日本テレビの福田博之社長が20日、東京・汐留の同局で取材に応じ、バラエティ番組『ザ!鉄腕!DASH!!』(毎週日曜19:00~)に出演するTOKIO・国分太一の降板について説明した。
国分太一「このようなことになって大変申し訳ないです」
同局は、国分が過去にコンプライアンス上の問題行為が複数あったことを確認して降板を決定。5月27日に事案を把握し、第三者の弁護士による調査結果などを踏まえ、6月18日に国分に降板を通告。国分は「このようなことになって大変申し訳ないです」旨、謝罪したという。
コンプライアンス違反の内容については、プライバシー保護の観点から説明を控えたが、反社会勢力との関連ではないこと、国分を刑事告訴しないことなどを明言。真相を明かさないことにより憶測が広がる懸念よりも、「事案の特定につながる情報の拡散のほうがリスクがある」と判断したという。
また、同局社員をはじめ番組スタッフは問題行為に関わっていないといい、共犯関係にあたる行為は確認されず、管理監督責任もないと判断したことから、社員の処分も行われない。隠蔽する意図も「ございません」と強調した。
局として問題行為に関わっていない以上、その内容を説明する義務があるとすれば、発信者は日テレではなく、国分本人や所属事務所になると言えそうだ。
事案把握以降、『DASH』出演企画を差し替え
それでも今回は、日テレと親会社の日テレホールディングスの取締役会で承認し、監督官庁の総務省にも報告。さらに、社長自らが取材に応じたのは、『鉄腕DASH』という長寿番組のメイン出演者が急きょ降板することの重大性に加え、「ガバナンスをしっかり効かせた判断が必要になる」という理由から。日テレとしては、「コンプライアンスについて問題のある出演者を起用したことについて、責任があります」とした。
『ザ!鉄腕!DASH!!』を継続させる理由は、「出演するタレントの問題であり、番組に問題があったからではない」と説明。5月27日に事案が発覚して以降、国分の出演する企画は差し替えて対応したが、今週末22日の放送で今回の件について特に説明する予定はないといい、このまま画面に登場しないものとみられる。
「DASH村」企画から福島の人々と交流をつないできただけに、福田社長は「お世話になっている皆様にきちんと説明して、引き続きご協力いただけることをお願いしたいと思います」と話した。