フジテレビ系ドラマ『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~』(毎週火曜21:00~)の第5話が18日に放送。SNSでは、「柊(波瑠)の犯人の心理に迫る描写が圧巻だった」と手に汗握るコメントを打ち込むユーザーであふれた。
柊氷月らは、西村圭一郎(三福エンターテイメント)の殺害に端を発した一連の事件を捜査していた。会計士だった西村は、投資家の奥貫純生(小久保寿人)が立ち上げた新興ヘッジファンド「ノア」で経理を担当。大勢の出資者から集めた20億もの投資に失敗し、窮地に陥っていた。脅迫状が届き、誘拐されたと思われていた奥貫は、失踪後に宮坂外科病院で治療を受けていたことが判明。自作自演の疑いが浮上していた。
事件が公開捜査になり、新たな情報提供者・岡田一郎(本間剛)が現れる。岡田は宮坂外科病院の駐車場で奥貫らしき人物とトラブルになったという。腹を立てた岡田は、奥貫が停めていた車を写真に収めていた。翌日、奥貫の車を特定した柊班は、所轄刑事の小金井大(えなりかずき)らと共にその車が停まっている店で捜索を始める。店内にいた奥貫は、警察に気づくと店の外へと駆け出して…という内容。
SNSでは「犯人の心理に迫る描写が良かった」「犯人の心理描写が神がかっている」などの感想が投稿され、並行して「ユダの名を出したかっただけ?」「親指を切った包丁は?」などはっきり描かれていない部分に対する疑問の声も上がっていた。
これを見ると、昨今の視聴者はドラマを楽しんでいるだけではなく、非常に目が肥えていることがうかがえる。またかつて、ドラマ『あなたの番です』(日本テレビ)で考察サイトが立ち上がりドラマ自体のムーブメントが起きたように、並々ならぬ情熱でドラマを見ている人がいまだ多いことも浮き彫りになったといえる。
同ドラマもようやく折り返し地点。目利きのユーザーたちを納得させられる伏線回収や、目の高いユーザーたちから、さまざまな考察が生まれてくるかのフェイズに入ったようにも見える。単に「面白ければいい」というだけの時代は終わった。そんななか今後、目の高いユーザーたちをどれだけ満足させられるか。そして、それだけのクオリティが担保されている証しとも言える、絶賛されていた「犯人の心理描写」の妙とは…。
第5話は、TVerとFODで見逃し配信。FODでは全話配信されている。
【編集部MEMO】
『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~』第6話
殉職した瑞江律(柏木悠)の件で、柊氷月(波瑠)は監察官の貝原松也(今井朋彦)から事情聴取を受ける。貝原の厳しい質問に対し、正直に考えを述べる氷月。 土屋健次郎(山本耕史)は氷月の行動を秘密裏に貝原に報告していた。氷月の事情聴取について異を唱える土屋だが、貝原はその意見を突っぱねる。
そんな中、ある団地の一室で女性の遺体が見つかった。殺されたのはその部屋に住む平間幸恵(滝沢涼子)。現場には凶器と見られる血のついた灰皿が残されていた。離れて暮らす幸恵の長女・純子(荒井玲良)が娘とともに幸恵の家を訪ね、遺体を発見。その家には幸恵の次女・葉子(吉田伶香)が同居していたが、事件後は音信不通になっていた。捜査は勝村英治(新納慎也)率いる勝村班が担当することになり、柊班の土屋と穂村正吾(森本慎太郎)は応援要員となる。上から目線で指示をする勝村に不満を持つ二人。穂村が入院中の木皿啓介(倉悠貴)とともに調べた所、葉子が事件当日にアルバイトを辞めていたことが分かる。穂村はさらに捜査を進めようとするが、勝村は許可しない。勝村に詰め寄る土屋。二人は5年前にも対立し、土屋はある事件を起こしていた。
土屋と穂村は独自に捜査を進めることに。純子に再度話を聞きに行くと、葉子の交際相手・海老塚堅斗(宮崎秋人)のことで幸恵と葉子が揉めていたとの証言を得る。
一方、氷月に対する貝原の追求はますます厳しくなっていく…。
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