慶應義塾大学体育会自動車部(現在は引退)の学生ライターが「東京オートサロン2024」を取材しました! スバルのブースで気になったのは「WRX S4 STI Sport♯(シャープ)」という特別仕様車です。抽選で500台しか販売されないこちらの限定モデルはやっぱりマニア向け? それとも……。

  • スバルの特別仕様車「WRX S4 STI Sport♯」

    このクルマってスバリスト向け? 運転初心者が買っても大丈夫?

専用装備がモリモリ!

スバルは「WRX S4 STI Sport R EX」をベースとした特別仕様車「WRX S4 STI Sport♯」を東京オートサロン2024で初公開しました。ベース車両にSTI製フレキシブルドロータワーバー、STI製フレキシブルパフォーマンスホイール(BBS 19インチ)、前後にSTI製フレキシブルドロースティフナーなどの専用装備が追加してあります。「STI」はスバルのモータースポーツを統括する「スバルテクニカインターナショナル」のことです。

クルマの色も特別です。フロントグリル、ドアミラーカバー、シャークフィンルーフアンテナ、小型トランクスポイラーは黒いカラーリングに。内装はベース車両だと黒とボルドーに赤ステッチですが、特別仕様車は黒ベースにシルバーステッチで統一しています。

  • スバルの特別仕様車「WRX S4 STI Sport♯」

    ところどころを黒で引き締めたシャープな見た目が印象的です

注目したいのは、スバル車で初となる装備の「STI製フレキシブルパフォーマンスホイール」(BBS、19インチ)です。前後で異なる形状のホイールで、タイヤをうまく潰して接地面積を最適化する効果があるそうです。ほかの装備の効果と相まって、ステアリング操舵時の車両応答性を高めるとのことでした。

"遅れを嫌がる"開発のこだわり

車両応答性にそこまでこだわる理由は"遅れを嫌がる"開発陣が徹底的にクルマを作り込んでいるから。ハンドルを切ったら切っただけ、レスポンスよく動くクルマを目指し、タイムラグ(遅れ)のない挙動を突き詰めたとのことでした。

車両応答性が低いとカーブの際にハンドルを切り過ぎてしまい、ちょこちょこと戻す(曲がり具合を調整する)必要が出てきます。これってドライバーにとっても同乗者にとっても気持ちが悪い動きになりますよね。スバルの開発陣は、こうした動きをなるべくなくしたいと考えているそうです。

このメリットはスポーツ走行を楽しむ方だけでなく、運転が苦手な方や初心者の方も享受できます。まるで運転がうまくなったかのような気持ちになるそうですよ! スキルがなくても道具が助けてくれるという意味ではスポーツに似ているのかもしれませんね。

スバルブースの担当者は「いいクルマだと、真っすぐに走るのも本当に楽になります。このクルマに乗れば、走りの違いに思わずビックリしてしまうかもしれません」と話していました。

  • スバルの特別仕様車「WRX S4 STI Sport♯」
  • スバルの特別仕様車「WRX S4 STI Sport♯」
  • クルマは真っすぐ走って当然と思いがちですが、開発者に話を聞くと、そんな普通のことも奥深くてとっても難しいんだそうです

500台の抽選販売は厳しい戦いに?

運転がうまくなったような気持ちになれる「WRX S4 STI Sport♯」の生産台数は限定500台。販売は抽選制です。

車名に「#」の付く特別仕様車は「レヴォーグ」でも登場したことがありましたが、その際は想定以上の人気となり、当初は抽選制にするつもりがなかったものの、結果的には抽選になってしまったそうです。その反省をいかして、今回は最初から抽選販売としています。

もちろんWRXの「#」が何台売れるのかは現時点でわからないのですが、レヴォーグの「#」の例から考えると、「後からでも買えるだろう」と思わず、早めに抽選に応募した方がよさそうな気がします。後悔したくないですもんね……。

抽選販売への申し込みは全国のSUBARU販売店で1月28日まで受け付けています。価格は623.7万円です。こちらの記事で気になった方は、今すぐ調べて応募しにいきましょう! スバリストはもちろん、運転初心者の方や隣に人を乗せて走ることが多い方にもオススメのクルマです。