木村文乃と田中樹(SixTONES)がダブル主演を務める『連続ドラマW I, KILL』が、5月にWOWOWで放送・配信スタート(全6話 WOWOWプライム/WOWOWオンデマンド ※第1話は無料放送)することが発表された。

  • WOWOW『連続ドラマW I, KILL』ダブル主演の木村文乃(左)と田中樹

同ドラマは、WOWOWと松竹・松竹京都撮影所がタッグを組んだ初の完全オリジナル大型企画。WOWOWのオリジナルドラマは6年ぶりの主演となる木村は、「群凶」と呼ばれる怪物が襲い来る極限の世界の中で、母として血の繋がらない娘・トキを守るために立ち向かう元忍びのお凛役を、そしてWOWOWのオリジナルドラマ初出演にして初主演を務める田中は、人としての意識を保ちながら「群凶」になってしまった謎の男・士郎役を演じる。

「生きる」(I kill/斬る)をテーマに、舞台は天下分け目の戦い・関ヶ原の合戦から35年後、三代将軍・家光の時代。崩壊した世界の中で愛する者を守るために闘うお凛(木村)と、悲しい運命を背負いながらも自分が何者なのかを知るために旅をする士郎(田中)が出会い、2人の運命が大きく動き出す。物語は主人公の2人をそれぞれ軸にして展開。お凛が過去に抱える罪と我が子のように大切なトキへの切なる思い、そして士郎の本当の正体が物語が進むにつれて次々と明かされる。

撮影は2024年10月から11月にかけて、松竹京都撮影所を中心に京都近郊で実施。木村は「現場で『できない』とは誰も言わない。『やってみよう』って、ゼロから作り上げる。誰一人の想いも零したくないし、みんなの想いが実るようなシーンを作り上げたい。現場に来る度に毎回『さぁどうしてやろう』という気持ちで一日が始まったのは、現場の皆さんの経験値や技術力を超えた『いいものを作りたい』という波に乗せていただいていたからだろうなと思います」と熱いコメントを寄せた。

田中は日本刀での殺陣の立ち回りや所作など、初挑戦となるだけに、試行錯誤を繰り返したという。また、人の意識を持ったまま群凶になってしまう士郎を演じるにあたり「(人と群凶の間という)塩梅がとても難しかったです。見ている人に違和感や異質感、恐怖感も覚えてもらいたいと思いつつも、士郎という人物を好きになってもらいたい。その両極端な想いが僕の中で存在していました」と語り、「このプロジェクト自体がすごく注目を浴びるものだと思います。今後もお芝居の仕事をさせていただくことがあれば、この経験は、ひとつの自信になるのかも知れません。」と作品への想いを語っている。

本作が初共演でありながら、歴史スペクタクル×本格サバイバルスリラーという新たな領域へともに挑む木村と田中。群凶との壮絶なサバイバル・バトルアクションに加え、人間同士が織りなす壮絶な剣戟の立ち回りなど、想像を絶するアクションが盛りだくさんだ。シーン撮影の直前まで本格的なアクション・殺陣稽古を繰り返し、撮影に臨んだという。そんな2人が役を通して見せる、俳優としての新たな魅力にも期待したい。

『連続ドラマW I, KILL』最新映像

木村文乃(お凛役) コメント

「生き抜いたな」と思いました。最後まで皆さんに支えられながらたどり着きました。今回は、実際にやってみないと分からないということが本当にたくさんありましたが、現場で「できない」とは誰も言いません。「やってみよう」って、ゼロから作り上げる。誰一人の想いも零したくないし、みんなの想いが実るようなシーンを作り上げたい。現場に来る度に毎回「さぁどうしてやろう」という気持ちで1日が始まったのは、現場の皆さんが培ってきた技術力や経験値を超えてくる未知の作品に対する「いいものを作りたい」という波に乗せていただいていたからだろうなと思います。

この作品はおどろおどろしく脅かしにくるとか、わざとグロテスクなシーンを見せるということはありません。群凶は、いわゆるモンスターやクリーチャーではなくて。人が人として生きた結果、群凶になってしまって、死ぬことができずにさまよってしまうという"人間の成れの果て"。ちゃんと人なんです。群凶になるまでは人として泣いて笑って喜んで悲しんで、その果てにこうなってしまったと分かる特殊メイクと、演出と、オーディションを勝ち抜いて選ばれた方々が演じていらっしゃるので、好きになっちゃうんです。

物語の中でお凛が自分の生きる道を決めた時に、私も「人生の目標探し」というか、それ自体が「生きる」という意味なのかなと思いました。私のあふれ出て止まらない好奇心と、精神、体力の限界に行き着いた今「これが私の生きる意味だったんだ」と思える作品になったのかなと思えています。

この作品の主人公はかっこいいスーパーヒーローでも、かわいいヒロインでもありません。言いたいことも言わないし、思っていても口に出さない。誰よりも大切に想っているのにそれが空回りしたり。風化しつつある忍ぶ日本人らしさというものを描けたなと思っています。サバイバルスリラーという怖そうな入り口ではありますが、壮大な親子の物語です。人が人から生まれる以上絶対に切れない古からの因縁との葛藤と成長を、時々"群凶"を愛でながら見守って頂けたらうれしいです。

田中樹(士郎役)コメント

このようなジャンルの作品は初挑戦だったので、立ち回りや所作など不慣れな部分のつらさはありました。普段はダンスでも筋肉痛にならないのに、全身が筋肉痛になったり。普段使う体の筋肉も脳もまったく別物だと感じ、グループ活動とはまた違う、色々な試行錯誤を繰り返しました。

このプロジェクト自体がすごく注目を浴びるものだと思います。また、本作で初めて僕を知った人たちが、僕のグループ活動にたどり着いたりしてくれたら嬉しいなと思いながら必死にやっていました。今後もお芝居の仕事をさせていただくことがあれば、この経験は、ひとつの自信になるのかもしれません。

士郎は半群凶というキャラクターなので、その塩梅がとても難しかったです。見ている人に違和感や異質感、恐怖感も覚えてもらいたいと思いつつも、士郎という人物を好きになってもらいたい。その両極端な想いが僕の中で存在していました。全6話の中にどう変化をつけながら伝えていくか、士郎のストーリーを作るのも大変でした。そして、まだ詳しくは言えないのですが、さらに「とある挑戦」をしているので、その部分もぜひ楽しみにしていただければうれしいです。

「I,KILL」というのは、キーワードでありメッセージだなと僕は感じています。この作品が、恐怖心を煽るだけ、かっこいい立ち回りを見せるだけになってしまう可能性もある中で、「I,KILL」「生きる」というメッセージをブレずに主軸に進めていくことができました。だからこその説得力であり、それこそがこの作品の芯なのだろうなと思っています。

【編集部MEMO】

『連続ドラマW I, KILL』のストーリー

1600年。日本を東西に分けて戦った関ヶ原の戦いが終わった、戦火の名残が濃く残る鎖国前夜の混乱期の日本。将軍・徳川が国を統一してから35年後、三代将軍・家光の時代。ある村に大勢の人の形をした化け物が突如現れた。幕府は、皮膚が腐り、爛れ、目が血走っているこの化け物を群凶(Gun-kyou)と呼んだ。郡凶が発生すると幕府は密かに討伐衆を派遣。群凶とその地域を焼き払い隠蔽していた。そんな騒ぎを知らない遠く離れた宿場・多胡宿。忍びであった過去を隠すお凛(木村)は、医師の助手として、血の繋がらない妹のトキとともに平和に暮らしていた。ある日、トキの病気を治す薬をもらうため、遠く離れた村へ旅をすることに。村に着くと、血や人肉などがいたるところに散らばっている。そして、姿形が恐ろしく変わった群凶たちがお凛を襲う。その時お凛は、過去のとある苦々しい記憶を鮮烈に蘇らせる。ここから我が子のように大切な妹・トキを守るための、お凛の壮絶な旅が始まるのだった。一方、人の意識を持ったまま群凶になってしまい、過去を持たず苦しみを抱える"半群凶"の男・士郎(田中)。忌み嫌われ幽閉されていた彼は、自分が何者なのかルーツを知るために、とある人物を探していた。