• 玉田志織

――セリフ以外の部分で苦戦したことはありますか?

私、パソコンができないのですが、梨紗子は常にモニターを見ながらパソコンを操作しているんです。だから、「パソコンできる人って、どうやってパソコンするんだろう…?」と思ってマネージャーさんや友達に相談しました。モニターも見るけど、ずっと見ているわけじゃないとか聞いて、家のパソコンでキーボードを打つ練習をしましたね。

――いかに普段からパソコンを打っている人に見えるか。

全然できなくて、本当に「Enter」キーを人差し指で押すくらいのことしかしたことがなくて(笑)。高校のときにパソコンの検定があって受けたんですけど、挑戦しやすい級を取って卒業しちゃったので、断トツできない苦手分野でした。

――学生時代のトラウマに仕事で挑まなきゃいけないのは嫌ですね。同情します…。

なので、この役が来るというのは緊張しましたね。クランクインの日の朝もキーボードで練習していきました。

――主演の山下智久さんの印象は、いかがですか?

私が小さい頃から見ていた方が目の前にいて、不思議な気持ちです。休憩時間に楽屋で山下さんの出ていたドラマの再放送がされていて、休憩が明けてスタジオに行くとまた山下さんがいるので、「あれっ!?」みたいな(笑)。同じように思ってる方がほかにもいらっしゃるので、「不思議だよね」と言っています(笑)

  • 山下智久

    山下智久 (C)フジテレビ

自然災害は「いつ何が起こるか分からない」を痛感

――今回の物語で共感する部分というのは、いかがでしょうか?

命を救うというテーマは、自分自身とつながる部分があります。私は東日本大震災を経験したので、こういう作品に出演することができて、本当に良かったと思いましたし、『ブルーモーメント』を通して震災の経験をお話しする機会も増えたので、それもこの作品に携われて良かったことだと思います。

――自然災害の恐ろしさを伝える作品に出演するということで、身が引き締まりますね。

はい。シチュエーションは違いますが、いつ何が起こるか分からないというのは本当にその通りだなと、改めて思います。

――出演にあたって、ご家族とは何かお話しされましたか?

先に『ブルーモーメント』のドラマが発表されて、私の出演が解禁されたので、最初は信じてもらえなくて(笑)。それでも、「経験したことと何かつながる部分があるんじゃない?」と言ってもらえて、自分と同じ気持ちなんだなと感じました。

――地元の友人の皆さんの反応はいかがでしたか?

みんな同じ経験をしているので、この作品を見て「やっぱり考えさせられるね」と言ってくれて、思いは伝わっているんだなと思います。