたところだったが、2010年、11年は一軍登板なし。11年オフに戦力外通告を受けた阿部は、トライアウトを受験し、東京ヤクルトスワローズと契約を結んだ。
移籍4年目の2015年オフ、再び戦力構想外であることを伝えられ、同年限りで現役引退。阪神時代のような投球をヤクルトでは発揮できなかった。
柴田講平
[caption id="attachment_238723" align="alignnone" width="530"] 阪神タイガース時代の柴田講平(写真:産経新聞社)[/caption]
・投打:左投左打
・身長/体重:177cm/78kg
・生年月日:1986年7月17日
・経歴:福岡工大城東高 - 国際武道大
・ドラフト:2008年ドラフト2位(阪神)
ドラフト2位で阪神タイガースに入団した柴田講平。2011年こそ覚醒の予感を漂わせたが、チャンスを活かし切れなかった。
国際武道大で4年間プレーし、首位打者を2回獲得。打撃、守備の両面を高く評価され、2008年ドラフト2位で阪神から指名を受けた。
ブレイクを予感させたのは2011年。徐々に出番を増やしていき、104試合に出場した。同年は打率.271に加え、7個の盗塁を成功させたように、スピードでも持ち味を発揮していた。
レギュラー定着を期待された一方、2012年からは年を追うごとに出場機会が減少。阪神での最終年となる2016年はわずか10試合の出場に沈み、同年に戦力外通告を受けた。
その後、12球団合同トライアウトに参加したが、ヒットを記録できなかった。
それでも千葉ロッテマリーンズが入団テストを実施し、獲得を発表。1年の在籍にとどまったが、トライアウトのチャンスを活かした例と言えるだろう。
【了】