女優の奈緒ととんねるずの木梨憲武がW主演を務めるカンテレ・フジテレビ系ドラマ『春になったら』が、2024年日本民間放送連盟賞の、番組部門 テレビドラマ 最優秀賞を受賞した。

  • 左から木梨憲武、奈緒=カンテレ提供

■『春になったら』2024年日本民間放送連盟 番組部門 テレビドラマ 最優秀賞受賞

カンテレにとって、日本民間放送連盟賞の番組部門 テレビドラマ最優秀賞の受賞は、昨年の『エルピスー希望、あるいは災いー』に続き2年連続。また、テレビバラエティ:優秀賞を『知らないのは主役だけ』、テレビ報道:優秀賞を『引き裂かれる家族 検証・揺さぶられっ子症候群』、 特別表彰部門の放送と公共性:最優秀賞を『14年にわたる関西地区のハンセン病問題報道』が受賞し、カンテレ初の番組部門4番組同時受賞となった。表彰式は11月6日に行われる。

『春になったら』は、『HERO』(フジテレビ系)、連続テレビ小説『まんぷく』(NHK)、大河ドラマ『龍馬伝』(NHK)など、数々のヒット作を世に送り出した福田靖氏によるオリジナル作品で、笑って泣けるハートフル・ホームドラマ。“3カ月後に結婚する娘”椎名瞳(奈緒)と“3カ月後にこの世を去る父”椎名雅彦(木梨)が、「結婚までにやりたいことリスト」と「死ぬまでにやりたいことリスト」を実現していく3カ月間を描く。

■審査講評

「3カ月後に結婚する娘」と「3カ月後に病で世を去る父」を1クール=3カ月という連続ドラマの特性を活かし、リアルタイムで見せるホームドラマ。物語は2024年の元旦、3カ月後の結婚と、3カ月の余命を娘と父がそれぞれ同時に発表することから展開していく。互いの幸せを願うからこその衝突などを軽やかに描きながら、春になれば訪れる、父娘の“はじまりと終わり”を題材とした。見事な脚本、丁寧な演出、そして俳優陣のナチュラルな演技などによって、死を単に悲しいものとして捉えるのではなく、生命のサイクルとして清々しく描いている。笑いあり、涙ありの温かく豊かなドラマであり、人生の機微や日常の尊さを見いだすことのできる血の通った番組として高い評価を受けた。

■岡光寛子プロデューサー(制作局 東京制作部)コメント

昨今様々なエンタメコンテンツがあるなか、テレビドラマの価値を信じ、家族という普遍的なテーマを1クール<3カ月>という時間で描いた作品です。ただ消費されるのではなく、視聴者と共に生きたいと願って制作した、決して派手さはない「日常」の機微を切り取ったオリジナルのホームドラマがこのような評価をいただけたこと、大変嬉しく、今後のドラマ制作の希望になりました。奈緒さん、木梨憲武さんをはじめとする誠実で愛情たっぷりのキャスト、熱意を持って共に戦ってきた信頼するスタッフ、そして「春になったら」をここまで連れてきてくださった視聴者の皆さまに、改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

【編集部MEMO】
『春になったら』は、2024年1月15日~3月25日の毎週月曜(22:00~)に放送された。奈緒と木梨憲武がW主演を務め、そのほか深澤辰哉 見上愛・光石研 筒井真理子・小林聡美・濱田岳らが出演した。現在、カンテレドーガ、FOD、Netflixで全話配信中。Blu-ray&DVDも発売されている。