■永瀬廉、松田元太の“ビジネスおバカ”検証結果報告

――永瀬さんは、「松田さんがビジネスおバカなのかどうか暴きたい」とも仰っていましたが、実際に撮影期間一緒にいて、いかがでしたか。

永瀬:360度、どこからみてもおバカでしたね。

松田:おーい!

永瀬:365時間24時間年中無休でおバカでした。正月休みとかない。無休。不眠不休。

松田:そんな言い方(笑)。でも、ずっと楽しくいられました。廉が急にボケ始めるときもあって、そこは頭が良くなったような気分で。

永瀬:いや、全然対応できてなかったですね。

松田:ちょっと待ってよ。

永瀬:求めてたワードや返しはくれなかった。

松田:ストイックすぎるって(笑)。

永瀬:気づいてくれないときもあったし。でも、24年間、生粋のおバカだったんだなって思いました。

松田:でも廉も、僕に比べたらもちろん頭がいいですけどおバカだなって。

永瀬:おバカになってるだけだよ。元太のレベルに合わせないと会話が進まないから。

松田:えっ、そんな優しさが? うつったの?

永瀬:うつったというか、お芝居してた。

松田:お芝居してたの!? ウソでしょ、ホントに! だとしたらめっちゃうまかったよ!

■永瀬廉、心えぐられた詩史の台詞明かす

――以前、板谷さん、江國さんとの座談会で、詩史さんが透に向けた台詞のなかで「決してイヤな言葉ではないはずなのに、透にしてみたらすごく心をえぐられる」ものがあったと明かしていましたが、どの言葉だったのでしょうか。

永瀬:7話の、「私はあなたの未来に嫉妬しているのよ」という台詞です。人を傷つけるような言葉ではないけど、詩史さんと透の関係性を考えると残酷で。実際にそのシーンを撮影したときは、「なんでそんなこと言うの」って気持ちになって、透には鋭く突き刺さる言葉だなと感じました。

■松田元太、アドリブだった“好きになっちゃったカンパイ”

――松田さんは、3話ラストで、耕二が楓(永瀬莉子)に「(透のこと)好きになっちゃった? カンパイ!」という台詞があり、SNSでは「カンパイって言ってる場合じゃない」「耕二らしい」と話題を呼びました。あのシーンはアドリブだったのでしょうか。

松田:アドリブでした。耕二の都合のいいキャラクターっぽさが出た“好きになっちゃったカンパイ”で。でも、透が既婚者と付き合っているのではと言われて、慌ててごまかそうとしている表現や、気遣いでもあって。ただ、あの“好きになっちゃったカンパイ”は、もっと色々なことをしていたのですが、かなりカットされていました(笑)。

■最終回の見どころは透と耕二の成長

――チャレンジングな役どころだったと思いますが、演じきった今の、心境の変化があれば教えてください。

永瀬:まさか自分が、許されざる恋をテーマにした作品に出られると思っていませんでした。想像もしていなかったような出会いが刺激になったし、なかなか経験できる役ではないので、すごくありがたくてうれしかったです。自分が考えもしないようなことが起きるんだなと思うと、より仕事をしていくのが楽しみになりました。たくさんの方々にも見ていただけて、反響を身近で感じられたことも含めて、いろんな意味でモチベーションを与えてくれた作品でした。

松田:ほぼ一緒……なんですけど(笑)、色々と考えさせられるストーリーでもありましたし、自分なりに、前回の松本潤くんが演じた耕二とは違う、自分にしかできない“令和耕二”を演じられたらという思いで臨みました。廉と共演できたこと、この作品でMEGUMIさん、板谷さん、たくさんの方とのご縁に恵まれて、今後も成長していきたいと思いましたし、お芝居の楽しさを改めて知ることができました。Travis Japanに……Travis Japan(発音良く)に、いつかまたお土産を持って帰れる松田でいたいな、と強く思いました。

――最終回の見どころを教えてください。

永瀬:それぞれが転機を迎えて、これから、関係性がどう変わっていくかいうところで8話が終わって。透からの告白に、詩史さんがどう返事をするのかが見どころです。耕二は?

松田:耕二は、喜美子さんに対する好きという気持ちがどんどん本気になっていって。直接伝えられた喜美子さんが、どう受け入れて、“揉み砕いていく”のか……。

永瀬:“噛み砕いていく”のか?

松田:そう、噛み砕いていくのか(笑)。ハラハラドキドキが詰まりに詰まっています。

永瀬:7話まで、透と耕二はいろんなことを経験して、いろんな感情になって、8話では、それぞれの気持ちを伝えて。詩史さんと喜美子さんがどう応えて、透と耕二がどうなっていくかが描かれているので、二人がこの恋を通してどう成長したかを見届けてほしいです。

【編集部MEMO】15日放送 『東京タワー』最終回あらすじ
「もう詩史さんのいない人生なんて考えられない」「一緒に暮らそう」――小島透(永瀬廉)の前に現れた浅野詩史(板谷由夏)。透はもう二度と離れたくない焦りから、「必ず実現するから待ってて」と懇願する。その頃、詩史の夫の浅野英雄(甲本雅裕)は透の母・陽子(YOU)のもとを訪れ、透と詩史の関係を暴いていた。衝撃の事実を確信した陽子は帰宅した透を問いただすが、逆上した透から「散々好き勝手に生きてきた人に言われたくない」と言い返されてしまう。一方、もう一度川野喜美子(MEGUMI)に会いたいと、決死の思いで居場所を突き止めた大原耕二(松田元太)。困惑する喜美子を前に、「俺は喜美子さんが好きだ」と告白し、キスを迫る。荷物をまとめ、家を出た透は、「しばらく泊めてほしい」と耕二のアパートへ。詩史との生活のために医学部を中退し、就職しようと勢いづく透に驚く耕二。しかし“好きな人と一緒にいたい”という思いは2人とも同じで、まさに人生の岐路に立たされていることを実感するのだった。やがて大切な人を奪われたことに苛立ちと苦悩を見せる陽子と浅野は、ある驚くべき行動に……。透と詩史、耕二と喜美子、それぞれが下す決断とは。