15年という歳月のなかで「変化したこと」について恵は「髪の色ですかね」と笑いながら回答する。「全部白いわけではなく、後ろの一部は黒いのですが、昨年の2月ぐらいから染めることをやめたんです」。

その理由について「(元フジテレビアナウンサーの)近藤サトさんの本を読ませていただいて、髪を染めることを辞めた理由を知ったのですが、まさにそうだなと思った」と語り、「日本人男性の平均寿命が83歳で、健康寿命が72歳だと言われています。僕が今年60歳になるので、健康寿命まであと12年しかない。一応目標として72歳で免許を返上しようと考えているのですが、例えば2年に1回ずつ車を乗り換えると、あと6台しか乗りたい車に乗れない。そんな風に逆算して人生を考えるようになった。そうなるとできるだけ飾らず、素の自分でいようと思ったんです」と説明した。

15年の番組で印象に残っていることについては「やっぱり東日本大震災ですね」と答え、「その時は何が現地で起きているのか分からず、2日後からは原発が大変なことになって、日本がどうなるのか……みたいな事態に陥っていました。そのなかで僕らも原発がどうなっているのかを伝えるにあたって、模型を作ってスタッフも僕らも必死になって勉強しました。試行錯誤しながら、どうやったらしっかり視聴者に伝わるのか……。そのことに奮闘していたことが印象に残っています」と振り返る。

さまざまなことがあったなかでの15年。恵は「子供がまだ小学生なので、あと6年ぐらいはやれたらなと思います」と今後について語り、「でもこればっかりはどうなるか分からない。もともと始まるときも『何年間は続けよう!』なんてことはまったく考えていませんでしたし、この世界って急遽番組が打ち切りになったりしますからね。毎年4月と10月の改編のときは、毎日ドキドキしていますから。とにかく今日が終わったら明日という感じです」と本音を吐露した。

現在パリ五輪の真っただなかだ。『ひるおび』でも夏季、冬季合わせて数々の大会を伝えてきた。恵は「今年のパリ五輪は面白いですね」と目を輝かせると、「以前は勝ち負けを見てしまいがちでしたが、アスリートの方々と話をすると『勝った時は一瞬で、負けた時がほとんどなんです』とおっしゃる。まさにそうだなと。そういう意味で、勝ち負けだけではないスポーツの魅力を伝えて行ければと思っています」と『ひるおび』らしい視点を述べていた。

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■恵俊彰
1964年12月21日生まれ、鹿児島県出身。1987年に当時渡辺プロダクションが立ち上げたオーディションに合格し、1989年に石塚英彦とお笑いコンビ・ホンジャマカを結成しデビュー。現在はソロの活動が多く、TBS系情報番組『ひるおび』などの司会業を中心に活躍中。俳優としても活動し、TBS系『下町ロケット』(15)、TBS日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』(24)などに出演している。
■『ひるおび』(TBS系、毎週月~金曜10:25~13:55)
今、世の中で起きている気になる話題を分かりやすく解説する情報番組。午前は、くらしに役立つ情報をコンパクトにまとめ、午後はその日一番の最大関心事を深く掘り下げ、視聴者が抱く「ナゼ?」を「ナルホド納得!」に変える。

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