緑豊かな目黒に位置し、四季の移ろいと折々の日本美を楽しめる、ホテル雅叙園東京。90年以上の伝統を受け継ぎ、2,500点もの日本画や美術工芸品に彩られた、唯一無二のミュージアムホテルとして知られていますが、毎年話題を集めるクリスマスケーキも、まさに"食べられるアート”。先日の発表会でついにお披露目された、2024年のクリスマスケーキ7種の魅力をレポートします!

紅白のお重まで美味しいシグニチャーケーキ「玉手箱」

まずご紹介したいのが、紅白の華やかな「玉手箱」。今年は日本の伝統文様・菱紋と水引細工に、ポインセチアや松ぼっくりのモチーフがあしらわれ、より一層 洗練されたビジュアルです。

  • 「玉手箱」 (14×14cm、高さ14cm) 31,000円 ※10台限定

やや小ぶりな二段のお重は、全てチョコレート製。蓋をあけると、ホテル雅叙園東京のペストリー料理長・生野剛哉さんが28年間作り続けている代表作「シシリアン」をはじめ、人気のプティ・ガトーやチョコレート、焼き菓子、葉山のイチゴ農園「嘉山農園」のイチゴを贅沢に使用した「嘉山農園の苺ショートケーキ」が、宝石のように美しく丁寧に詰められています。かつて「昭和の竜宮城」と謳われたホテルの伝統にインスパイアされた、珠玉の玉手箱です。

  • 様々な味わいを楽しめる一の重

  • 二の重には「嘉山農園の苺ショートケーキ」がたっぷりと

ユニークなフォルムと味わい「ショコラアールグレイ」

まるでオブジェのような独創的なフォルムの「ショコラアールグレイ」。ブラウンとゴールドのカラーリングが、シックでありながらとても華やかで、大人のクリスマスにぴったりですね。

  • ソリに乗ったサンタクロースもゴージャスな大人仕様。「ショコラアールグレイ」(直径15cm、高さ6cm) 7,000円

その味わいも、とても魅力的。ツヤツヤなグラッサージュの中にはムースのショコラ、ガナッシュやヌガーにはアールグレイ、そしてオレンジのコンフィがアクセントに添えられ、ひと口ごとに様々な食感と味わいがマリアージュ。ふわーっと鼻に抜ける香りの心地よさが記憶に刻まれました。

  • ふわっ、ザクザク、しっとり、と食感も味も多彩

「2024年のクリスマスケーキは特に、味わいの変化と“咀嚼”する楽しさにこだわりました」と語っていた生野料理長。今回のラインナップの中では、最も”五感で楽しめるケーキ”と言えそうです。

他では出会えない和の味わいとハーモニー「ジャポネハーブ・ショコラ」

つい最近までレシピの試行錯誤を続けていた生野料理長が、「スタッフが試食して最も驚いていた」と紹介したのが、苔むす美しい坪庭を思わせる「ジャポネハーブ・ショコラ」です。

  • 「ジャポネハーブ・ショコラ」(15×10cm、高さ5cm) 6,500円

‟ジャポネハーブ”とは、よもぎのこと。生野料理長はまだ駆け出しの頃、春のケーキに用いた経験があったものの、「クリスマスケーキに取り入れたのは今年が初めて」だそう。

  • しっとり濃厚な味わいでした

ツヤっと美しいグラッサージュショコラの中には、カカオ分の高いチョコレートのムースやチョコレート羊羹に、大納言小豆がアクセントのよもぎのケ―クやコンフィが。思わず緑茶をいただきたくなるような、コクのある味わいが印象的でした。

「マロンカラマンシー」は柑橘と栗にホワイトチョコレートの軽やかな甘さ

クリームホワイトのケーキ「マロンカラマンシー」は、物語の舞台のような森の雪景色をイメージさせる、とっても愛らしいビジュアル。思わず360度ぐるりとまわして全方向から眺めたくなります。

  • 「マロンカラマンシー」 (直径15cm、高さ5.5cm) 6,800円

一見すると濃厚な味わいを感じさせますが、ひとくち食べてびっくり。東南アジアで収穫される柑橘カラマンシーの爽やかな酸味と、こっくりとした栗の濃厚な甘みを、ホワイトチョコレートのムースが絶妙なバランスでまとめていて、とっても軽やか。コーヒーや紅茶はもちろん、シャンパーニュやスパークリングワインと合わせても楽しめそう!

  • ジュレやムースのカラマンシーとアーモンドビスキュイ、マロンのムースなどの味わいが絶妙!

華やかな深紅が魅力的な「フロマージュ・ルバーブ」

ほぼ赤一色のとっても華やかなビジュアルが、ホリデー気分を一気に盛り上げてくれる「フロマージュ・ルバーブ」。細やかな細工が引き立つモダンなかたちが、おしゃれで美しいケーキです。

  • 「フロマージュ・ルバーブ」(18×7.5cm、高さ6.5cm) 6,500円

イチゴとルバーブは、定番の美味しい組み合わせですが、クリスマスケーキにルバーブを使うのは意外にも初めてだそう。食べ進めていくと、柔らかいムースの中にルバーブのコンポートジュレが現れたり、メレンゲのサクサクとした食感のビスキュイフレーズやムラングアマンドフレーズがアクセントになっていたり、と多彩な美味しさでした。

  • ジュレにムース、ビスキュイと食感が楽しい

素材の良さが実感できる「嘉山農園の苺ショートケーキ」と「シュトーレン」

毎年大人気の苺のショートケーキは、肥料や栽培法にこだわって育てられた、横須賀市長井の「嘉山農園」の苺が主役。甘く濃厚な香りと爽やかな酸味が特徴で、ケーキの箱を開けた瞬間に部屋中に広がるほど。苺に合わせて、スポンジ生地の口どけや生クリームの甘さを調整しているからこその美味しさは、どの年代の方にも喜ばれるはず。

  • 「嘉山農園の苺ショートケーキ」 (4号:直径12cm 高さ5cm / 5号:直径15cm 高さ5cm ) 4号 5,000円 / 5号 6,000円

  • 「シュトーレン」(320g)3,500円 ※12月1日販売開始

そして「シュトーレン」は、しっとりとした生地に、ドライフルーツのレーズン、チェリー、オレンジピールとアーモンドがたっぷりつまっています。スパイスが効いた生地の中央には、老舗が作るドイツ製最高級のローマジパンを使用。薄くスライスして、ワインを飲みながら少しずつ味わいたい、クリスマスならではの美味しさです。

  • PATISSERIE「栞杏 1928」

計算し尽くされた味わいと食感で“食べる悦び”を、さらに美の感性をも刺激する、ミュージアムホテルならではの絶品のケーキたち。ぜひ今年のクリスマスの候補に加えてみてはいかがでしょう。

■information
「ホテル雅叙園東京」クリスマスケーキ
予約期間:クリスマスケーキ各種は10月1日~12月15日、シュトーレンは12月1日~
予約方法:同館1階のPATISSERIE「栞杏 1928」の店頭、公式サイト、電話にて受付
販売期間:12月20日(金)~25日(水)