フジテレビ系オムニバスドラマ『世にも奇妙な物語』の35周年を記念した初のファンイベントが23日、東京・台場の同局で行われ、ストーリーテラーのタモリがメッセージを寄せた。
「若い人がやるんだから任せてみよう」と立ち上がった番組
このイベントには、演出を務めてきた鈴木雅之氏、小椋久雄氏、高丸雅隆氏というレジェンドスタッフに、テーマ曲「ガラモン・ソング」を作曲した蓜島邦明氏も登壇。知られざる秘話や当時の撮影の裏話などを明かし、蓜島氏による「ガラモン・ソング」の生演奏も披露された。
ビデオメッセージを寄せたタモリは「長い間番組をご覧いただいて本当にありがとうございます。35年前に、若手のディレクター、プロデューサーたちと、こういうのをやろうと言って始めた番組なんですが、今ではディレクターたちみんなベテランどころが大御所になっちゃいまして。当時はみんな若手のディレクターだったんですけども、若い人がやるんだから任せてみようという、35年前はテレビ局にも余裕がありましたね」と回想。
また、「コアな人たちが見てるんですけども、その人たちのおかげで35周年、本当に続けられることができたことは感謝いたしております。これからもますます番組を続けていく予定ですので、今後ともよろしくお願いします」と、さらなる継続に意欲を示した。
「タモリさんを撮ってると、ちょっと幸せになる」
これを受け、小椋氏は「タモリさんがいなかったら『奇妙』は成立しないかもしれませんね。タモリさんの神様的な目線、悪魔的な目線、そういうものが混ざったのはタモリさんしか出せなかったと思います」、鈴木氏は「タモリさんは僕らよりだいぶ年上ですけれども、何を言ってもやってくれて、存在感を示してくれる。タモリさんを撮ってると、ちょっと幸せになるんですよね」とコメント。
高丸氏は「タモリさんが優しく僕らを見つめてくれていますし、こうやって(スタッフのことを)話してくれたのは非常にうれしく思います」、蓜島氏は「タモリさんがいなくなったら『世にも』じゃなくなる感覚がありますよね。AIタモリさんじゃなくて、本物じゃないと全然面白くないですもんね。タモリさん、ありがとうございますと言うしかないです」と感謝を述べた。
31日(21:00~)には、『世にも奇妙な物語35周年SP~伝説の名作 一夜限りの復活編~』を放送。『BLACK ROOM』(01年、主演:木村拓哉)、『夜汽車の男』(02年、主演:大杉漣)、『ロッカー』(90年、主演:織田裕二)、『美女缶』(05年、主演:妻夫木聡)、『恋の記憶、止まらないで』(19年、主演:斉藤由貴)がラインナップされている。