女優の見上愛が、2026年度前期のNHK連続テレビ小説『風、薫る』で主演を務めることが24日、明らかになった。同日、東京・渋谷の同局で制作発表・主演会見が行われ、見上、脚本を手掛ける吉澤智子氏、制作統括の松園武大氏が出席した。本作の主人公は2人。見上はキャスティングで、もう1人はオーディションで決めることも発表された。
朝ドラ第114作となる『風、薫る』は、明治時代に看護の世界に飛び込んだ、ちょっと型破りな2人のナースの冒険物語。まだ女性の職業が確立されていない時代に、看護学を学んだ人たちは「トレインドナース」(正規に訓練された看護師)と呼ばれ、医療看護の世界に新たな風を起こした。本作は、大関和さんと鈴木雅さんというトレインドナースをモチーフにした2人の主人公のバディドラマで、同じ看護婦養成所を卒業した2人が、患者や医師たちとの向き合い方に悩み、ぶつかり合いながら成長し、やがて“最強のバディ”になってまだ見ぬ世界を切り拓いていく姿を描く。
見上が演じるのは大関さんをモチーフにした一ノ瀬りん。鈴木さんをモチーフにしたもう一人の主人公・大家直美役はオーディションにて決定する。
制作統括の松園氏はオーディションについて、募集期間は本日24日から2月中旬で、その後4月まで選考を行って決定する予定だと説明。応募の条件は18歳から29歳の女性で、すでに劇団、プロダクション、演劇事務所に所属し、プロの俳優・タレントを目指している人、もしくはすでに活動している人を対象としている。
松園氏は「ずっとこの2人を見ていたいと思っていただけるような最強のバディとなるような方をオーディションを通じて選びたいと思います」と語った。
見上はキャスティング、もう1人はオーディションにした理由を聞かれると、「一ノ瀬りんという役の素直さや真っすぐさ、生命力を考えたときに、ぜひ見上さんに演じていただきたいと思いオファーしました。一方でこのドラマの肝は2人のバディの掛け合いだったり、2人の主人公が最大の見どころの一つだと思っているので、魅力的なバディをどういう風に作っていこうと考えたときに、多くの方々の才能に出会わせていただいて、その中で選ばせていただくのがいいかなと思い、そうしました」と説明。
もう1人は、見上に似ている人なのか、逆に離れている人なのか。松園氏は「どちらとは言いづらい。どちらも面白さがある」と述べ、「お芝居の間合いだとか、大家直美というキャラクター造形を含めた総合的な部分で見させていただければと思います」と話していた。
撮影:加藤千雅