楽天グループ(楽天)は、楽天ポイントによる資産形成術を紹介する「楽天グループ ポイント運用・ポイント投資セミナー」を10月10日に開催。1年の資産運用の振り返りや今後の運用計画を立てる最適なタイミングである年末年始に向けて、「楽天ポイント」を賢く効率的に増やすサービスを紹介した。

また、本セミナーではポイ活の専門家であるポイ探の菊地崇仁氏が登場。楽天証券などが提供しているポイント運用・投資の特長などを語った。

資産形成で広がりを見せるポイント活用

物価高が長引き、実質賃金が伸び悩んでいる昨今、家計のやりくりに苦労している人は少なくない。ボーナスなどの収入が増加する一方で帰省などのイベントが重なり、年間で収入も支出も最も大きく増加する傾向にある12月は、家計の見直しや資産形成について考える絶好のタイミングだ。

「楽天が実施した調査では、メインで利用する経済圏を絞る決め手となった理由を尋ねたところ、ポイントのもらいやすさ、使いやすさ、増やしやすさが上位3つを占める結果となりました」とは、楽天グループの荒川さくら氏。

家計管理アプリ「楽天家計簿」で6月に実施された調査では、物価高対策としてポイ活を挙げる回答が最も多く、こうした結果からもポイ活は家計を支える重要な手段となっていることがうかがえるという。

「ポイ活には『もらう・増やす・使う』という3つの基本要素がありますが、特に注目なのはもらったポイントを単に使って消費するのではなく、運用や投資に回して『増やす』という部分です。楽天では以前からポイントを増やせるサービスをさまざま展開してきましたが、5大経済圏と言われる各共通ポイントサービスでも、ポイントによる運用・投資サービスは拡大傾向にあります」(荒川氏)

続いて登壇した同社の船水美希氏からは、「楽天PointClub」アプリで提供している5つのポイント運用のサービス・機能が紹介された。

「2018年に提供を開始した楽天ポイント運用は、最も代表的なポイント運用のサービスです。100ポイント単位から始められて、投資信託の基準価格に応じてポイント数が変動します。『バランスコース』と『アクティブコース』があり、現在は楽天ポイント運用ユーザーの約95パーセントが楽天ポイントを増やしているという状況です」(船水氏)

  • 楽天グループの船水美希氏

    楽天グループの船水美希氏

また、同アプリのユーザーの約6割が利用し、設定をオンにするだけで利息のようにポイントが増えていく「貯めトクモード」。楽天グループの株価に連動してポイントが増減する「ポイント楽天株」といった機能も紹介された。

「『楽天ポイントビットコイン』はビットコインの価格変動に合わせて、5秒ごとにリアルタイムでポイントが増減する仕組み。楽天ポイント運用などに比べると、日々のポイント数の増減が大きいことが特徴です。2024年6月にサービス提供が開始した『楽天ポイント定期(ベータ版)』は、年利0.5%という高利率の利息がポイントでもらえるというサービスとなっています」(船水氏)

ポイントを効率的に貯めて再投資するワザ

楽天証券の松﨑裕美氏はポイントがポイントのまま増減して戻ってくるポイント運用ではなく、ポイントを使って現金資産を受け取れるポイント投資のサービスを紹介。業界最多の4商品を対象に、少額で取引できるサービスを充実させている点を同社が提供するポイント投資の特徴として語った。

「投資信託に加えて国内株式や米国株式、バイナリーオプションにもポイントが使えて、もちろん現金を併用しながらの投資もできます。また、投資信託、国内株式、米国株式ではNISAを活用し、決まったポイント数・金額を毎月積み立てて、非課税で運用することも可能です」(松﨑氏)

楽天証券でポイント投資を行うと、楽天市場でのポイント進呈率となるSPU(スーパーポイントアッププログラム)は最大でプラス1倍に。投資信託の積み立てを行う際は楽天カードのクレジット決済で積み立てると最大2%分、楽天キャッシュ決済で積み立てると0.5%のポイントが付与され、より効率的な資産運用やポイ活が可能になるという。

楽天証券で投資を行う人の約6割は、楽天ポイントを活用した投資活動を行っているそうだ。

「年末年始に向けて、ぜひご紹介したいのが「かぶピタッ」という、100円から1円単位の金額指定で日本株を買えるサービスです。株数指定ではなく投資信託のように金額指定のため、NISA枠の上限まで無駄なく使い切ることができ、投資金額が明確になって家計管理がしやすくなるといったメリットもあります。このような国内株式の取引サービスを提供しているのは、主要ネット証券の中で現在、楽天証券のみとなっています」(松﨑氏)

こうした楽天ポイントを「増やす」サービスの話を踏まえ、本セミナーの最後に登壇した菊地氏は自身のポイントを活用した資産形成術を紹介した。

「私は楽天モバイルや楽天カードを利用することでSPUは8倍前後、約8%のポイントが楽天市場で貯められています。これだけでもけっこう大きいんですが、そこに加えてお買い物マラソンなどを活用していくと、最大で20%近いポイントを貯めることもできます」(菊地氏)

楽天ポイントには通常ポイントと期間限定ポイントがあるが、通常ポイントは100ポイント貯まったら、すぐにNISAへ投資するというのが菊地氏のマイルールのようだ。期間限定ポイントは主に楽天モバイルの通信料金へ充当しているという。

「楽天モバイルの契約者は楽天市場でプラス4倍のポイントが貯まり、楽天モバイルでポイントを消費することが可能です。毎月、楽天モバイルの料金が無料になるぐらいのポイントが貯まるんですが、余った期間限定ポイントは楽天市場などのお買い物で使うようにしています」(菊地氏)

「楽天証券での投資に関しては楽天のクレカ積み立てで毎月10万円。楽天キャッシュ積み立ても毎月5万円を投資しています。今年1月からの10ヶ月で現在は20万円ほどの含み益が出ている状況です」(菊地氏)

投資信託の保有残高に応じてポイントを獲得できる楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」で効率的にポイントを貯め、そこで付与されたポイントも全てポイント投資に回しているという菊地氏。

定期預金のような運用から暗号資産の激しい値動きまで、ポイント運用で練習する場が多く提供されていることが、楽天ポイントの最大の強みのひとつだという。

「リーマンショックで1,000万円以上の含み損を抱えた経験もあり、現在は楽天証券のNISA口座で投資信託を買っていますが、やはり投資はハードルがなかなか高い。ポイント投資はポイントで証券を買うため、売却すればポイントを現金化できますが、証券口座の開設が必要だったりもするので、初心者の方にはまずポイント運用で値動きなどに慣れることをオススメしたいですね。ポイント運用の豊富なメニューを活用し、少しずつ投資の感覚を掴めば、自分に合った投資スタイルも見つけやすいと思います」(菊地氏)

「楽天PointClub」がリニューアル

今月、楽天グループでは楽天ポイントの公式アプリ「楽天PointClub」を刷新。楽天ポイントを「もらう」増やす」「使う」などの目的別のタブ構成で、必要な情報により快適にアクセスできるようになった。各ポイント運用の機能でも期間限定キャンペーンなども実施しているようなので、気になる運用サービスがあればこの機会に確認してみては。