リーキとは?

リーキは、地中海沿岸原産の西洋ネギのことです。
リーキは英名で、フランスでは「ポワロ」、イタリアでは「ポッロ」と呼ばれています。
古代エジプトやギリシャで栽培されていたとされるほど歴史が深く、海外では馴染みのある野菜です。

長ネギによく似た見た目で、太い茎が特徴。
生では硬く、まろやかな味わいなので、日本のネギのように薬味として使用されることはありません。
日本には明治時代頃にリーキが伝わり、平らな葉の形から、「にらネギ」と呼ばれていたそうです。

日本では根深ネギの産地でリーキも栽培されていますが、生産量は少なく、一般に流通することは稀です。

リーキとネギの違いは?

リーキとネギの違いは、太さと青い葉の形状、香りです。
日本のネギに比べリーキは太く、ネギの1.5~2倍程度の太さになることもあります。

また、葉の部分にも大きな違いがあり、リーキの葉は空洞ではなく厚みがあってニラのように平らで、V字に重なっています。
リーキはネギ特有の刺激臭が少なく、一般的なネギよりまろやかでクセがないため、ネギが苦手な人でも食べられるかもしれません。

ネギは全て食べられますが、リーキは白い部分を食べるのが一般的です。
リーキの青い部分は繊維質が強くて硬く、白い部分に比べて食べにくいからです。

ただし、青い部分が全く使えないという訳ではありません。
細かく刻んでよく加熱した後、ミキサーで滑らかになるまで混ぜればポタージュにもなりますし、ネギと同じように出汁を取るときや臭み消しとして料理に使うことができます。

リーキを美味しく食べる方法は?

リーキはねっとりとした食感を生かして、シチューやスープなどの煮込み料理、グラタンなどのオーブン料理にして食べるのがおすすめです。
軟らかいものは生でも食べられますが、加熱した方が甘みが引き立ちます。

長ネギより繊維が強いので、基本的には加熱して食べるのがおすすめです。
長ネギと違い加熱しても崩れにくく、上品な甘みと香りを楽しめます。
和食との相性も良いので、鍋料理やすき焼きなどにしても美味しく食べられます。

リーキのおすすめレシピ4選

リーキと手羽元のポトフ | ビール女子

材料 ・手羽元
・塩
・コショウ
・リーキ
・ニンジン
・セロリ
・オリーブ油
・水
・ローリエ
・味噌
・醤油
・パセリ
調理目安時間
費用目安

材料は手羽元6本、塩・味噌小さじ1、こしょう・ドライパセリ少々、リーキ1本、にんじん・セロリ1/2本、オリーブオイル大さじ1、ローリエ2枚、水1リットル、醤油数滴です。
手羽元全体に塩こしょうをすり込み、10分程度放置します。

リーキは外側の固い皮を外し、白い部分を4等分にカットします。
にんじんは皮をむいて、縦半分に切ります。
セロリも皮をむいたら、にんじんと同じくらいの長さにカットしましょう。

フライパンにオリーブオイルを入れて熱したら、手羽元を皮目の多い面を下にして入れて弱火で焼きます。
手羽元をひっくり返したら、リーキとにんじん、セロリを加えて焼き色がつくまで焼いてください。

リーキを別皿によけたら、フライパンの中の材料を鍋に入れてから、水とローリエを加えて中火で煮込みます。
沸騰したら味噌を加えて、弱火で15分程度煮込んでください。リーキを鍋に戻し、さらに10分程度煮込みましょう。
醤油を少しずつ加えながら味を整えたら完成です。

リーキのとろとろチーズ焼き | DELISH KITCHEN

材料 ・ホタテ缶[フレーク]
・リーキ
・ピザ用チーズ
・有塩バター
・水
・塩
・こしょう
調理目安時間 20分
費用目安 1,100円

材料はホタテ缶(フレーク)1缶、リーキ200g、ピザ用チーズ30g、有塩バター10g、水100cc、塩小さじ1/4、こしょう少々です。
リーキは3cm幅に切ります。太いリーキは縦2等分にしても問題ありません。
フライパンに有塩バターとリーキを入れて炒めます。
リーキにバターが馴染んだら、水とホタテ缶、塩こしょうを加えて混ぜましょう。

沸騰したらフタをして弱火で10〜15分程度煮ます。
リーキがとろとろになるまで煮込んでください。
耐熱皿に移したら、ピザ用チーズをのせてトースターで5〜6分程度焼きます。

肉巻きリーキ | 楽天レシピ

材料 ・リーキ
・豚薄切り肉
・油
・ハーブソルト
調理目安時間
費用目安

肉巻きリーキの材料はリーキ1本、豚薄切り肉80g、油とハーブソルト適量です。
リーキの白い部分を食べやすい大きさに切ります。電子レンジ600wで2分程度加熱します。
リーキが少し柔らかくなるのが目安。
リーキが柔らかくなっていない場合は追加で加熱してみてください。
リーキを冷ました後、薄切り肉を巻きます。

フライパンに油を入れて熱したら、肉の巻き終わり部分を下にして焼きます。
リーキまでよく火を通すために、フタをして少し蒸し焼きにします。
肉に焼き色が付いたら、ハーブソルトで味付けして完成です。

リーキと新じゃがポタージュ | Cookpad

材料 ・リーキ(ポロネギ)
・新じゃが
・水
・牛乳
・コンソメ
・塩
・オリーブオイル
・こしょう
・バター
調理目安時間
費用目安

リーキの旬の時期は?

リーキの旬は冬頃です。
国内産のリーキは11月頃から収穫が始まりますが、日本はリーキの生産が少なく、旬の時期であっても国産リーキを探すのは簡単ではありません。
マルシェなどのイベントで販売していることもありますが、確実に手に入れるには通販での購入がおすすめです。

リーキの栽培方法は?

リーキの栽培方法は根深ネギと似ています。
春頃に種をまいて夏に苗を植え付け、冬頃に収穫する春まき栽培が一般的です。
露地栽培とプランター栽培の両方で育てられます。
苗はなかなか販売していないので、基本的には種から育てる必要があります。

種まき前の準備

露地栽培の場合は、種まきの2週間前を目処に土作りを行いましょう。
1平方メートルあたり150gの苦土石灰をまいて丁寧に耕します。
種まきの1週間前には堆肥と化成肥料をまいてよく耕しておきましょう。
土作りが完了したら畝も作っておきます。
一般的な高さは20cm〜30cm程度で、畝を作ることによって、土壌の排水性が向上し、根の通気性が良くなります。

プランター栽培の場合は、プランターと栽培用土を準備しましょう。
リーキ栽培では、深さが60cm以上のプランターを準備します。
市販の培養土を購入すれば、土作りの必要がないので便利です。
プランターの底に鉢底石や赤玉土などを敷いてから培養土を入れます。

種まき

リーキは栽培期間が長く場所を取るので、畑で育てる場合も別に苗床を作って種をまくのがおすすめです。
土を平らにならしたら、水をかけて土を湿らせます。1cm間隔で種をまいたら土を被せます。

水やり

リーキの水やりは、成長に合わせてやり方を変えます。
種まき直後1週間程度は、こまめに水やりをして水が切れないようにします。
その後は土の表面が乾いたタイミングで水やりをします。
特に発芽するまでの数日から1週間程度は乾燥しないように、適度に水やりを行いましょう。
なお、苗が小さいうちに倒れたり抜けたりすると、リーキの成長に影響が生じます。
水やりをする際は苗が倒れないように、丁寧に水を与えてください。

間引き

本葉が2〜3枚に育つまでに間引きを行い、苗と苗の間を1〜2cmにします。
他の苗が抜けないように、残す苗の根元を軽く押さえて間引きしてください。
間引き菜は若くて柔らかいので、ぜひ食べましょう。

植え付け

リーキの苗の植え付け時期は7月下旬〜8月下旬頃です。深さ・幅10cmのまき溝を掘ったら、苗を立てかけます。
苗を植える間隔は約10cmです。
穴の中に土を2〜3cm入れたら、藁または腐葉土を5〜10cm程度入れて水を与えます。
完全にまき溝を埋めるのではなく、リーキの成長に合わせて埋めていきましょう。

土寄せ

リーキの根が日光に当たると傷むので、成長に合わせて土寄せを行います。
株周りに追肥して、土を軽くほぐしながら株元に寄せていきます。
なお、リーキは葉の間に土が入ると腐る可能性があるため、付け根より上部分に土がかからないように気をつけてください。

収穫

11月頃、地上部の葉が20cm〜30cmくらいになったら収穫できます。
植え付け時のまき溝の深さまで掘ったら、しっかり掴んで一気に引き抜いてください。
もし早く収穫してしまっても、柔らかく優しい味わいなので、食べることもできます。

リーキはどこで買える?

リーキは、まだまだ広く知られている野菜ではないため、近所のスーパーでは見つけにくいかもしれません。
特に国産はほぼ出回らないので、近くのスーパーや八百屋で購入することは困難です。
生活圏内でリーキを購入できない場合は、通販サイトでお取り寄せすることをおすすめします。

まとめ

秋から冬の時期に収穫されるリーキ。一般のスーパーではなかなか見かけることはありませんが、輸入食材のお店などで取り扱われている場合も増えてきました。

リーキはネギによく似た野菜なので、洋食だけでなく和食との相性も抜群です。リーキを見つけた際は、煮込み料理やオーブン料理などを作って美味しく食べてみてください。