現在放送中の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合 毎週日曜20:00~ ※きょう22日は19:14~ ほか)で、松前家江戸家老・松前廣年を演じているお笑い芸人のひょうろく。ひょうろくと言えば、TBS系バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』のドッキリ企画でのリアクションなどで注目を集めているが、大河ドラマのオファーがあったときも「一瞬疑いました」と“ドッキリ”が脳裏をよぎったという。

  • 大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』松前廣年役のひょうろく

    大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』松前廣年役のひょうろく

ひょうろくは、第22回「小生、酒上不埒(さけのうえのふらち)にて」で、松前家江戸家老・松前廣年役として初登場。吉原きっての花魁・誰袖(福原遥)と座敷を共にするシーンが放送された。ひょうろくは「自分が思っていた以上に反響が大きかったです。特に地元・鹿児島では、観てくださっている方が多いようで、改めてすごい作品に出させていただいているんだと実感しました」と笑顔を見せる。

ひょうろくと言えば、『水曜日のダウンタウン』で、さまざまなドッキリに引っかかっている姿を思い浮かべる人も多いだろう。実際、NHKから大河ドラマのオファーがあったときも「一瞬疑いました。何が本当で何が嘘かわからなくなっているので」と苦笑いを浮かべ、「ただ現場に渡辺謙さんがいらっしゃったので“これは本当なんだろう”と思いました。だって渡辺謙さんが、僕のために(ドッキリで)動くことはないですからね」と振り返る。

さらにスタッフから「これはドッキリかもしれませんよ」と言われたというひょうろくは「その言葉で確信しました。本当のドッキリのときはそんなことは絶対言ってくれませんからね。ちゃんとしたオファーなんだ」と安堵したという。

実際出演が決まったときも「すごい方たちばかりなので、一瞬しか出ないような役なんだろう」と思っていたというが、ふたを開ければ出演シーンは多い。「ちゃんとセリフがあるばかりか、すごく面白い役をいただけているということが分かり、とても驚きました」と正直な胸の内を明かす。

地位の高い役への挑戦 「たやすくひれ伏さないこと」を意識

松前家の家老という地位の高い役柄。しかも時代劇の経験がほぼないというひょうろくにとって、役へのアプローチ方法は困難を極めたという。

「“位の高い方なので、凜としていてください”という指示があったのですが、僕は38年間普通に生きてきたので、上の立場の感覚が分からない。一つ一つの所作にはすごく悩みました」。

特に心掛けたことは「たやすくひれ伏さない」こと。ひょうろく自身「困ったら“すいません”とすぐ言ってしまうので、そこは気をつけました。あとは歩き方もピシッとしていないといけないだろうし、何かしてもらっても、それが当たり前だと思うように、意識を変えていきました」と役作りについて述べる。