新宿・歌舞伎町を舞台に、“命”をテーマに展開される救急医療エンタテインメントドラマ『新宿野戦病院』(フジテレビ系 7月3日スタート、毎週水曜22:00~)にW主演する小池栄子と仲野太賀。今年1月クールでも『不適切にもほどがある!』(TBS)が大きな話題となった宮藤官九郎脚本作品に参加することへの喜びとともに、ユーモアの中で社会を鋭く切る視点を感じるという。
今作で、アメリカ国籍の元軍医ヨウコ・ニシ・フリーマンを演じる小池と、美容皮膚科医の高峰享を演じる仲野に、現場の様子や互いの印象、新宿の思い出なども含め、話を聞いた――。
アメリカ国籍の軍医役「コントの延長みたいな感じ(笑)」
――今回の作品のオファーを受けての心境は、いかがだったでしょうか。
小池:まず面白い企画だなと思いましたし、そこに選んでいただいて光栄だなと思いました。役柄としてクリアしなきゃいけないハードルはたくさんあるんですけど、チャレンジしていくことはすごく好きなので。それに、仲野さんをはじめ、自分が至らなくても全部面白いことに変えてくれるような手練れの役者さんたちばかりに囲まれて、5か月弱になりますが、この愉快な仲間たちと楽しい時間が過ごせるんじゃないかなと思いました。
――小池さんは、アメリカ国籍の元軍医という特殊な役柄です。
小池:自由の中に芯の強さがあるという性格なので、思い切り遊べる部分はたくさんあるんじゃないかなと思ってるんです。語学指導のアリス先生に、ちょっとしたペンのアクションとか肩を叩くとかアメリカ人っぽい動きを教えてもらってるのですが、私が英語をしゃべっているときは、視聴者の皆さんに笑いながら楽しんで見ていただきたいなと。もちろん、ネイティブな発音まで頑張ってますけど、この短期間なので、本当のネイティブの人が聞いたら違うところはたくさんあると思うんです。でも、もうドヤ顔で突っ走ろうと思ってるので、ちょっとしたコントの延長みたいな感じですね(笑)。仲野さんもコント上手ですけど、そういうエンタメのパッケージとして楽しんで見ていただきたいです。
――やはり英語のセリフは難しいですか。
小池:難しいですね。レッスンを積み重ねても「これでいい」っていうラインがないんです。特に医療シーンは、元々知識がない上に、医療用語の英語が重なってるので、パニクるんですよ。でもリハーサルのときに、「私と一緒にいて、英語っぽい訛りがうつってくれたら、私の英語の下手さが目立たないかも」って言ったら、瞬時に皆さんが取り入れてくださって、場を和ませてくれました。だから緊張はありますけど、この支えてくれるメンバーとだったら、その緊張も楽しめそうだなと思います。
――『コタツがない家』や『俺の話は長い』などでご一緒されている日テレの櫨山裕子プロデューサーに小池さんの魅力を聞いたら「勇気がある人」とおっしゃっていたのですが、「もうドヤ顔で突っ走ろう」という言葉を聞いて、納得しました(笑)
小池:年齢とキャリアを考えたら、もう恥ずかしいなんて言ってられないですからね。私って、根はついついダラけたり、サボりがちな性格なんです。だから、こういうふうに課せられるとうれしいですし、そんな私に任せてくれるんだと思うとすごくありがたいので、怖いですけど、やっぱりこの世界にいる限り飛び込むというのは、ずっと続けていかなきゃと思うんです。
チャラ男役は「かなり楽しんでやれています(笑)」
――仲野さんは今回のオファー、いかがでしたか?
仲野:小さい頃から宮藤官九郎さんのドラマを見て育ってきまして、これまでも宮藤さんの脚本作品に出させてもらうことはありましたが、連続ドラマで主演を務めることになるというのは、あの頃の自分に言ってやりたいです(笑)。小池さんや他の素敵な俳優さん、素敵なスタッフさんとともに、こういうチャレンジングな作品をやれることがすごくうれしいですし、この先がとても楽しみです。
僕の役柄は、見ての通り港区とかで豪遊してそうな、チャラチャラした成金で(笑)、小池さん演じるヨウコが芯がある人に対して、僕が演じる享は何もなくていろんなことに流されていくキャラクターなのかなと。でも、ヨウコとの出会いをきっかけに、新宿・歌舞伎町といういろんな人たちが混じり合う中で感化されて、自分も成長していくのだと思います。
――チャラい男の役は、演じてみていかがですか?
仲野:かなり楽しんでやれています(笑)