パナソニックはこのほど、「花粉と空気に関する調査」の結果を発表した。調査は2023年12月20日~12月23日、20~60代の花粉に悩む男女553名(男性277名、女性276名)を対象に、インターネットで行われた。

花粉の侵入経路、23%が誤答

花粉に悩んでいる期間についてたずねたところ、「20年以上前から」が最多で44%、続いて「10年~19年前から」が21%と、10年以上花粉に悩まされている方が65%という結果になった。また、花粉の悩みの程度については「重い」(9%)・「やや重い」(39%)と回答した人が48%、「軽い」(14%)・「やや軽い」(38%)と回答した人が52%と、二分する形となった。

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今回、花粉の室内への侵入経路について、その理解度を調査し誤解があることがわかった。「花粉の侵入経路として正しいと思うものは次のうちどれですか?」という質問では、「玄関・窓」、「衣服」、「外干しした洗濯物」、「換気口・給気口」が正しい選択肢だが、23%が「エアコン」と回答。「部屋の空気を吸い込んで、暖めたり冷やしたりし、再び室内に吹き出す」というのがエアコンの基本機能であり、一般的にはエアコンから花粉が侵入することはないという。また、「わからない」と回答した人も7%と、10年以上花粉に悩まされている人が6割を超える回答者の中でも、多くが花粉の室内への侵入経路を正しく理解していないことが明らかになった。花粉の侵入経路にあわせて、「花粉の時期に、窓を開ける換気をガマンしてしまうことがありますか?」という質問も行い、「頻繁にある」(31%)、「たまにある」(35%)と66%が花粉時期の窓開け換気をガマンしていることがわかった。

  • 花粉の侵入経路として正しいと思うものは次のうちどれですか?

  • 花粉の時期に、窓を開ける換気をガマンしてしまうことがありますか?

マスク着用の理由は「花粉対策」以外も多数

花粉時期の外出時のマスク着用については、「必ず着用したい」(52%)、「時と場合によって着用したい」(35%)と、花粉にお悩みの人においては高い着用意向が見られた。一方、その理由については「花粉対策のため」(84%)の他にも、「感染症対策のため」(70%)が多く、続いて「化粧をしなくて良い・髭を剃らなくて良いから」(19%)、「人の目が気になるから」(13%)、「顔を見られたくないから」(10%)、「まわりが着用しているから」(7%)と、花粉対策以外の理由でマスクを着用したいと考えている人も多くいることがわかった。

  • 2024年花粉時期、外出時のマスク着用の意向について教えてください

  • マスクを着用したい理由について教えてください

パナソニックが教える花粉対策術

パナソニック エアーマイスターの福田 風子氏が、今すぐできる花粉対策とエアコンと空気清浄機の花粉対策テクニックを解説。

花粉の侵入経路として最も多いのは玄関だとか。外から入ってきた人の衣類や髪に付着し、そのまま家の中に持ち込まれるため、玄関にはハンディサイズのクリーナーや専用のブラシなどを用意して、家の中に入る前に衣類に付着した花粉を取り除くことができる。ウールやフリースなどに比べて、化学繊維やレザーなど表面がツルツルしたものは花粉が付着しにくいので、洋服の選び方でもひと工夫できる。

  • 外出先から花粉を持ち込まない

花粉が洗濯物に付着しないよう、外干しをやめて部屋干しに切り替えることも推奨している。洗濯乾燥機、衣類乾燥除湿機、浴室乾燥機のほか、エアコンの衣類乾燥モードを使うのもオススメだとか。

  • 洗濯物を外に干さない

また、窓を開ける幅を10cm程度にし、レースのカーテンをすることで屋内への花粉の流入をおよそ4分の1に減らすことができるという。

  • 換気は窓の開け幅を10cm程度に

掃除の際に掃除機を使うと、床に溜まっていた花粉を排気によって舞い上げてしまうことがあるので、先に水拭きをするのが重要。乾いたときにまた花粉が飛散してしまわないよう、水拭きに使った雑巾はしっかり洗うことが大切だという。使ったらすぐに捨てられるウェットタイプのシートを使うこともできる。

  • こまめな床掃除

エアコンと空気清浄機の「併用」テクニック

この季節におすすめなのは、エアコンと空気清浄機の2台使いだという。部屋の上の方はエアコンで、下の方は空気清浄機を使うことで最適な気流が生まれ、空気清浄機を単独で使うときよりも集じん能力がアップする。

冬はエアコンの風向きを下に設定し、空気清浄機をエアコンの反対側に置くと、高い位置から下に向かって空気をキレイにする大きな気流ができる。

  • 暖房運転時はエアコンの対面に

反対に夏はエアコンの風向きを上にして、天井をつたって下に落ちる大きな気流を作るため、エアコンの下に空気清浄機を配置することが推奨されている。花粉が多く飛ぶ時期でも、エアコンや空気清浄機を上手に活用すれば、窓開け換気による花粉の侵入を抑えることができる。

  • 冷房運転時はエアコンの下に