きょう8日にスタートする日本テレビ系ドラマ『ESCAPE それは誘拐のはずだった』(毎週水曜22:00~)で、佐野勇斗とW主演する桜田ひよりが、撮影秘話や見どころなどを語った。
――オファーがきたときの率直な感想からお聞かせください。
桜田 とても嬉しかったです。物語が誘拐から始まるという珍しい展開にすごく衝撃を受けました。そして台本を読み進めて感じたことは、さまざまな人間模様が垣間見えるヒューマンストーリーでありながら、笑えるポイントもあるということ。シリアスあり、青春感ありのエンタメ感満載のドラマだなという印象を受けました。
――今回はダブル主演ということですが、心境的にいかがですか?
ドラマの顔といいますか、先頭に立っていかなければいけない立場なので、今回は佐野さんと2人で作品を背負っている感覚があります。ただ、ありがたいことに、周囲にはすばらしいスタッフさんやキャストの皆さんがいらっしゃるので、形式的には2人ですが、みなさんのお力も借りて、みんなで作り上げていきたいという気持ちです。
――自身が演じる八神結以という役柄にはどんな印象を受けましたか?
誘拐に巻き込まれる以前の結以ちゃんは、大富豪の令嬢という立場上、常に大人たちに囲まれ守られて生きてきたことで、自分の感情を素直に出すことができない、ちょっと捻くれた女の子だったのだろうなって感じました。でもリンダ(林田大介)と出会ったことで外の世界に飛び込んで自由な環境に身を置くことになり、初めて自分の思いや感情を表に出したり、自分の意思で行動できるようになって、等身大と言いますか、本来の姿が出てきたんだろうなって。演じていてとても楽しいです。
――どんなところが楽しいですか?
これは、本作を含めて私自身が俳優というお仕事をさせていただく中で感じていることなのですが、やっぱり人と人とのコミュニケーション、セリフの掛け合いだったり、そういう部分でふとした言葉が相手にとってすごく刺さったり、逆に倍になって返ってきたり、毎回違う反応が起こることがとても楽しいです。今回のドラマではそういったシーンが多くあるので、その感覚を大事にしています。
――現場の雰囲気はいかがですか?
出演者もスタッフもみなさん本当に仲がいいので、安心して結以ちゃんと向き合うことができています。感謝の気持ちでいっぱいです。
――役と向き合うには、現場の雰囲気も大事なんですね。
大事だと思います。特にこの作品に関しては、背景にさまざまな人間模様が隠されているので、現場での優しく温かな関係性は、お芝居をする上ではとても重要だと思います。私にとっては最強の環境です(笑)。
――気になっているキャストの方がいたら教えてください。
ずっと佐野さんとの二人だけの撮影で(※インタビュー時は3話の途中まで撮影)、まだ深くみなさんと一緒にお芝居する機会がないのですが、ウイカ(ファーストサマーウイカ)さん演じる万代詩乃(ばんだい しの)は、楽しみでした。というのも、万代という役をウイカさんがどう演じるのか個人的にすごく気になっていたので。昨日お芝居をご一緒したのですが、万代の魅力をウイカさんがすごく引き出してくださっていてさすがだなって思いました。おかげで、結以ちゃんと万代との過去の関係性について容易に想像することができました。
――今回は佐野さんとは掛け合いが多いですが、特別にコミュニケーションなどを取られていますか?
空き時間にお話をさせていただくことが多いので、特別に時間を作ってということはないです。すごく気さくな方で、つねに現場を盛り上げてくれます。プライベートな部分でもキャラクターとかぶるところがあって、リンダと似ているなと思います。
――そういう意味では、2人のお芝居の中から、自然な仲の良さみたいなのが生まれているという感じですか?
そうですね。あと本編の中でもアドリブが入っていたりするので、見ていて楽しいと思います。どこからがアドリブでアドリブじゃないのか、見極めるは難しいくらい自然な掛け合いをしているので、そこも楽しみにしていただきたいです。
――ドラマのタイトルにもなっている『ESCAPE(=逃げる、脱出する)』に絡めた質問です。逃げたくなるほどつらい状況に追い込まれたときに、どう乗り越えますか?
「ひたすらご飯を食べて寝る! 健康的なエスケイプです(笑)」とにかく食べることが好きで、美味しいものを食べていれば大抵のことは大丈夫。あとはしっかり寝ること。寝不足になるとパフォーマンスも低下して、いいことが一つもないので、とにかく寝ます。
――ちなみに、そんなときに食べるご褒美飯は何ですか?
お肉(笑)! 焼肉でもステーキでも、お肉であれば何でも大歓迎です。
――では最後に、作品を通じて見る人に伝えたいことをお教えください。
今回は誘拐をする、誘拐をされるという立場から、周囲の状況も目まぐるしく変わり、それと同時にハチとリンダも人間的に少しずつ成長していきます。先ほどお話をした通り、本作は誘拐が大きなテーマですが、内容的にはサスペンスからヒューマンまで混在する、エンタメの醍醐味が詰まったドラマになっています。気軽な気持ちで楽しんでいただきたいです。回を追うごとに、結以ちゃんを筆頭にそれぞれが人として成長していくので、そういった部分にも注目していただきたいです。
【編集部MEMO】
今作の小室直子監督は、桜田ひよりについて、「今回初めてご一緒したのですが、お会いしてみると柔らかい雰囲気なのに自分の意見をしっかり持っていて頼れる方だと思いました。実際現場でも普段は朗らかなのですが、お芝居に入ると、キリッとされる。結以というキャラクターをすごく考えていらっしゃるので、私が“たしかにそうだね”と言うことも多いですし、俯瞰で物を見ることもできる頭の良い方だと思います」と印象を語っている。
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