SKE48を卒業後に発売した1st写真集『触れて、みる?』(白夜書房)が話題となり、現在グラビア各誌を席巻している北野瑠華が、7月6日からスタートするABCテレビ『グラぱらっ!』(毎週日曜24:10~)で地上波連続ドラマ初主演を務める。自身も活躍するグラビア界を赤裸々に描いた同名コミック。その実写化作となる今作で、駆け出しの新人グラビアアイドル・葛木さくらを演じる。
インタビューでは、原作で表現される内容に「不安の方が大きかった」と素直に語った北野が、安心して撮影に臨むことができたというインティマシー・コーディネーターの存在について話したほか、同じく不安を抱えているファンに“伝えたいこと”を明かした。
グラビア界を赤裸々に描いた原作、実写化作の主演に不安も
――今回、『グラぱらっ!』地上波の連ドラで初主演作となります。
嬉しいというよりは驚きと不安の方が大きかったです。原作コミックを読ませていただいたんですが、この作品の実写化作の主演ってどうなるんだろうと……。
ただ、実際に撮影に向けて進んでいくなかで、私が不安に思っていることを制作陣にしっかりとお話をさせていただき、一緒に解決していってくださいました。いい作品にしようという気持ちを持って現場作りをしてくださったおかげで、不安が全くなくなったので、撮影初日から楽しく撮影できています。
――具体的にはどういったことをお話したんでしょうか?
「不安に思っていることは一緒になくしていこう」と快く受け入れてくださり、私がのびのびとできるような環境づくりをしてくださいました。そういったことを最初だけではなく、撮影中でも時間を作ってくださったので、安心して身を任せられました。
インティマシー・コーディネーターとの対話が安心感に
――最近では、インティマシー・コーディネーターを起用することがスタンダードになりつつありますが、今回もいらっしゃったのでしょうか?
今回もいらっしゃっていて、私も事前にお話をさせていただきました。私は普段グラビアをやっていて、水着になることに慣れている部分もありますし、嫌だ! とは思わないんですけどね(笑)。
ドラマの撮影現場でもかなり気遣ってくれているんですが、いらっしゃるのはほぼ男性のスタッフさんなので、こちらが気にしていることと、男性が気にしていることが意外と違っていたりするんです。そういうときにインティマシー・コーディネーターさんがいると、同性だから安心してお話しできますし、それを監督やプロデューサーにも伝えてくださるので、心強いです。いちばんいいものになるように、皆さん一人ひとりが力を貸してくださっています。
――ファンの方も安心して作品を楽しむことができますね。
私が出演するという情報が解禁されてから原作を読んだ方は、「これを瑠華ちゃんがやるの!?」と不安に思っている方もたくさんいると思うし、実際にそういった声も届いていました。観てくださる方には、どう撮影しているのか、インティマシー・コーディネーターさんとどういうお話をしているか、伝わりづらいと思うのですが、“ちゃんと安心してください!”ということは、一番に伝えたいです。
――インティマシー・コーディネーターという存在が世の中にも知られるようになってきて、伝わりやすくなったのかもしれませんね! 内容についての不安をお話しいただきましたが、初めて主演を務めることに対してはいかがですか?
緊張や不安とかは、そこまでなかったです。もちろん、今まで舞台への出演が多かったので、映像の現場ではどういうお芝居をすればいいんだろう……と、考えることはありました。ただ、撮影初日からとにかく現場が明るくて! そういった不安もどこかに行くぐらいにみなさんが明るい雰囲気を作ってくださっていたので、私も「ありのままでいいのかな」と思って、気負わず楽しもうと思えました。
少しずつ撮影を重ねていくなかで、「さくらはこうした方がいいかも」と思う部分が出てきたり、監督から「ここはこういう気持ちでやってほしい」というお話をいただいたり、積み重ねながら撮影をしていますが、ベースとしては気負わず楽しくということを心がけています。
――初主演の現場がそれだけ良い雰囲気なのは嬉しいですね。
撮影の良い緊張感はありますが、それ以外では和気あいあいとしていて、カットがかかった瞬間から、みんなでギャーギャーと笑っています。ドラマはタイトなスケジュールのなかで毎日大変な撮影期間を過ごすから、どうしてもストレスが溜まったり、イライラしてきちゃったり、今まで感じなかったようなマイナスに思う部分があるのかなと思っていたんですが、楽しすぎて本当にこれはドラマの撮影現場なのかと思うぐらいで(笑)。その雰囲気の良さが作品にも出ていると思います。
グラビア経験があるがゆえの難しさも
――語り口から現場の雰囲気が伝わってきますね。今回は新人グラビアアイドルを演じていますが、北野さん自身もグラビアの活動をされています。演じるうえでこれまでの経験が活きた場面はありましたか?
今回、私が演じたさくらは、まだ駆け出しのグラビアアイドルなんです。なので、逆に難しくて……私は今まで結構な数のグラビア撮影をやらせてもらっているので、もうグラビア慣れをしているというか、ポーズも自然と出てきちゃうんです。
でも、さくらはそれがまだできない子だから、“私だったらこうやってポーズをするけど、このポーズをしたらグラビア慣れしている人みたいになっちゃうな”と、慣れてないお芝居をするのが、難しかったです。
――経験値があるがゆえの苦労ですね。普段から撮影のためにボディメイクを意識されているかと思いますが、今作の撮影のためにやったことなどはありますか?
実は普段からあまりグラビア撮影前に食事制限やダイエットをしたりしないんです(笑)。本当にちょっとやばいかも……と思ったときはトレーニングをすることもあるんですけど、基本的にありのまま(笑)。ただ、今回は映像なので、写真と違って修正できないと思ったので、軽く筋トレはしました(笑)!
自身の転機ともなった1st写真集の大ヒット SNSフォロワーも大幅増加
――また、北野さんといえば昨年発売した1st写真集が大きな話題になりました。反響や周囲の変化は感じましたか?
話題にしていただいたおかげで、それまでもグラビアをやらせていただく機会はいただいていたんですが、数えきれないほどにオファーも増えましたし、SNSのフォロワー数は1.5倍くらいになって、自分を見てくれる人が増えた実感はあります。
また、現場などで「写真集すごいね」「写真集見たよ」と言ってもらうこともあり、私のことを全く知らなかった人からも、写真集をきっかけに私のことを知ったという方も多かったんじゃないかなと思います。
――グラビアの活動も益々注目を集めているなかで、今回のように女優としても主演を務めるなど活動の幅を広げていますが、これからどういった活動をしていきたいですか?
やれることは全部やっていきたいです。私はずっと働いていたいぐらい本当に仕事が大好きなので、お芝居もグラビアもどっちかだけとは言わず、今はどちらもいい調子で続けられているので、このまま両方やっていきたいなと思います。
お芝居は今回、地上波連ドラ初主演が決まったので、これをきっかけにどんどん挑戦していきたいと思いますし、グラビアもみんなが忘れないうちにセカンド写真集を出して、また“新たな北野瑠華”を見てもらえるものを残せたらいいなと思っています。
■北野瑠華
1999年5月25日生まれ。岐阜県出身。2012年、SKE48に6期生として加入し、2014年に正規メンバーに昇格。2024年6月にグループを卒業した。同年9月に1st写真集『触れて、みる?』(白夜書房)を発売した。7月6日スタートのABCテレビ ドラマL『グラぱらっ!』(毎週日曜24:10~ ※初回は24:25~ 放送後にTVerで見逃し配信・DMM TV独占見放題配信)で地上波連続ドラマ初主演を務める。