アイドルグループ・SUPER EIGHTの安田章大が主演を務めるテント舞台(東京・花園神社)の裏側に密着した特集が、日本テレビ系ニュース番組『news every.』(毎週月~金曜15:50~)で3日16時台に放送される。
安田が初めて挑戦する花園神社・テント劇場での公演は、アングラ演劇の巨匠・唐十郎さんが旗揚げした劇団(のちの状況劇場)によって1967年に始められた。当時の社会を鋭い視点で描き、若者から支持を集めたが、60年近く経った今も続くひとつの「文化」となっている。
10年ほど前、唐十郎作品をテントで観劇したことをきっかけにこの世界に魅了され、その舞台に立つことに憧れていたという安田。テントの舞台にアイドルが立つのは異例のことだが、その熱意で、今回の実現に至った。
挑むのは、唐十郎さんの初期作品『アリババ』(1966年初演)と『愛の乞食』(1970年初演)』の2作連続上演。『アリババ』では、貧しいアパートに暮らす夫婦の夫・宿六を、『愛の乞食』では気弱なサラリーマン・田口と、戦時下の満州を生きる伝説の憲兵の2役を演じ、安田は1回の公演で全くタイプの違う3つの役を舞台上で演じ分ける。
今回、安田が参加したのは、演出家・俳優・映画監督としても広く活躍する金守珍(キム・スジン)率いる演劇集団「新宿梁山泊」。この集団は“アングラ演劇”を現代日本の「文化」として継承、その発展を目指して活動している。俳優も裏方も関係なく、舞台に使うセットや衣装、小道具、パンフレットの制作、そしてテント劇場の設営に至るまで、自分たちで手掛けるのが特徴だ。
仲間から「棟梁」と呼ばれる俳優、セットの色を塗る俳優など、皆裏方としても大変な作業をしながら芝居に取り組んでいるが、彼らは「他にはないやりがいを感じる」と笑顔で語る。座長の安田も、テントの設営を志願。公演初日も含めて5日間、1日も休まず朝から晩まで参加し、梁山泊のメンバーと共に客席や舞台づくりに汗を流した。
番組が密着したのは、稽古初日から本番初日までの約2カ月。仲間とともに汗をかき、自分たちが立つ舞台や客席を作りあげていく安田の姿をカメラが追っている。
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